幾重にも重なる木彫りアート、伝統工芸はテクノロジーで進化する!

2017.11.18

複雑な形状に切り抜かれた木材が何重にも重なり、吸い込まれそうなほどに美しく構成された数々の作品たち。カリフォルニア・オークランドのアーティスト、ゲイブリエル・シャーマ(Gabriel Schama)はレーザーカッターを巧みに扱い、人々を驚かせる作品をリリースし続けている。彼が作り上げた作品は、人物の顔のシルエットを用いて内部にサイケデリックなパターンで埋めつくしたものや、宗教的な印象を与える模様、まるで爬虫類の肌を再現したような切り抜きなどがあり、表現の幅の広さが伺える。工業における技術発展の一環とも思えるレーザーカッターの台頭であったが、ゲイブリエルはその技術と古く昔から伝わるウッドカッティングを組み合わせ、新鮮な作風を打ち出しており、独創性がある。

2014年、ゲイブリエルはクラウドファンディングサイト「キックスターター」でレーザーカッターを購入するための資金を募ったところ、支援者たちから約500万円を集めることに成功した。以前はすべて手作業で、主に紙を切り抜いた作品をリリースしていたが、キックスターターで得た資金で機械を購入してから格的な彼の活動が始まった。ゲイブリエルによると、レーザーカッティングを用いて木材を加工することは、テクニックや構造における研究の余地が非常に多くあるそうだ。

素材は薄めのマホガニー・プライウッドを使用。始めにデザインを作成し、レーザーカッターで一つひとつパーツを切り出す。あとは手作業でそれぞれのり付けしていくのだそうだ。ウッドカッティングの懐かしい雰囲気もありつつ、斬新で立体的なデザインのゲイブリエルの作品たちは多くの人々に注目され、ひっきりなしにオーダーを受けているという。そのため彼が運営するウェブストアはオープンしている期間に限りがあるが、運良く注文ができることもあるそうなので、オフィシャルサイトとInstagramアカウントを定期的にチェックすることをおすすめする。


※本記事は (引用元: http://www.gabrielschama.com/https://www.instagram.com/gabrielschama/)に許可を得て、翻訳・執筆を行っております。
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