シャネル・ネクサス・ホールが過去に開催した6つの展覧会のデジタル版図録を期間限定公開へ

開催日:2020.11.12-2021.04.29
2020.11.12
シャネル・ネクサス・ホールCHANEL NEXUS HALL)では、11月12日から2021年4月29日までの期間中、過去に同ギャラリーで開催した展覧会デジタル版図録を順次公開中。

Allphotos ©CHANEL
2005年のオープン以来、シャネル・ネクサス・ホールでは、写真を中心にさまざまなアート作品の展覧会が開催されている。

各展覧会では図録(非売品)を制作しており、会場にて閲覧用として公開されていたが、今回、過去に開催された展覧会の中から6冊の図録がデジタル版シリーズで期間限定公開されることとなった。

このデジタル版図録でも、作品写真に加え、作家やキュレーターの寄稿文等、全ページが掲載されており、展覧会を観た人も、未見の人も楽しめるものとなっている。

シリーズ第一弾として、今年シャネル・ネクサス・ ホールにつづき、KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭で開催された、パリ・ オペラ座のダンサーを捉えたピエール=エリィ ドピブラックによる「In Situ」展の図録を日より12月10日まで公開。

なお、このデジタル版図録の公開企画は、各図録1か月ごとの限定公開で、全6回のシリーズでお届け。公開の詳細は下記の通り。


Vol.1「In Situ」ピエール=エリィドピブラック展

「In Situ」ピエール=エリィドピブラック展
公開期間:11月12日〜12月10日

パリ・オペラ座という世界最高の舞台で、華麗なパフォーマンスによって人々を魅了するバレエダンサーたち。その神話的とすら言える美しさをあますところなく写真にとらえているのが、ピエール=エリィドピブラックの「InSitu」三部作。パリ・オペラ座バレエ団の公演会場であるガルニエ宮とオペラ・バスティーユの舞台裏に自ら身を置き、彼らの生活に入り込むことによって制作されたピブラックの作品は、オペラ座やダンサーにも引けをとらない独特の美しさを放っている。


Vol.2「TRANSMISSIONS people-to-people」
ティツィアーナ&ジャンニバルディッツォーネ展

「TRANSMISSIONS people-to-people」ティツィアーナ&ジャンニバルディッツォーネ展
公開期間:12月11日〜2021年1月7日

ヨーロッパからアジアアフリカの各地へとをするなか、40種類を超える分野にわたり100人以上の師弟に出会ったイタリア出身の写真家バルディッツォーネ夫妻。その関係性を深く探り、知識が伝えられていく過程で見られる感情、創造への感動、個々の関係、こうした交流から絆が芽生えていく様子を捉えた。伝統と革新、世代を超えた交流、文化的な多様性、遺産の保護など、見るものにさまざまな広がりを持たせ、思いめぐらすきっかけを与えてくれる。


Vol.3「DEPARDON / TOKYO 1964-2016」レイモンドゥパルドン展

「DEPARDON / TOKYO 1964-2016」レイモンドゥパルドン展
公開期間:2021年1月8日〜2月4日

アフリカの内戦から、世界各地に息づく人々の表情まで、報道的かつ人間味あふれる作品で知られるフランスの写真家、レイモンドゥパルドン。そんな彼が初めて日本を訪れたのは1964年、先の東京オリンピックを取材するためだった。当時22歳のまだ駆け出しともいえるドゥパルドンによるモノクロの写真群には、独自の鋭い観察眼や優れた画面の構成力がいかんなく発揮されている。そして2016年、ドゥパルドンは本展のため、再び東京の街をカラーで撮影。図録には、ドゥパルドンが東京を撮影した過去作とともにカラーによる撮り下ろし作品があわせて収録されている。


Vol.4「INBOX HYBRIDIZATION (IN LOVE)」エンキビラル展

「INBOX HYBRIDIZATION (IN LOVE)」エンキビラル展
公開期間:2021年2月5日〜3月4日

エンキビラルはフランス語圏における漫画バンド・デシネ界を代表するビジュアルクリエイター。1970年代中頃から強烈なビジュアル表現を伴ったSF作品を発表し、世界中の漫画家だけでなく映画界にも大きな影響を与えた。また、近年は絵画にも力を注ぎ、作品を発表するほか、2015年ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展では、観る者の五感と現実認識に問いかけるインスタレーション「INBOX」を手掛け、大きな話題となった。図録には、日本で初めての個展となった本展のために描き下ろされた絵画作品に加え、作家へのインタビューも収録されている。


Vol.5「Retrace our Steps-ある日人々が消えた街」
カルロスアイエスタ+ギョームブレッション展

「Retrace our Steps-ある日人々が消えた街」カルロスアイエスタ+ギョームブレッション展
公開期間:2021年3月5日〜4月1日

写真家・カルロスアイエスタとギョームブレッションは、2011年3月11日東日本大震災直後に、福島第一原発の原発事故によって“no man’s land –無人地帯”となってしまった地域に幾度となく足を運び、撮影を行った。その中で、終わりの見えない状況をリアルに伝えようと、独自の方法で表現を重ねた結果、ドキュメンタリーとアートを融合させた作品シリーズが誕生。2017年にはアルル国際写真フェスティバルにてディスカバリーアワードを受賞している。震災から10年の歳月が経とうとしている今、観る者にさまざまな思いを投げかけてくる。図録には、作家への撮影秘話インタビューも掲載。


Vol.6「D’un jour à l’autre巡りゆく日々」サラムーン展

「D’un jour à l’autre巡りゆく日々」サラムーン展
公開期間:2021年4月2日〜4月29日

フランスを代表する女性写真家であり、映像作家としても高く評価されるサラムーンは、30年以上にわたり世界の第一線で活躍し、幻想的かつ深淵なイメージを創出してきた。図録には、サラムーンがセレクトした日本初公開作を中心に、インタビューも掲載。タイトルが示す通り“時の流れ”が重要なテーマとなっており、これはムーンが作家人生を通じて追究してきた主要な関心ごとのひとつでもある。優雅なたたずまいのモデルファッション、鳥や象などの動物たち、自然や人工的な風景の数々を写し出した独自の作品世界は、時の儚さを示唆し、追憶やノスタルジーを観る者の心に喚起させてくれる。

これらの図録の公開ページは、下記の枠内のURLから。


【デジタル版図録公開ページ】
URL:https://chanelnexushall.jp/news/20201105_3163/


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編集部
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