恋の痛みと喜びを味わう『君の名前で僕を呼んで』【映画 Sounds! 】

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2018.04.15
FASHION HEADLINE読者に向けてオススメの映画サウンドトラックを紹介する企画「映画 Sounds! 」。第4回目は4月27日より公開の映画『君の名前で僕を呼んで』をお届けします。


1983年の夏休み、北イタリアの避暑地で17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)は暇を持て余していた。大学教授の父親(マイケル・スタールバーグ)は研究に忙しく、母親(アミラ・カサール)は毎日のように友人を招いて食事を楽しんでいる。エリオがやることといえば、本を読んだり、ウォークマンで音楽を聴いたり、ピアノを弾いたり、プールで泳いだり。その家族のもとへ、父の助手としてアメリカの大学院生、オリヴァー(アーミー・ハマー)がやってきた。初めはオリヴァーのことを気に入らなかったエリオだったが、気づくと視線はオリヴァーを追いかけて……。17歳の少年のひと夏の初恋を描いた作品。

1983年が舞台ということで、『フラッシュダンス』のジョー・エスポジート「Lady Lady Lady」や『ヴァレー・ガール』のザ・サイケデリック・ファーズ「Mystery of Love」、ヨーロッパでヒットしたバンドロデオ「Paris Latino」、F.R.デイヴィッド「Words」など80sのシンセ・ポップが当時の雰囲気を盛り上げている。そしてピアノやギターで作曲に励むエリオが演奏するクラシックの曲も夏の美しいイタリアの風景に彩を添える。

今回、ルカ・グァダニーノ監督の希望でアメリカのシンガーソングライターであるスフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)が、初めてオリジナル楽曲を提供することになった。監督は「スフィアンの歌で映画にもうひとつの声が加わったと思う。彼の曲はナレーションのない映画のナレーションなんだ」と絶賛。そのうちの1曲「Mystery of Love」はアカデミー賞歌曲賞にノミネートされ、授賞式ではセイント・ヴィンセント(St. Vincent)、モージズ・サムニー(Moses Sumney)、クリス・シーリ(Chris Thile)らとともに演奏が披露された。普段フォーマルな格好をしたことがないというスフィアン・スティーヴンスは、監督の紹介でグッチ(GUCCI)に身を包んだ。2018年クルーズコレクションのストライプのタキシード・ジャケットはドラゴンの刺繍が印象的。

このピンクとネイビーの組み合わせ、劇中でエリオが同じ色のボーダー柄ノースリーブTシャツを着ていたことを思い出す。というのも、ラコステのポロシャツやラルフローレンのシャツといった“おりこうな”ファッションが多い中、パンクっぽいこの色の組み合わせが意外だったから。もっとも、暑い夏の格好はそのまま泳げる海水パンツに限る! 何色持っているの? ってくらい色んなショーツを楽しむことができる。


目からも耳からも、夏が待ち遠しくなるような作品。ここ日本では4月27日より、TOHOシネマズ シャンテ他全国公開。それまではこのサウンドトラックを聴いて気分を高めてみて。


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