A.ランゲ&ゾーネがメゾン初の自社製自動巻きクロノグラフを搭載した新作「オデュッセウス・クロノグラフ」を発表

2023.03.28
A.ランゲ&ゾーネはスイス・ ジュネーブにて開催のウォッチズ&ワンダーズ2023にて、メゾン初の自社製自動巻きクロノグラフを搭載した新作「 オデュッセウス・クロノグラフ」を発表しました。開発が困難とされる、 クロノグラフムーブメントにおいて大変ユニークな機能を搭載した ランゲの独自性を誇るモデルです。


A.ランゲ&ゾーネは 4 年前に、美しい仕上げ装飾を施した新開発の専用ムーブメントとユニークなデザインが目を引く、ブランド初のエレガントなスポーティウォッチ、オデュッセウスを発表しました。この度、好評を博すこのオデュッセウス ファミリーに、オデュッセウス・クロノグラフが登場します。ステンレススチール製ケースに収められるのは、新開発で A.ランゲ&ゾーネ初の自動巻きクロノグラフムーブメントキャリバーL156.1 です。革新的なダイナミックリセット機能は、果敢に新しい道を切り開き、機械式時計をさらに進化させようとする、A.ランゲ&ゾーネの意気込みの表れです。オデュッセウス・クロノグラフは、複雑なムーブメントを搭載している為、世界100限定モデルです。


デザインと機能の新境地へ
A.ランゲ&ゾーネは、新境地の開拓に挑戦し続けます。2019 年には、モダニティとエレガンスを兼ね備えたオデュッセウスを発表し、エレガントなスポーティウォッチというカテゴリーに新風を吹き込みました。この時計の開発にあたり、開発チームは時計制作技術の未開の地に足を踏み込み、このモデル専用の、かつてない独創的なムーブメントを作り上げました。それがキャリバーL156.1 DATOMATIC です。


さらに、デザイン面においても新しく、かつ独創的な進歩を遂げました。オデュッセウスの開放的で軽やかな印象と個性的なフォルムが創り出す現代的な外観は、他のスポーティウォッチとは一線を画すものです。また、細いベゼルによって広がったダイヤルに、槍形の針とメゾンならではの日付・曜日表示を配置することで、高い視認性を確保しています。



ムーブメント開発への挑戦
オデュッセウス ファミリーに仲間入りしたこのモデルで、A.ランゲ&ゾーネは未知の領域に足を踏み入れ、ショートタイム計測におけるメゾンの専門性の高さを示します。今日においても、クロノグラフキャリバーの設計と製作は、時計作りの最難関の一つとされ、そのような複雑なムーブメントを開発・製作することができる技術力を有するマニュファクチュールは、ほんの一握りしかありません。1999 年以来、A.ランゲ&ゾーネが開発したクロノグラフムーブメントは 13 個を数え、それらの搭載モデルはいずれも高い評価を得てきました。「オデュッセウス・クロノグラフは、モダンでユニークなデザインのこのプロダクトファミリーを、技術的にさらなる次元へ高めました。このモデルは、A.ランゲ&ゾーネの機械式時計の特徴を何一つ犠牲にすることなく、多様な用途に対応するストップウォッチの要件をすべて満たしています」と、商品開発ディレクターのアントニー・デ・ハスは語ります。


オデュッセウス特有のダイヤルデザインを叶えるため、この時計専用のムーブメントを開発し、先端が尖った分積算針とレッドカラーのクロノグラフ秒針の両方をダイヤル中央に配置しました。その結果、3時と 9 時位置には、積算計ではなく、アウトサイズデイトと曜日表示を配置することができています。また、計測可能な時間が30分から60分に増えたことにより、クロノグラフの用途も広がります。さらに、革新的なダイナミックリセット機能も搭載。計時後、4時位置のリセットボタンを押すと、ダイヤル上で短時間ながら見応えのあるパフォーマンスを見ることができます。分積算針が瞬時に元の位置に戻る一般的な動きを見せる一方、赤いクロノグラフ秒針は瞬く間に進んだ距離だけ逆回転します。つまり、計測1分あたり1周ずつ針がグルグルと巻き戻されるのです。分積算針がまだ30分のマーカーに達していない場合には、両方の針が反時計回り方向にゼロ位置に向かって動きます。分積算針がすでに30分のマーカーを越えていた場合には、両方の針が時計回り方向に帰零します。この時、クロノグラフ秒針は1時間に満たない分数だけグルグルと電光石火のごとく回転します。


