THREE1989、スシボーイズ...個性的な4組が集った「Spotify Early Noise Night #7」【レポート】

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2018.08.02
Photo by 渡辺綾
世界最大級の音楽ストリーミング・サービス、Spotifyがプッシュする旬の国内アーティストが集うイベント「Spotify Early Noise Night」の第7回目が7月18日に代官山SPACE ODDにて開催された。

本イベントは同名の人気プレイリストと連動し、これからの活躍が期待できる気鋭の国内ニューカマーたちをより広い世間へと知らしめることを目的としている。毎回入場料が1,000円という敷居の低さも相まり、感度の高い音楽リスナーを中心に注目を集めるイベントだ。

先月は初の大阪開催も話題となったが、再び会場を渋谷・代官山SPACE ODDに戻し、オーディエンスが演者をぐるりと囲む、恒例の360°ステージ仕様にて開催された今回は、スリー(THREE1989)、ニュースピーク(Newspeak)、テンドウジ(TENDOUJI)、スシボーイズ(SUSHIBOYS)といった、ジャンルやシーンもバラバラな4組が出演した。

個性の強い4組がそれぞれのカラーで会場を塗り変えた、貴重な一夜をレポートする。


■THREE1989


この日の一番手として登場したのは、THREE1989。あの『テラスハウス』への出演でも知られる上村翔平(Shohey)がフロントマンを務める西暦1989年生まれの3人組だ。そのスタイリッシュなルックスで、音楽業界以外からの注目度も高い。この日は3人のコーラス隊とドラムを加えたを引き連れた7人編成でのパフォーマンスを披露。1曲目はShoheyの甘い歌声が響き渡る「涙のダンスフロア」。しっとりと聴かせるミドル・ナンバーだが、ソウルフルなコーラスが加わったこの日のアレンジでは、まるでゴスペルを想起させるような、荘厳な世界観をも生み出していた。

「どうもこんばんは! Spotify Early Noise Night! THREE1989です、よろしく! 」と、ボーカル・Shoheyによる快活なMCと共に続いて「High Times」へ流れ込む。グルーヴィーなリズム隊に、DJのDatchによるスクラッチ、エフェクトなどの上音が乗っかり、オーディエンスも思わず体を横に揺らし、思い思いのダンスを踊る。「本邦初公開」と言い放ち披露したのは、7月19日にリリースされた「mint vacation」。鋭利なカッティング・ギターが先導する、これまたファンキーかつダンサブルな1曲だ。

最後は4月にリリースされた2ndミニ・アルバム『JET BLUE』からのリード曲「UMBRELLA」から、滑らかに「Don't miss it」へと繋ぎ、その華やかかつソウルフルなサウンドで会場を魅了した。

【THREE1989 SET LIST】
01. 涙のダンスフロア
02. High Times
03. UNIVERSE
04. mint vacation
05. UMBRELLA
06. Don’t miss it




■Newspeak


本イベントにオフィシャル・メディアとして参加しているSpincoasterスタッフによる転換DJを挟み、まるでSF映画の幕開けのようなSEと共に颯爽と表れたのは、昨年3月結成ながらも急速的に注目を集める4人組バンド、Newspeak。こちらもモデルのようなクールなルックスで注目を集める逸材だ。攻撃的なナンバー「Media」を挨拶代わりにプレイし、ダイナミックな演奏で会場の空気を塗り変える。

昨年9月に500枚限定でリリースした1st EPより、小気味よいギター・リフとアンセミックなコーラスが印象的な「Beat Goes On」、飛び跳ねるようなピアノ・リフがダンスを誘う「What We Wanted」を立て続けに投下。これにはオーディエンスも大いに盛り上がり、バンドの熱量に応える。そして、Rei(Vo./Key.)が「次の曲は新曲です」と言い放ち、10月にリリースすることが発表されたミニ・アルバム『Out Of The Shrinking Habitat』より新曲「LAKE」も披露。バンドが新たなフェーズへと突入していることを見せつけ、最後は壮大なアンセム・ナンバー「July」で締め括り。

UKインディ・ロックを始めとした世界標準なサウンドと、ネイティブな発音の英詞が合わさった、まさに日本人とは思えないバンドの代表格と言えるだろう。

【Newspeak SET LIST】
01. Media
02. Beat Goes On
03. What We Wanted
04. LAKE
05. July





