ラマルク、フォンタナの四次元的世界にみる自身のルーツ【2018春夏ウィメンズ】

2017.09.08

森下慎介がデザインするラマルク(LAMARCK)が9月6日、東京恵比寿2018年春夏コレクションを発表した。テーマは、「SPAZIALISMO -空間主義-」。ショー終了後には、同日オープンしたファッションECサイト「@SeeNowTokyo(シーナウトウキョウ)」でコレクションで発表した服の一般予約受付も開始した。

ルーチョ・フォンタナ (Lucio Fontana) が提唱した空間主義の、空間と時間の融和やアートの垣根を取り払うなどの考え方を取り入れ、デザイナー自身のルーツも探ったという今シーズンのラマルク。素材感を見せるため、壁に面して1メートルほど離れた場所に30席ほどのいすを置いた会場。コレクションはプリーツやレースを駆使したトップスとスカートなど、光沢のある白のシリーズでスタートした。春夏らしい軽さの中に、フォンタナの作品にも見られる奥行きやトレンドの3D感覚もプラス。今シーズン多くのブランドで見られるひも使いもアクセントになっている。

レーヨンのアロハシャツには、プリントの中に長崎の風車を潜ませるとともに、ニュールックという異なるスタイルもミックス。トロピカルな雰囲気に日やクチュールのクラシックをプラスすることで、時間と空間を超えるという考え方を表現した。また、ラストに登場したジャカードは実家のある兵庫の竹田城天守跡などに見られるや鳥、自然など、羽根やフリンジなどで表現したものだという。

森下は「ショーと展示会の垣根を取り払い、ニューヨークのシー・ナウ、バイ・ナウなどの流れからコレクション当日の夕方から予約受注もできるようにした。時期を早くすることで、生産もスムーズになっている」と話した。
樋口真一
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