草間彌生美術館「さあ、今、我が人生の最大の出発にきた」開催中。創作の出発点である1950年代の作品にフィーチャー

開催日:2018.04.01-08.31
2018.04.04

早稲田にある草間彌生美術館にて、展覧会 「さあ、今、我が人生の最大の出発にきた」 が、8月31日まで開催中だ。

『磁性体』(1954) ※前期展示インク、水彩、コラージュ、紙  49.2×40 cm©YAYOI KUSAMA
幼少期から幻覚を描きとめるドローイングを一日数十枚も制作してきた草間。展では草間彌生の創作活動の出発点となる1950年代に故郷の松本などで描いたドローイング、水彩作品を、前期・後期にわけて40点展示。この時期の作品は、様々な素材やテーマに果敢に挑戦し続ける驚くべき多様性が見られ、現在の草間作品とはまた違った魅力を発見できる。

また今、最も力を入れて制作している最新の絵画シリーズ「わが永遠の魂」も登場。同シリーズは2009年に着手され、現在も描き続けられている大型絵画の連作で、現時点で作品数は優に550点を超える。同展ではその中でも初公開の「夢は舞っていた」「人生の行路」などを含む、16作品を展示。爆発的な色彩でダイナミックに抽象と具象を自在に行き来する本作は、草間が展開してきたスタイルや要素が目まぐるしく混在する、草間芸術の集大成となっている。

『無限の彼方へかぼちゃは愛を叫んでゆく』(2017)
ミクストメディア サイズ可変
©YAYOI KUSAMA
また会場では、体感型インスタレーション作品「無限の彼方へかぼちゃは愛を叫んでゆく」の展示も行う。同作品は種苗業を営む生家に生まれた草間が、幼少期に見た頃からその“太っ腹の飾らぬ容貌”に興味を抱いていたという“かぼちゃ”を題材に製作。暗闇に瞬く水玉のかぼちゃのビジョンがミラールームの中で無限に反復し、宇宙に浮かぶ無限のかぼちゃ畑にいるような感覚を持たせる没入型の作品となっている。

その他、講演会や作品の見どころについて説明が受けられるギャラリートーク、子ども向けのワークショップなども開催。詳細は公式サイト(www.yayoikusamamuseum.jp)にてチェックができる。

なお、同展のチケットは完全予約制。毎月1日に翌々月分のチケットが公式サイトにて発売が開始される。

今日に至って“さあ、今、我が人生の最大の出発にきた”と語る、草間彌生のとどまるところを知らず、旺盛な制作の足跡を辿れる展示会。一貫して変わらない創作の姿勢、たゆまず圧倒的な創作を続けるエネルギーを間近で感じてみては?


【イベント情報】
さあ、今、我が人生の最大の出発にきた
会期:4月1日〜8月31日(前期:4月1日~6月17日、後期:6月21日~8月31日)※会期中、1950年代の作品を展示する2階のみ展示替えあり
会場:草間彌生美術館
住所:東京都新宿区弁天町109
時間:11:00〜17:00 ※入場時間指定あり、各回定員入れ替え制
料金:一般 税込1,000円、小中高生 税込600円 ※毎月1日10:00に美術館webサイト(www.yayoikusamamuseum.jp)にて翌々月分のチケット発売開始。当日券はなし 
休廊:月・火・水曜日
編集部
  • 『磁性体』(1954)
  • 『無限の彼方へかぼちゃは愛を叫んでゆく』(2017)
  • 『昼の燐光』(1950)※後期展示
  • 『A FACE No2』(1953)※後期展示
  • 無題(1954)
  • 『No. 10. F.B.』(1959)※前期展示
  • 『わが五体が生を去る日は月は栄光を止めるだろう』(2017)
  • 『宇宙へ見物へ行った女たち』(2017)
  • 『人生の行路』(2017)※初公開作品
  • 『夢は舞っていた』(2016)※初公開作品
  • 草間彌生美術館外観
  • 草間彌生ポートレート
  • 1F 外観
  • 2Fギャラリー インスタレーションビュー
  • 3Fギャラリー インスタレーションビュー
  • Starry Pumpkin
  • 5F 屋上ギャラリー インスタレーションビュー「Starry Pumpki」
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