カンボジアを代表する現代アーティスト、ソピアップ・ピッチの個展が2つの会場で開催中

開催日:2017.10.28-11.25
2017.11.02
Rang Phnom No. 11
2016 / rattan, metal wire / App h.234.0 x w.370.0 x d.64.0 cm
©Sopheap Pich Studio

カンボジアを代表する現代アーティスト、ソピアップ・ピッチ(Sopheap Pich)の日初となる個展「desire line」が、10月27日から渋谷ヒカリエの8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryで、28日から六本木小山登美夫ギャラリーにて同時開催中。

ソピアップ・ピッチの作品は、木々やなどの植物、人間の解剖学や、都市構造などからインスピレーションを得た、有機的かつ幾何学的な立体作品である。竹やラタン、ワイヤー、蜜蝋など、地域に根ざした素材を用い、目の粗い織り方で制作されるのが特徴。透明性があり、軽く見えながらも機能的な構造による圧倒的なボリュームにより、空間全体にエネルギーが溢れ出ているかのよう。彼はこれまで、2013年ニューヨークのメトロポリタン美術館での個展や、2012年の第13回ドクメンタ(13)への出展など、世界中の美術館展覧会や現代美術展に多数参加し国際的に活躍してきた。

Mirage 1
2017 / earth pigment, gum Arabic on Arches watercolor paper / 161.0 x 131.0 cm
©Sopheap Pich Studio

本展のタイトル「desire line」は、日本語で「けもの道」を意味する。作品制作のために滞在したフロリダで見つけたけもの道に、森の中でヒトが踏み固めることで自然発生的にできる道の面白さを感じて、このタイトルを思いついたという。そして、本展では約12点の新作を発表。出展作の「Miroiise」と「Moonstone」は、大理石やローズウッドの根を素材とし、彼の3次元作品の探求において、より抽象的かつ深みのある方向性が表現されている。新しい大規模なドローイングは、自然界の顔料を使って細く裁断された竹の棒を繰り返し紙の上に押し当てて制作されており、作品平面の中に響き合うリズミカルな線を生み出している。待望のソピアップ・ピッチの日本での初個展、この貴重な機会に是非訪れたい。

また、11月4日には8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery向かいにある「8/ COURT」にて、ソピアップ・ピッチ自身が本展覧会や作品について語る、アーティストトークイベントを16時から18時まで開催する。なお、トークイベントの参加は事前にメール(event@tomiokoyamagallery.com 件名:「11/4トークイベント参加希望」本文:名前/連絡先/参加人数)で申し込みが必要。


【展覧会情報】
ソピアップ・ピッチ展「desire line」
会期:10月27日~11月20日
会場:8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8F
時間:11:00~20:00
料金:入場無料
休館日:展覧会期中無休

会期:10月28日~11月25日
会場:小山登美夫ギャラリー
住所:東京都港区六本木6-5-24 complex665ビル2F
時間:11:00~19:00
料金:入場無料
休館日:日曜日、月曜日、祝日
編集部
  • Mirage 1 2017 / earth pigment, gum Arabic on Arches watercolor paper / 161.0 x 131.0 cm
  • The Crater 2017 / bamboo, rattan, burlap, wire, plastics, synthetic resin / h.250.0 x w.400.0 x d.13.0 cm
  • left: "Miroiise" 2017 / wood, marble, rattan, bamboo, metal wire / h.260.0 × w.36.0 × d.6.5 cm|right: "Moonstone" 2017 / wood, bamboo, steel wire / h.155.0 × w.38.0 × d.16.0 cm
  • Rang Phnom No. 11 2016 / rattan, metal wire / App h.234.0 x w.370.0 x d.64.0 cm
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