ピナ・バウシュなどに着想を得たディオールが表現する身体美【2019春夏ウィメンズ】

2018.10.03
Photo : CARLOTA GUERRERO FOR DIOR
ロンシャン競馬場内の特設テントにて、バレエダンサーたちを従えて2019年春夏 プレタポルテ コレクション ショーを開催したディオールDIOR)。アーティスティック ディレクター マリア・グラツィア・キウリMaria Grazia Chiuri)は、ここ最近特定の女性にスポットを当てながらのクリエーションを行っているが、今シーズンも希代の女性バレエダンサーたち、ロイ・フラー(Loie Fuller)、ルース・セント・デニス(Ruth St.Denis)、イザドラ・ダンカン(Isadora Duncan)、ピナ・バウシュ(Pina Bausch)、マーサ・グラハム(Martha Graham)をイメージソースとしている。

19世紀末から20世紀後半まで、様々な時代に活躍し、世界に影響を与えてきたバレエダンサーたちの衣装を思わせるロングシルエットのドレスと、ディオールのコードである「バー」ジャケットのフォルムを組み合わせ、クチュールメゾンならではの高度なテクニックを駆使。プレタポルテでもオートクチュールでもない、しかしそのどちらでもある、というディオールならではの世界観を描いている。

チュール素材はマリア・グラツィア・キウリが好んで使用する素材だが、今シーズンはグラデーション状に編んだフィッシュネットドレスや、レースのように編んだシースルードレス、細かなパーツを剥ぎ合わせて優美なボリュームを出したドレスとして登場。インナーには微妙に色の異なるブラやトップスを合わせ、レイヤードのテクニックで奥行きを出しているのが特徴。

羽をグラフィカルに刺繡したドレスや、カットしたチュールをアップリケしてモチーフを描いたドレスなど、クチュール的な作品も目を引くが、シンプルかつフェミニンな女神風プリーツドレスやジャージーのワンピースなども秀逸。カッティングとシルエットの美しさが際立ち、クチュールメゾンならではの仕上がりを見せていた。

Tomoaki Shimizu
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