大阪万博の大規模展を寺田倉庫で開催。当時の貴重な資料から現代美術家やクリエーターの作品を展示

開催日:2020.02.15-02.24
2020.02.17
大阪府が主催する「大阪万博50周年記念展覧会Expo 70ʼ 50th Anniversary Exhibition」がスタートした。2月24日まで東京・天王洲のT-ART HALLで開催されている。


今年3月に50周年を迎える日本万国博覧会(大阪万博)。今回の展覧会では「人類の広場 交歓の記憶と継承」をテーマに、岡本太郎などによる当時の作品や、大阪万博に影響を受けた現代美術家やクリエーターの作品などを展示している。開催に先駆け、2月14日には内覧会が行われた。


会場となるT-ART HALLに入って最初に展示されているのは、大阪万博タイムライン「大阪の森から世界の森へ」。万博の敷地に選ばれた千里丘陵から開幕式、期間中の様子、閉幕式、現在の万博公園までを絵巻物のように並べ、らせん状につなげた記録写真や記録映像が展示されている。展示空間で使われている鉄パイプなどは、当時の会場で使用したものをリサイクルしたものだという。



次の「大阪万博とアート」では、岡太郎による作品「マスク」とフランソワ・バシェによる音響彫刻「勝原フォーン」を展示している。会場には蓮沼執太が「勝原フォーン」を使って演奏した作品「響のあいだ」が流れている。



その隣の「EXPO'70パビリオンサテライト」では、大阪府日本万国博覧会記念公園事務所が保管する19万点の資料の中から、議事録、調査資料、模型ポスターパネル、ユニフォームなど、5,000点を紹介。中を見ることができない資料も多いことから、大阪の5人のクリエーターによる映像やトークの映像なども紹介。太陽の塔の腕部分の建築図面など珍しい資料もそろっている。



「万博記念公園FUTURE&PAST」には、万博記念公園の当時と現在の空撮写真のほか、宇川直宏の作品「NO BREATH/EXPO70EDITION」を展示。岡本太郎と小松左京が万博について語る言葉を隙間なくつなげた音声が流れる空間の奥にあるフラードームでは、音楽とモミ玉やバイブレーションがシンクロするマッサージチェアが設置してある。ヘッドホンから流れる、パビリオンのために作られた現代音楽を聞きながらマッサージを受けることで、全身で万博を体感することができる。


また、屋外やT-PASSAGEでも作品を展示している。天王洲オーシャンスクエアには、乗用車やバスなど3台の車と、リビングルームや洗面所などの3つの部屋を交互につないだ、全長15メートルの作品の中を歩くことで、日常的な風景が異質なものになる、西野達の「日常のトンネル」を展示。T-PASSAGEでは、蓮沼の「響のあいだ」の制作記録映像を見ることができるほか、ボンドストリートやボードウォークに置かれたたくさんのスピーカーからも作品の音楽が流れている。


内覧会で、宇川は「50年間保管されていた1,000本以上のオープンリールのテープというパンドラの箱を開けた。当時の時代の空気感、世界観をコラージュし、最新のマッサージチェアと万博の音で体をもまれるようにした」。西野は「パビリオンからパネルパビリオンに移る驚きを表現したかった」などと話した。
樋口真一
ページトップへ