坂口安吾の短編小説『桜の森の満開の下』と森山大道の桜。写真展もスタート【NADiffオススメBOOK】

開催期間:2018.01.16-02.04
2018.01.11
木曜日連載、アート・ブックショップ「NADiff(ナディッフ)」各店による今読むべき1冊。今週は、写真家・森山大道の『Ango』。東京・恵比寿の本店・ナディッフ アパート(東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff a/p/a/r/t 1階)によるご紹介です。




■『Ango』森山大道

本のタイトル、森山大道のモノクロームで撮られた桜の写真。そのあとに続く見開きのページには、坂口安吾の短編小説『桜の森の満開の下』の冒頭一文のみが黒紙に印刷されている。

「桜の花が咲くと人々は酒をぶらさげたり団子をたべて花の下を歩いて絶景だの春ランマンだのと浮かれて陽気になりますが、これは嘘です。」

このわずか数ページで、写真と言葉が織りなす怖ろしい世界に引き込まれてしまえば、小説の主人公のように桜の魔力に狂いそうになりながらも、読者はページを捲る手を止めることはできないだろう。待ち遠しかったはずの春の桜が、すっかり別のものに見えてしまう、この“書物”を作ったのは、数多くの写真集の造本を手がけ、自らのレーベルを立ち上げて写真集の出版から流通まで行ってきた、グラフィック・デザイナー/パブリッシャーの町口覚だ。森山大道の写真と、戦後近代文学を掛け合わせたシリーズは今回で4作目。これまで、太宰治や寺山修司、織田作之助の小説が、森山大道の写真とともに新たな姿を見せてきた。本書の坂口安吾の短編小説『桜の森の満開の下』は1947年発表の作品、森山大道の桜の写真は撮り下ろしとなっている。




なお、NADiff a/p/a/r/tでは、1月16日から森山大道写真展を開催する。本展は2017年、月曜社より刊行された写真集『K』に関連した写真展だ。会期中には森山大道氏のトークイベントも行う。


【書籍情報】
『Ango』
写真:森山大道
発行:bookshop M
図版:57点
ハードカバー/188ページ/240×165mm
言語:日本語版、英語版
発売:2018年1月
価格:5,800円

【展覧会情報】
森山大道「景」
会期:1月16日〜2月4日
会場:NADiff a/p/a/r/t
住所: 東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 1F
時間:12:00~18:00
休館日:月曜(祝日の場合は翌火曜)
観覧料:無料

森山大道トークイベント
会期:1月25日
時間:19:30〜21:00
会場:NADiff a/p/a/r/t 店内
定員:70名
入場:1,000円
■NADiffオフィシャルサイト森山大道「景」展ページ


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