綿から大麻へ素材革命「麻世妙」エキシビションが新宿伊勢丹でスタート

2015.04.01

4月1日、伊勢丹新宿店本館7階催事場でエイベックスが初のテキスタイル事業として開発した大麻布(たいまふ)のエキシビション「麻世妙majotae~日本人が忘れていた布~」がスタートした。

会場は過去、現在、未来の3テーマに分かれ、今回のプロジェクトの発起人である近世麻布研究所の吉田真一郎所長の「日本の自然布と大麻布」のコレクションを過去のゾーンで展示。現代ゾーンでは「麻世妙 majotae」を使用したメンズオーダースーツや生地自体を販売。未来ゾーンでは加茂克也のヘッドピース、串野真也のシューズ、中里唯馬のウエアがインスタレーション形式で披露された。

東京の新世代のファッションクリエーターたちが手掛けた「麻世妙」を使った表現に、今回の大麻布復元のプロジェクトを実現した帯匠の山口源兵衛氏は「私がこれまでやってきたのは過去を甦らせることで、やりたかったことはまさに未来へとつなげるこういう提案。古代約1万年前から日本ではこの大麻布を生活の中心となる素材として使ってきたわけで、それが工業化の問題から綿に取って代わったのは、たかだか400年前。9600年間は大麻布が世間を席巻していたわけで、これから未来に向けて再び大麻が甦る第1歩。百貨店で販売出来る商品に仕上げるまでに、物性の問題をクリアするため長い時間がかかったが、そのために科学的、学術な側面で吉田(真一郎)さんの力がなければ難しかった」と述懐する。

「1万年前から日本人が着ていた大麻布は技術的に江戸時代に極限の糸として完成され、今回のプロジェクトは人間が手仕事で開発したものを近代の技術で工業製品として再現するというもので、今がスタートライン。これから更に研究開発が進む途中段階」と吉田氏。

「過去に大麻が工業製品化された例はなく、このプロジェクトは正に素材革命。我々のサプライチェーンとの取り組みの中で重要な商品であり、お客様にその価値を認めてもらえる商品として、今回発表された春夏の商品だけでなく、秋冬でも更なる実用化を図っており、新しいコンセプトの日本が誇る自然繊維」と初日に会場を訪れた大西洋・三越伊勢丹HD社長の期待度も高い。

足かけ4年にわたり試行錯誤を繰り返し、ようやく商品化に成功したエイベックス・グループ・ホールディングスの竹内成和・代表取締役CFOは「物性検査の問題などで開発が長期にわたり、途中何度も挫折しそうになったが、やっとスタートラインに立てた。何故、エイベックスという企業が大麻布を手掛けるのか、社内でも議論を重ねたが、今回のプロジェクトは単なる商品開発、販売というのではなく、繊維の川上事業への本格的な新規参入。音楽でも原盤権を含め上流から自分たちで抑えるという企業精神に基づいたもの」と話す。

「世界中の綿の市場を大麻に変える」(山口氏)という壮大な夢、ビッグビジネスの鐘がようやく鳴った。
野田達哉
  • 加茂克也が麻世妙を素材に制作したヘッドピース
  • 加茂克也が麻世妙を素材に制作したヘッドピース
  • 加茂克也が麻世妙を素材に制作したヘッドピース
  • 加茂克也が麻世妙を素材に制作したヘッドピース
  • 加茂克也が麻世妙を素材に制作したヘッドピース
  • 串野真也が麻世妙を素材に制作した作品
  • 串野真也が麻世妙を素材に制作した作品
  • 串野真也が麻世妙を素材に制作した作品
  • 串野真也が麻世妙を素材に制作した作品
  • 中里唯馬が麻世妙を使って制作した作品
  • 中里唯馬が麻世妙を使って制作した作品
  • 中里唯馬が麻世妙を使って制作した作品
  • 中里唯馬が麻世妙を使って制作した作品
  • 麻世妙ならではの質感に触れられる
  • 吉田真一郎のコレクションを通じ、日本の自然布と大麻布の歴史を知ることが出来る
  • かつて自然布や大麻布がどのように人々の生活で活用されていたかを学べる
  • 吉田真一郎コレクションより、大麻布を使った蒸し布、打掛片、幕
  • 吉田真一郎コレクションより、大麻布を使った雑穀袋
  • 吉田真一郎コレクションより、大麻布の打掛片と幕
  • 吉田真一郎コレクションより、科布の反物。科布とは科の機の樹皮を細かく裂いて織り上げた布
  • 綿から大麻へ素材革命「麻世妙」エキシビションが新宿伊勢丹でスタート
  • 吉田真一郎コレクションより、太布の反物。庶民の衣料や、米や雑穀を入れる袋など、様々な用途で使用されていたという
  • 綿から大麻へ素材革命「麻世妙」エキシビションが新宿伊勢丹でスタート
  • 麻世妙を生地に採用したメンズスーツの受注も数量限定で承る
  • 麻世妙を使用した「ヨウジヤマモト」のメンズ、レディスアイテム
  • 麻世妙を使用した「マメ」(左)と「ケイタマルヤマ」(右)のワンピース
  • 伊勢丹新宿店本館7階催物場で開催中の「麻世妙~日本人が忘れていた布」の会場
  • 麻世妙のロゴマークは、子供の背中に安全と健やかな成長を願って縫われた「背守り」からインスピレーションが原点だという
  • エイベックス・グループ・ホールディングスの竹内成和・代表取締役CFO
  • 近代麻布研究所所長、吉田真一郎氏
  • 京都帯匠誉田屋十代目、山口源兵衛氏
  • 三越伊勢丹HD社長、大西洋
  • 1日開店前に行われたプレスプレビュー
  • 綿から大麻へ素材革命「麻世妙」エキシビションが新宿伊勢丹でスタート
ページトップへ