ラリックとバカラのヴィンテージ香水瓶100点&現代のタピスリー展覧会! 資生堂アートハウスで開催

開催日:2018.04.10-06.24
2018.03.28
静岡県の資生堂アートハウスで、19世紀末から第二次世界大戦前を中心にフランスで制作された香水瓶と、1960年代から70年代にかけて国内で制作されたタピスリー展覧会ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリー ラリックバカラを中心に」が、4月10日から6月24日に開催される。

『群落 廃墟のある』 原画・岡 鹿之助、羊毛と絹、木綿、1968年
タピスリーとは、織物用語では綴織(つづれおり)の技法をさし、一般的にはこの技法で織られた室内装飾用の壁掛けを意味する。綴織は強く張った経糸(たていと)に、さまざまに染織した緯糸(よこいと)を用いて絵画的な文様を表すもので、古くから多くの地域で制作され、日国内においては京都西陣で制作される帯などが広く知られている。
今回出品するタピスリーも、京都の美術織物を専門とする工房に資生堂が制作を依頼し、岡鹿之助や前田青邨など当時の画壇を代表する作家の原画を元に制作されたもの。

メゾン・ラリック 『シダ』 1912年、ルネ・ラリック
香水瓶は、フランスの装飾工芸家 ルネ・ラリック(1860-1945)と、クリスタルガラスブランド、バカラが手掛けた作品を採り上げる。アール・ヌーヴォーからアール・デコに至る時代、香水産業が飛躍的に発展するにつれて、一部の香水は現代では考えられないほどの贅を凝らした瓶やケースに入れられ店頭を飾るようになった。その時代を代表する香水瓶の担い手が、ルネ・ラリックとバカラだったと言えるだろう。
ラリックは独自のイマジネーションに基づいた、幻想的な小彫刻のような作品群を、バカラはクリスタルメーカーとしての実績を生かしながら、輝きと透明感というガラス本来の魅力を生かした作品を次々に生みだした。
本展では、ラリックとバカラの代表作約100点が展示され、香水と香水瓶が真の贅沢を謳歌していた時代の片鱗を目の当たりにできる。

関連企画として、4月19日、5月19日、6月22日の14時からは「学芸員によるギャラリートーク」も実施。こちらは事前の申し込みは不要で、無料での参加が可能だ。

タピスリーと香水瓶、この二つは共に工業製品と位置付けられるものの、今回展示するような品々は現在では芸術性の高い美術品と位置付けられている。生活を彩った豊かな装飾芸術の世界を、アートハウスで堪能してみては。 詳細はホームページ(http://shiseidogroup.jp/art-house/exhibit/)にて。

【展覧会情報】
ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリー ラリックとバカラを中心に
会期:4月10日~6月24日
開場:資生堂アートハウス
住所:静岡県掛川市下俣751-1
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
料金:入場無料
休館日:月曜日(月曜日が祝祭日の場合その翌日)
編集部
  • メゾン・ラリック 「シダ」 1912年、ルネ・ラリック
  • ロジェ・ガレ社 『ひな菊』 1913年、ルネ・ラリック
  • ヴィオレ社 『蜜蜂の女王』 1911年、バカラ
  • ゲラン社 『コック ドール』 1937年、バカラ
  • 『群落 廃墟のある』 原画・岡 鹿之助、羊毛と絹、木綿、1968年
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