7月10日は画家ジョルジョ・デ・キリコの誕生日です

2014.07.10

画家のジョルジョ・デ・キリコ(Giorgio de Chirico)は1888年7月10日生まれ。ギリシャ・ヴォロス出身。1978年11月20日逝去。

アテネの美術学校で絵画を学び、17歳でドイツへ移住。ミュンヘンのアカデミーに通う中で、アルノルト・ベックリンやマックス・クリンガーといった象徴主義派の作家、ニーチェなどの哲学者に影響を受ける。やがてイタリアに、その次にはパリへと移り住むと、いくつかの風景画を発表した。それは目に見える日常の裏側にある神秘を描いたもので、あまりに幻想的な作風が当時の画壇に多大な影響を与えている。

やがて、パリで活動していた人アポリネールが“形而上的”と評価したこともあり、彼の作品は形而上的絵画と呼ばれ始める。中でも代表的な作品として知られるのが、“輪回しで遊ぶ少女”でお馴染みの『街の神秘と憂鬱』。これは、この世に決して存在しない光景でありながら、見るものに既視感を与えるとされ、その不思議な魅力が世界中の絵画ファンを虜にした。

その後、彼の作風は古典的なものへと一変する、晩年には再びこれまでのシュールレアリズムへと回帰して数々の作品を発表。シュールレアリズムの先駆者として、日でも高い評価を受けている。
HEW
  • ジョルジョ・デ・キリコ『街の神秘と憂鬱』
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