雪の風景のなかで浮かび上がる新しいエルメネジルド ゼニア【2018-19秋冬メンズ】

2018.01.24

エルメネジルド ゼニア クチュール(Ermenegildo Zegna Couture)の2018-19年秋冬コレクションが1月12日、ミラノのルイージ・ボッコーニ商業大学で発表された。2018年春夏シーズンはミラノ大学の中庭で行われ、ミラノ市内の大学構内で2シーズン続けての開催。ミラノメンズの公式スタートの前夜祭として、ショー終了後は全モデルが会場に並ぶインスタレーションで、前シーズン同様にSNSに向けて、前向きな対応が図られた。

雪を一面に敷き詰めた会場でショーはスタートした。ファーストルックはゆったりしたシルエットでポケット位置をブルゾン風にずらし、シングルとダブルの中間に位置する一つ釦のスーツ。前に垂らした同素材のベルトはストリートからの影響を感じさせ、細身のネクタイはダブルノットになっている、前シーズンからクリエイティブディレクターに復帰したアレッサンドロ・サルトリらしい遊び心を感じさせる。

この「ワン1/2プレステッド」構造と呼ばれる釦位置をずらせた新しいデザインは、ジャケット以外にコートにも採用され、ゼニアがテーラリングの新しい形を常に研究していることの宣言だ。それは新しいマーケットを創造しようとする現在のブランドの姿勢を感じさせる。

裾をアジャストするパンツとマウンテンブーツに代表されるスポーティーなルックは、ハンドメイドのシンボルであるXXXのロゴが胸にあしらわれたベロア、ジップアップのダウン、シェブロンにキルティングされたプルオーバーなどで、立体的に編まれたニットと共に汎用性の高いアイテムとして提案されている。

ウールとレザーのハイブリッドのブルゾンは重ねられた襟にスクエアなネックラインのニットが合わせられ、アールにボンディングされたファー付きのレザーブルゾンは曲線を強調した新しいシェイプが強調されている。

カシミアジャカード、コンパクトモヘア、ブラッシュドアルパカ、コーデュロイ、ベロア、ウール、コットンと紡績、染色、服地まで一貫して手掛けるゼニアだからこそ、コレクション全体のトーンがパーフェクトにチューニングされている。今シーズンのキーカラーである凍てつく風景のなかでの自然の色は、カシミアの明るめのトーンが登場し、オレンジやパープル、イエローがアクセントカラーとなっている。

また先シーズンに引き続き、SEE NOW BUY NOWのアイテムとしてリバーシブルなディアスキンのトートバッグが、ショー翌日からオンラインで発売され、日本でも数量限定にて銀座のフラッグシップストアで販売されている。



Text: Tatsuya Noda
野田達哉
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