日本住宅の定番を覆す、ファッションディレクターDaichi Miuraが初めて手がけたリノベマンションとは? 【インタビュー】

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2018.05.26

ファッション、アート、イラストレーション等、多岐にわたって活躍するファッションディレクターDaichi Miuraが、リノベーションマンション「グランストーリー ヨヨギウエハラ(GrandStory YOYOGIUEHARA)」(株式会社フェイスネットワーク)をプロデュース。同氏が居住空間を手がけるのはこれが初めて。築24年の住居・店舗・事務所併設ビルを、海外ホテルのようなラグジュアリーな住居へと生まれ変わらせた。

「厚い壁で空間を細かく仕切らないこと、賃貸でも可能な限り天然素材を使うこと、収納を一箇所に集約することなど、これまでの日本住宅におけるスタンダードを覆す構造にしました。自分が抱えていた疑問をそのまま解消したような物件ですね」

こう話すDaichi Miura氏。壁のないワンルームなら住まう人のコミュニケーションが豊かになり、またパーテーションなどを使ってプライベート空間を作り上げることもできる。入居者が自分のスタイルを投影できるようデザインの主張は極力抑え、仕上げを住む人の手に委ねるような形にした。


ワンフロア1住戸の4階建てマンション(写真は3階)。間取りは1LDK+WIC
「イメージしたのは独身、もしくはカップルの住む部屋。これだけ広いと大きな照明やアート作品なども置けますし、自由な発想のもとで空間演出を楽しんでもらえるのが理想です。日本の住宅は基本的な間取りの中に最新システムを導入するような型に嵌ったものが多く、どれも同じに見えてしまうのが残念。居住空間の使い方は人それぞれですから、自分らしい住み方を追求してほしい」



白を貴重としたシンプルなデザインの中、唯一本人のこだわりを表現したというバスルーム
全体をシンプルに仕上げる一方で、バスルームとクローゼットでは同氏ならではのこだわりを表現。世界各国での旅行経験から、海外ホテルで一番気分が高まるというバスルームは特に注力した。イタリア産天然大理石を全面に配し、ドイツ製のシャワーヘッドと蛇口をデザインポイントにラグジュアリーな空間を演出。また約9畳の広々としたウォークインクローゼットは、ヘリンボーンのテーブルや天井から吊り下がるハンガーラック、高さのあるシューズラックなどを設け、セレクトショップさながらの雰囲気に仕上げた。

「くつろげるスペースとしてのクローゼットの提案はすごく新鮮で、衣替えも服選びも気持ち良くできると思うんです。自然光を感じながらの服選びはよりリアルなものになるのでは。空気の入れ替えも手軽にできて、着替えたらそのまま玄関に出られる構造も機能的です」

ファッションが基盤となるクリエイターらしい発想。初めて手がけた住居というジャンルだが、手応えとしてどうだったのだろうか。

「何かを生み出す点において、脳内的にはファッションも住居も変わりません。ファッションは身に着けるもので住居は自分が入り込むという、その違いが面白い。またファッションは自由な表現が可能ですが、住居は法律的な制限があって思うように進まないこともある。けれど僕は、その制限の中で試行錯誤するのが楽しかった」


自身が現在住む家へのストレスを今回のマンションプロデュースへの創造性にぶつけた、と笑う。本物件は一歩足を踏み入れると、リラックス感と高揚感が一気に押し寄せる。解放的な空間は、相反する二つの感情を共存させるから不思議だ。

「意識したのはメリハリのある空間です。広々とした開放感のある部屋でリラックスできる部分と、バスルームやクローゼットで味わう高揚感の両方を味わえる。ワンルームならではの、見渡しの良さからくる緊張感も大事だと思っています。これは日々の自分への戒めでもありますが、常に綺麗にしておこうとなりますから。いつまでも新鮮な気持ちのまま住んでいてほしいですね」

新しいものに価値があるという日本の住まいの在り方に疑問を呈し、だからこそ中古物件のリノベーションにこだわった。経年変化を楽しんでもらうというアイデアは、賃貸物件ではおよそ存在しない。


「バスルームやキッチンの天然大理石は時を経て表情が変わっていきます。壁紙を貼らずに塗装仕上げにしたのも、汚れたら壁の白色を重ねて塗りなおしていくことで塗装も味に変化させてほしいから。プロデュースにあたり最初に喩えたのは、使い込むほどに味わいが出てきてどんどん良い状態になるヌメ革。エイジングを楽しむというのは、住居における新しい価値観の創造だと思っています」

新築には絶対に出せない魅力がリノベーションにはある、と語気を強める。一通りやりたいことをやってきて、居住空間を手がけてみたいと思ったところにタイミング良く今回のプロデュース依頼が舞い込んだ。では今後、新たにチャレンジしたいことはあるのだろうか。

「お花とか興味があるものはまだまだあります。リノベーション物件のプロデュースも今後続けていきたいです。挑戦という意味では、まったく逆の発想となる新築物件を手がけてみるのも面白いかな」


【物件情報】
GrandStory YOYOGIUEHARA

構造:鉄筋コンクリート造
築年:1995年9月
入居時期:2018年6月1日~
最寄駅:小田急線「代々木八幡駅」徒歩9分
「代々木上原駅」徒歩10分
千代田線「代々木公園駅」徒歩10分

【問い合わせ先】
株式会社フェイスネットワーク
URL: https://grandstory.jp/yoyogiuehara
Instagram: @grandstory_official
畑 麻衣子
  • ファッションディレクターDaichi Miura
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