デュアルファンクション・ボタン
クロノグラフをできる限り確実かつ容易に操作できるように、開発者たちは防水仕様のピラミット形ボタンに、まったく新しいデュアル機能を装備しました。2 時と 4 時位置にある二つのボタンは、ねじ込み式リューズが通常位置にあるときには、クロノグラフ操作用として計時の開始、停止、リセット操作ができます。リューズを引いて中間位置に入れると、ボタンで日付・曜日を調整できます。



個性的なデザイン
オデュッセウス・クロノグラフの直径 42.5mm、3 ピース構造のステンレススチール製ケースは、120m の防水性能と、着用したままレジャーや軽運動を楽しめる堅牢性を持ち併せています。このプロダクトファミリーの他モデル同様、ツヤ消し仕上げのケースにはエッジに面取り仕上げが施されアクセントになっています。ステンレススチール製ブレスレットのラグとコマのひとつひとつにも表面にブラシ仕上げを施し、角を面取りすることで美しい光の戯れを創り出し、ケースとの調和が図られています。世界限定 100 本のオデュッセウス・クロノグラフは、これまでのオデュッセウスモデルと同じように、奥行きを感じさせる特殊な構造のダイヤルを搭載しています。ブラックのメインダイヤル上、内側の表面には粒状感を出し、ホワイトゴールド製の溝が入ったバーインデックスを、スモールセコンドの目盛り同様外側の同心円状模様の面に取り付けています。ダイヤル外周のパラジウムカラーのフランジには、2種類の目盛りがプリントされています。


外側は 1 秒未満単位の目盛りで、その内側が分単位と秒単位を示す目盛りです。12 時位置に赤でプリントされた 60 の数字と赤いクロノグラフ秒針は、オデュッセウス・クロノグラフのエレガンスと躍動感を印象づけます。オデュッセウス ファミリーのモデルでは、ランゲ独特の槍型の時分針が背景からよりくっきりと浮かび上がるデザインになっています。この時針と分針にも、バーインデックスの中央部分同様に夜光塗料が塗布されています。一際大きな曜日・日付表示にも、ランゲらしさがうかがえます。デジタル化が進む現代にふさわしいこの表示は、A.ランゲ&ゾーネの歴史とゆかりの深い、ドイツドレスデンのゼンパー歌劇場の五分時計に着想を得たものです。この有名な舞台時計は、1841 年に行われた同歌劇場のこけら落としに合わせて宮廷時計師ヨハン・クリスチャン・フリートリッヒ・グートケスによって製作されたもので、デジタル式表示の時計は当時、非常に珍しいものでした。A.ランゲ&ゾーネの創業者フェルディナント・アドルフ・ランゲは、そのグートケスのもとで時計作りを学び、後に彼の娘と結婚したのです。


完璧を追求する独自の仕上げ工程
オデュッセウス・クロノグラフに搭載されているキャリバーL156.1 DATOMATIC は、A.ランゲ&ゾーネ初の自動巻きクロノグラフムーブメントです。DATOMATIC(ダトマティック)とは、ドイツ語の日付を意味する"Datum"と自動巻きを意味する"Automatik"を組み合わせた造語です。スケルトンタイプで一部にブラックロディウム加工を施したプラチナ950製分銅付きセンターローターが、ゼンマイをしっかりと巻き上げます。香箱は、完全に巻き上げると50時間のパワーリザーブを蓄えることができます。調速機は、歩度を最大限安定させることを考えて設計されています。その目的を達成するために、毎時28,800振動のテンプを受け板で支持しています。そのテンプ受け板には、この時計が防水仕様であることと着用したまま軽い運動ができることを示唆する波模様が手彫りで描かれています。


A.ランゲ&ゾーネは、ムーブメントの製作と仕上げにおいて、常に独自の道を切り開いてきました。キャリバーL156.1 DATOMATICも、最高の精度を追求するため、二度組方式で組み立てます。また、素材の特性を生かした洋銀製のブリッジや地板、ハンドエングレービング入りテンプ受け、あるいはブルースクリューで留めたゴールドシャトンなど、数々のA.ランゲ&ゾーネならではの伝統的要素が盛り込まれています。さらに、組み立て後は隠れて見えなくなってしまう部品も含め、すべての部品が手作業による精巧な仕上げ加工が施されますその成果は、サファイアクリスタルのシースルーバックから見ることができます。


