“孤高”の存在を印象づけるソロイスト、AT TOKYOで初のランウェイ【2018春夏コレクション】

2017.11.05

タカヒロミヤシタザソロイスト.(TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.)が、Amazon Fashion Week TOKYO 2018 S/Sの特別プロジェクト「AT TOKYO」の一環として、2018年春夏コレクションを発表した。同ブランド初となるランウェイ形式での発表ということもあって、東京のメンズファッションシーンを支えてきたスタイリストたちがフロントローに勢揃いし、小雨の秩父宮ラグビー場の東スタンド下会場が、デザイナーの宮下貴裕らしい“黒の世界”に染められた。

この数年、海外でメンズの展示会などを取材していて、東京からだと言うと外国人のプレスやバイヤーから必ずと言って良いほど聞かれたのが、「元ナンバーナインのミヤシタはどうしている? 」という質問。2015年より自身の名前を冠したブランドをパリで発表しており、最近のクリエーションが海外でも再び認知されるようになったが、ランウェイ復活を切望する声は海外の洋服オタクたちには根強い。

なお、今回のショー終了後に来年1月に開催されるピッティウオモ(PITTI UOMO 93)でアンダーカバー(UNDERCOVER)とともに、ゲストデザイナーとして招聘され、初のイタリアでのコレクション開催が発表された。

コレクションはグラフィティーの文字がペインティングされたPVCのショートスリーブにフード、マスクというスタイルでスタート。2001年にマーク・ジェイコブスがルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)で最初にコラボしたスティーブン・スプラウスのモノグラム・グラフィティーを思わせる手描き文字は、藤原ヒロシが手掛けたザ・プール青山(the POOL aoyama)でもポップアップを行った内田洋一朗の手によるもの。コレクションを覆うこのショートスリーブとモデルが手に持ったぬいぐるみが、高密度な黒の素材とやわらかな白が連なるタイトなスタイリングを少し和らげる。

ディテールの凝ったウエスタンシャツやパンツに施された稲妻の刺繍、音符やギターモチーフなど、これまでのシーズンにも登場してきた懐かしいアイコンは、このブランドのタトゥーのような役割を感じさせる。

レーシーなブラウスをまとった女性モデルが今回のショーのテーマである「femme fatale fellow」のストーリーを解きほぐし、スザンヌ・ヴェガ、ローラ・マニング、パティ・スミスと今回のショーの音楽として使用された“孤高”の女性アーティストの存在を解説する。

Text: Tastuya Noda
野田達哉
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