ヒースセラミックスやランドスケーププロダクツ家具にジェフ・マクフェトリッジがドローイング。プレイマウンテンで展覧会が開催中

2013.02.08

東京・千駄ヶ谷のプレイマウンテン(Playmountain)で、ジェフ・マクフェトリッジのエキシビション「My Head Disappears When My Hands Are Thinking(手で考えるとき、ぼくの頭はからっぽ)」が開催されている。

彼はロサンゼルス在住のグラフィックデザイナーで、アメリカ西海岸カルチャーのキーパーソン。展示作品は、陶芸家のアダム・シルヴァーマンがディレクターを務めるヒースセラミックス(Heath Ceramics)のに、ジェフによる手描きの絵柄やレリーフを施したものがメインになっている。

今回の展示は、2011年にロサンゼルスで行われた同名のエキシビションを、ランドスケーププロダクツ(Landscape Products)の中原慎一郎が見たのがきっかけ。ランドスケーププロダクツの家具やテンベア(TEMBEA)のバッグにジェフが絵柄を施した新作などが加わり、一層充実した内容になった。また彼のドローイングも展示販売されて好評を博している。

「作品はもちろんですが、『手で考えるとき、ぼくの頭はからっぽ』というジェフがつけたタイトルが気に入っています。民藝の“無意識の美”のような、いいものを作ろうと考えると逃げる、ということでしょうね。彼は深く考えた末に、普通にスッと手を動かす。その表現が鋭いんです。彼自身の柔らかいキャラクターが作風に表れている一方で、ベン・シャーンやイームズなど、自分が好きなものを消化して今の表現にしていると思う。今回、ドローイングを一緒に展示した理由の一つは、ロサンゼルスのスタジオで見せてもらったノートが当に素晴らしかったから。作品ができあがる過程の面白さが伝わってきます」と中原慎一郎氏。

独特のシュールさのある展示作品の絵柄は、ローマ帝国時代のコインからインスピレーションを得たものという。一連の作品の、飄々としてインフォーマルな表現形態の核には、無心で創作に対峙する人ならではの軽さと深みが兼ね備わっている。


イベント情報】
My Head Disappears When My Hands Are Thinking
ジェフ・マクフェトリッジ&ヒースセラミックス
会期:2013年2月17日まで
場所:プレイマウンテン
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-52-5 原宿ニュースカイハイツアネックス#105
土田貴宏
  • ジェフ・マクフェトリッジが手描きの絵を施したアダム・シルヴァーマンの器
  • 会場内観
  • ランドスケーププロダクツの家具にもジェフのドローイングが施されている
  • ジェフのドローイング作品
  • 中原慎一郎氏
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