モダニティーとしてのジッパーとスニーカーマインド【14-15AWトレンド5】

2014.05.05

来シーズンの“a la mode”は何か。14-15AWパリコレクションを振り返り、歴史的背景も踏まえ次にやってくるトレンドを読み解く。今回はラグジュアリーになったジッパーとスニーカー

時代を作るファッションのトレンドセッターは、既成概念を打ち砕くことから新しい一歩を踏み出してきた。エルザ・スキャパレリはオートクチュールに初めてジッパーを持ち込み世間を驚かせた。その後ジッパーは、下ろす行為がセクシーなイメージと結びつきセクシーの象徴となり、70年代にはパンクスタイルの象徴となった。

ルイ・ヴィトンLOUIS VUITTON)」のアーティスティックディレクターに就任したニコラ・ジェスキエールは、14-15AWコレクションでジッパーを多用した。「シャネルCHANEL)」も、オートクチュールに続き、足下は相変わらずスニーカーだ。気取りのないカジュアル気分なジッパーとスニーカーの登場は、エレガンスと直結していたラグジュアリーに、新しい価値観を与えている。H&Mと最初にコラボレーションしたカール・ラガーフェルドは、ファストファッションの醍醐味さえも会得し、ラグジュアリーにカジュアルマインドを取り入れることで、モダンを表現、ニコラの新しい挑戦にも目が離せない。

詳細は写真キャプションに付記。写真は順に
「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」
「シャネル(CHANEL)」
バレンシアガ(BALECIAGA)」
ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN」
ディオール(Dior)」
セリーヌCELINE)」

次は視覚遊び。
Yuri Yokoi
  • ルイ・ヴィトン。ジャージー製のトレーニングウエアを思わせるトップとレザーのスカート部分をウエストでコンバインしたフロントジッパーのワンピース。洗練されたスポーツマインドがポイント
  • シャネル。ココがスーツを発表して60年の時が経っても、シーズン毎にシャネルスーツは、新しい顔で新鮮な驚きを与える。コートもジャケットもすべてジッパー使用してカジュアルダウン
  • シャネルは、オートクチュールに引き続きすべてのルックにスニーカーを着用。スーツとおそろいのツイードを使用した、ブーツ型スニーカーなど、カジュアルでポップな遊び心が今の気分
  • バレンシアガ。着脱を簡素化するために開発されたジッパーは、時として機能性より、装飾の一部になる。シャープでスポーティーな印象を与えるためにジッパーを多用したバレンシアガ
  • ドリス ヴァン ノッテン。コートを斜めに走るジッパーは、機能というよりデザインの一部に。パンキッシュなムードを醸し出すのは、パンツを縦に走るジッパー。どちらもカジュアルシックな仕上がり
  • ディオール。スニーカーのソールと同じ素材を使用したパンプス
  • ディオール。ウエアのサイドや背中のレースアップにはスニーカーの紐を使い、クラシックでエレガントなクチュールに、スポーティー感覚をプラスしてアップデイト
  • セリーヌ。厚底のアンクルブーツは、足下のドレスダウンに一役買うアイテム。フェミニンなウエアと組み合わせて、テイストのギャップを楽しむのがおしゃれのポイント
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