クライミングに魅せられたグレン・デニーの山岳スピリット【代官山蔦屋書店オススメBOOK】

2015.06.19

各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週金曜日は、代官山蔦屋書店東京渋谷区猿楽町17-5)が選ぶ書籍を紹介します。

■『Yosemite in the Sixties』グレン・デニー(Glen Denny)

1939年カリフォルニア生まれの写真家映画制作者のグレン・デニー。彼がクライミングに魅せられ、若くしてヨセミテ・バレーの「キャンプ4」へ引っ越した1958年、ヨセミテ国立公園にある崗岩の一枚岩“エル・キャピタン”が初登の真っ只中であった。この歴史的な出来事に感化され、彼は渓谷の最も困難なルートを登るようになる。

最初は独学でヨセミテの1960年代初期のルートやクライマーの写真を撮影し、後にサンフランシスコ州立大学にて写真と映画制作を学んだ。それらの活動の集大成として書『Yosemite in the Sixties』は出版された。かつて同じ場所を撮影したアンセル・アダムスの影響を受けたデニーが、岩に当たる光の陰影を極めながら、ルートに執着し、キャンプで楽しみ、ヨセミテという特別な場所に敬意を払うクライマーたちのさりげない表情を巧みに捉えている。当時の「キャンプ4」のカルチャーと、ビッグウォール・クライミングのスピリットを伝えるこれらの写真は大半が未発表作品である。

さらに本書は、世界中のアウトドアファンが参加する山岳フェスティバル「バンフ・マウンテン・ブック・フェスティバル」で複数の賞や、アメリカで最も権威のある文学賞のひとつ「ナショナル・アウトドア・ブック・アワード」も受賞している。

【書籍情報】
『Yosemite in the Sixties』
著者:Glen Denny
出版社:Patagonia Books
言語:英語
ハードカバー/144ページ/234×333mm
発刊:2007年6月
価格:税込8,100円
代官山蔦屋書店
  • 写真家・映画制作者のグレン・デニー著『Yosemite in the Sixties』
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