ランゲ&ゾーネ CEO のヴィルヘルム・シュミットは、「オデュッセウス・クロノグラフは、未開の分野を研究し、困難を乗り越えて新しい技術を開発しようとするわが社の先駆の精神を象徴する時計です。A.ランゲ&ゾーネの強みは革新性と創造力です。この二つの力をもって私たちは今後も、伝統的な機械式時計の世界に新たな方向性を示していきます」と抱負を語っています。


技術仕様
オデュッセウス・クロノグラフ Ref.463.178
ムーブメント :ランゲ自社製キャリバーL156.1 DATOMATIC®、自動巻き、ランゲ最高品質基準準拠、手作業による組立ておよび装飾、五姿勢調整済み、プラチナ 950 製分銅付き片方向巻上げ式センターローター、ハンドエングレービング入りテンプ受け板
ムーブメント部品数 :516
石数 :52
ビス留め式ゴールドシャトン :4
脱進機 :アンクル脱進機
調速機 :調整用ビス 4 個および耐震機構付きテンプ、最高品質の自社製ヒゲゼンマイ、毎時 28,800 振動(4 Hz)、カムおよびスワンネック形バネにより微調整可能な速度調整装置
パワーリザーブ :完全巻上げ状態で 50 時間
機能 :時、分およびストップセコンド機能搭載スモールセコンドによる時刻表示/日付表示および曜日表示/ダイヤル中央から伸びるクロノグラフ秒針と 60 分積算針付きクロノグラフ
操作系 :巻上げおよび時刻調整用ねじ込み式リューズ/日付・曜日調整およびクロノグラフ操作兼用ボタン 2 個
ケース寸法 :直径:42.5 mm、高さ:14.2 mm
ムーブメント寸法 :直径:34.9 mm、高さ:8.4 mm
ケース :ステンレススチール
防水性能 :最大 12 気圧(120 m)
ダイヤル :真鍮、ブラック
針およびアプライドインデックス :
  時分針:ホワイトゴールド、夜光塗料
  60 分積算計:ロジウム加工スティール、夜光塗料
  クロノグラフ秒針:アルミニウム
  インデックス:ホワイトゴールド、夜光塗料
風防ガラスおよびシースルーバック :サファイアクリスタル(モース硬度 9)
ベルト :ステンレススチール
バックル :長さ調整機構および落下防止機構付きバックル
限定数 :100 本、限定番号刻印入り、ブティック限定


A.ランゲ&ゾーネについて
ドレスデン出身の時計師フェルディナント・アドルフ・ランゲは、1845年に時計工房を設立し、ザクセン高級時計産業の礎を築きました。彼が製作した価値の高い懐中時計の数々は、今でも世界中のコレクターたちの垂涎の的となっています。第二次世界大戦後、A.ランゲ&ゾーネは東ドイツ政府により国有化され事実上消滅、一時はその名が人々の記憶から消え去ってしまうかと思われました。しかし1990年、フェルディナント・アドルフ・ランゲの曾孫ウォルター・ランゲがブランドを復活させます。現在では、ゴールドまたはプラチナのケースを使った腕時計を中心に、毎年数千本のみ製作しています。A.ランゲ&ゾーネの時計には必ず、自主開発され、手作業で入念な装飾と組み立てを行ったムーブメントが搭載されています。1990年以降に開発された自社製キャリバーは71個を数え、A.ランゲ&ゾーネは世界でも最高峰の地位を確立しました。その代表作には、一般モデルとして初めてアウトサイズデイトを搭載しブランドを象徴するモデルとなったランゲ1や、瞬転数字式時刻表示を搭載したツァイトヴェルクがあります。まれに見る複雑機構を搭載するツァイトヴェルク・ミニッツリピーター、ダトグラフ・パーペチュアル・トゥールビヨン、トリプルスプリットは、受け継がれてきた時計作りの技をさらに高めようとするA.ランゲ&ゾーネの真摯な姿勢を体現した時計です。2019年には軽快さとエレガンスが共存するオデュッセウス ステンレススチールモデルを発表し、A.ランゲ&ゾーネの歴史に新たな章を開きました。


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