資生堂ヘアメイクアップアーティストの計良宏文による展覧会が開催、坂部三樹郎との新作映像作品も

開催日:2019.07.06-09.01
2019.06.04
資生堂トップヘアメイクアップアーティストの計良 宏文(けら ひろふみ)による展覧会、「May I Start? 計良宏文の越境するヘアメイク」が 7月6日から9月1日まで、埼玉県立近代美術館にて開催される。


『IZANAGI』 2015年4月号

展は、日本では初となる、ヘアメイクアップアーティストによる展覧会。

計良は、広告宣伝やパリコレクションといったファッションショー等を通じて培ってきたヘアメイクアップの技術とセンスを現代美術等とのコラボレーションにも展開し、表現の幅を広げてきた。ヘアメイクの既成概念を超え、さまざまな領域のアーティストと共同制作した作品群が埼玉県立近代美術館に認められ、この度、展覧会を開催することとなった。




パリコレクション、東京コレクションなどのファッションショーのバックステージや、シーズンルック、カタログなどのヘアメイクを通じて、数多くのブランドの表現を支えてきた計良。

展覧会では、これまでの宣伝広告から、ヘアメイクの枠を超える多様なコラボレーションまで、自身のクリエーションの全貌を紹介する他、本展一番のみどころとなる、ファッションデザイナー・坂部三樹郎との協働による大規模な新作映像インスタレーションも発表。


MIKIO SAKABE 2018年春夏コレクション

坂部三樹郎とのコラボレーションによる本展のための新作映像インスタレーション『FACE』では、計良がヘアメイクを、坂部が衣裳のスタイリングを担当し、「ひとりの女性の顔が、ヘアメイクの力で多彩な女性像に変化するさま」を約40台のディスプレイで表現。自由な創造力と卓越した技術によって、ヘアメイクの力と可能性を示す試みだ。

また、計良が携わった国内外の数多くのブランドの中から「アンリアレイジANREALAGE)」「ソマルタ(SOMARTA)」「ミキオサカベMIKIO SAKABE)」「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」「リミ フゥ(LIMI feu)」の5ブランドとの仕事を、ウィッグやヘッドピース、制作時の資料類を加えて紹介するコーナーも。これらからは、ヘアメイクの視点から考察する現在のファッションを垣間見ることができる。


Shiseido Professional Beauty Congress 2019

他にも、森村泰昌が手掛ける作品のヘアメイクを初めて担当したり、文楽人形のかしら(頭部)を制作し、人形遣い・勘緑の公演に提供したり、華道家・写真家の勅使河原城一とともに共作に取り組んだりと、ファッションに限らず、さまざまなジャンルのクリエイターとの協働により、ヘアメイクの概念を刷新する活動を展開している計良のクリエイションを一堂に見ることのできる貴重な機会となっている。


計良宏文×勅使河原城一《Flowers》 2019年

会期中には、トークショーやヘアメイクイベントなどの催しも企画している。詳細は、埼玉県立近代美術館のオフィシャルサイト(http://www.pref.spec.ed.jp/momas/)から。



【展覧会情報】
「May I Start? 計良宏文の越境するヘアメイク」
会期:7月6日~9月1日(月曜休館、7月15日・8月12日は開館)
会場:埼玉県立近代美術館
住所:埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1
時間:10:00~17:30(展示室への入室は17:00まで)
料金:一般 1100円、大高生 880円
URL:http://www.pref.spec.ed.jp/momas/


編集部
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