涅槃像から見つめる横尾忠則の世界

2015.01.07

横尾忠則現代美術館は「横尾忠則 大涅槃展」を開催する。期間は1月24日から3月29日まで。

この展覧会では芸術家・横尾忠則が収集した、約600体に及ぶ涅槃像のコレクションを公開。安らかに横たわる涅槃像の横には、暴力、嘆き、苦悩、欲などを描いた横尾の作品が並べられ、聖と俗、死と生の関係を訴える。

また、入滅する釈迦に始まり、蠱惑的な美しさを持つ裸婦、涅槃のポーズを取った動物達まで、様々な涅槃図も展示される。それらは、「涅槃」と「オダリスク」という二つの要素を備えており、近代洋画の裸婦像と近世の涅槃図が一堂に集められた。

なお、会場は全5章で構成され、その中では横尾の描いた絵画も数多く見られる。「涅槃のまなざし」では涅槃像をモチーフとした横尾の絵画や粘土像を展示。「輪廻転生」では“赤の時代”と呼ばれる90年代後半の横尾の作品の中から、輪廻転生のイメージを元に、生と死を内包した宇宙を描いた作品が紹介される。

なお、2月28日と3月14日には、学芸員によるキュレーターズトークが行われる予定。2月14日と21日には関連イベント「ねんどでmy涅槃」が、22日には玉川奈々福による浪曲ライブが催される。


【イベント情報】
横尾忠則 大涅槃展
会場:横尾忠則現代美術館
住所:兵庫県神戸市灘区原田通3-8-30
会期:1月24日から3月29日
時間:10:00から18:00(金曜日・土曜日は20:00まで。入館は閉館の30分前まで)
料金:一般700円 大学生550円 高校生・65歳以上350円
休館日:月曜日
HEW
  • 「......but!」 1995年 作家蔵(横尾忠則現代美術館寄託)
  • ポスター(デザイン:横尾忠則)
  • 「新輯薔薇刑」 1971年 横尾忠則現代美術館蔵
  • 「ジュピター」 1996年 作家蔵(横尾忠則現代美術館寄託)
  • 横尾忠則 涅槃像コレクションより
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