■TENDOUJI

ワールドカップ後だったからか、「オ〜レ〜オレオレオレ〜♪」でお馴染み、The Waves「WE ARE THE CHAMP〜THE NAME OF THE GAME〜」をバックに、会場の笑いを誘いながら登場したTENDOUJI。「東京インディ・シーンきっての愛されバンド」との異名も持つ4人組だが、その親しみやすいルックス、そしてファニーなキャラクターとは裏腹に、ポップな楽曲センスとライブ・パフォーマンスには毎回唸らされる。

昨年リリースされた初のフル・アルバム『Mad City』よりミドル・テンポな「Parasite」にて、ライブはゆるやかにスタート。2曲目にはササクレ立ったギター・リフが先行する新曲を挟み、今年4月リリースのEP『BUBBLE POPS』収録の「Space Weekend」をプレイ。楽曲のテンション感に合わせ、演奏の熱量もどんどん高まっていく。MCではアサノケンジ(Gt./Vo.)が「ずっとケツ見られてるような感じ(笑)」と、360°ステージという特殊な環境への戸惑いも口に出しつつ、10月に自主企画“MAKE! TAG! NIGHT!!! Vol.1”を開催する旨を伝え、後半戦へ。

「HAPPY MAN」や「THE DAY」、「GROUPEEEEE」などの初期曲ではオーディエンスからも合唱が起こり、バンドの演奏もよりハードに、ダイナミックに。しかし、どれだけ演奏がラフになろうとも、どの楽曲もキャッチーな歌メロがブレることはなく、そこがTENDOUJIをTENDOUJIたらしめている所以なのだということを、改めて再認識させてくれた。

【TENDOUJI SET LIST】
01. Parasite
02. 新曲
03. Space Weekend
04. Kids in the Dark
05. HAPPY MAN
06. THE DAY
07. GROUPEEEEE





■SUSHIBOYS


この日のトリを務めるのは、昨年飛躍的な成長を遂げたヒップホップ・グループ、SUSHIBOYS。ユニークなグループ名、そして古着を中心とした個性的な出で立ちで、シーンにおいて異彩を放ち続けている存在だ。

一曲目からテンションMAXでステージを所狭しと飛び回りながら、3人のMCによる個性的なフロウが入れ代わり立ち代わり飛び交っていく。初っ端のMCで「いらっしゃいませ! 」とオーディエンスの笑いを誘ったかと思えば、「寿司ポーズ」の伝授や突如「ライブ中なのに出前が来た! 」という小芝居まで、徹頭徹尾オーディエンスを楽しませようとする姿勢が印象的だ。その姿は、本人たちが自称している通り、まさしく「アトラクション」のようであった。しかし、一度パフォーマンスに入れば、ユニークな楽曲テーマ、リリックとは相反する洒脱なトラック、そしてクールなラップを武器に、完全に会場の空気を掌握する。

「ダンボルギーニ」、「ママチャリ」と乗り物繋がりで人気曲を披露した後、「僕らいつもやっちまった時に、あるおまじないを唱えてるんですよ」と言い、オーディエンスとのコール・アンド・レスポンスを促す「OMG」では大合唱も起きた。アンセミックなトラックが印象的な「問題ねぇ」では、「みなさんこんなに四方八方たくさんいてくれるので、最後は思いっきりやってやりましょう」とのMC通り、オーディエンスも含め、会場全体で一体感を作り出し、この日イチの盛り上がりをみせた。

メンバーが退場した後も鳴り止まない拍手を受けて、急遽アンコールも披露。昨年リリースされた、初のCD作品『NIGIRI』より、ソリッドかつアッパーなナンバー「Catch ur dream」でピークを再び更新するかのようなエネルギッシュなパフォーマンスを披露。ライブの幕を閉じた後も、その余韻が会場を包み込んでいた。

【SUSHIBOYS SET LIST】
01. カンフー
02. 軽自動車
03. ダンボルギーニ
04. ママチャリ
05. OMG
06. アヒルボート
07. 問題ねぇ
Enc. Catch ur dream



Spincoaster 保坂
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