ソウル・シンガーNao Yoshiokaが世界に飛翔する理由--「運命の人との出会いが新たなステージに導いてくれる」2/2【INTERVIEW】

2015.09.24

思い通りの表現ができず模索を繰り返すうち、徐々に新たなステージへの登り方が分かってきたというNao Yoshioka(ナオ ヨシオカ)。新たな表現への突破口が拓けるにつれ、彼女の中から生まれる言葉や考え方にも変化が表れてくるのだろうか?

――葛藤を重ねることで、歌や歌詞にも変化が表れましたか?

アルバム『The Light』収録曲の中に「I’m Not Perfect」という曲があって、「不完全な自分を愛そう」ってことを歌っています。その曲を含めた収録曲が揃った後、『The Light』を出してやっと自分がゼロの地点に戻れた感覚がありましたね。それまでは「自分は他の人より劣っている」とずっと思っていました。でもデビューした時に、そんな自分じゃいけないし、今のままの自分を愛することで次の道が拓けていくんだと思い「じゃあ、どんな人間になればいいんだろう?」ということを考えました。

その結果、出た答えが「自分には愛される価値があるし、人から愛されるためにも、まずは自分自身が自分を愛そう」ということでした。その考えが大きく反映されているのは、2nd アルバム『Rising』に収録されている「JOY」という曲です。「私は決して壊れることのない、消えることのない愛を手にしている」ってことを歌っているのですが、歌詞を書いている時点では、歌の中の「私」はただの理想像だったんです。「リリース後にはそういう女性になっていてね」と自分の成長に対しての願いを歌詞に落とし込んだ感じですね。

――日常の中でNaoさんが愛を感じるのはどんな瞬間ですか?

自分がこうやって歌わせていただけているのも、周りで支えてくれているみなさんの愛があるからだと思っています。

例えば、『Rising』の中に、「I Need You」という母に愛を伝えたいというコンセプトでゴードン・チェンバース(Gordon Chambers)に書いていただいた曲があります。この曲には私の大好きな母に向けて「あなたの愛が私に明日へ向かう力をくれる」というメッセージを込めているのですが、ブルーノート東京ライブをした際、「次の曲はお母さんのために歌います」とMCで会場にいた母に伝えてから、歌わせてもらいました。母も、感動してくれていましたね。

――いつも曲を作る前にコンセプトを決めるんですか?

そうです。アルバムのコンセプトを作った時には、まず、大きなコンセプトを“into the light”に決めたので、そこから「光の中に入っていく人って、どんな人なのだろう?」って一曲一曲イメージを膨らませていきました。結果、前回のアルバムも今回のアルバムも、自分の人生そのままという感じで、すべての曲に意味があって、必要不可欠な曲ばかりです。

――特に、思い出深い楽曲はありますか

『Rising』の中だと、特に「Turning」という曲は自分にとって深い意味があります。この曲は、シャーマ・ラーズ(Shirma Rouse)、ブライアン・オウェンズ(Brian Owens)、ゴードン・チェンバースたちとのコラボレーションによって生まれた曲なのですが、「必然の出会い」について歌っています。

このアルバムをオランダでレコーディングした時にも、このメンバーでしか作れないものを作るために、私たちは必然的に出会ったんだと感じました。こうして、運命の人に出会っているからこそ、まだ誰も見たことのない景色を見ることが出来るんだと、私は信じているんです。

――音楽をやっていく中で運命を感じることはよくありますか?

ここ3年位、ずっとプランニングされた道を歩んでいるような感覚があります。運命で描かれたストーリーの中にいるような不思議な気分です。

今回のツアーでは、ニューヨークのブルーノートで歌わせて頂くのですが、きっかけは去年、ニューヨークのB.B. King Blues Club & Grillでライブした際、現地のレーベルの方が見ていて下さったことでした。その時、「Naoは、絶対ニューヨークのブルーノートでもやれるよ」って声をかけて頂いて。それまでアメリカでの活動に対して満足いく評価を得られていなかっただけに「やっと出会うべき人に出会えた」っていう思いでいっぱいでした。嬉しかったですね。

――今後の活動についても、お話頂けますか?

近々ヨーロッパでのライブも予定しているのですが、ヨーロッパにも忘れられない思い出があります。オランダで毎年夏に開催されるノース・シー・ジャズフェスティバルで、デビューする2年前の夏、飛び入りでステージに立って歌わせていただいたことがあるんです。その時は、デビュー前だったこともあって、沢山の人の前で歌う貴重な経験ができたことに感謝すると同時に「今ここにいるのは、絶対ここに戻ってくるためなんだ」って強く思っていました。

だから、これから控えているヨーロッパでのライブが終わった後には、「これは絶対運命だった」って、話しているんじゃないかと思います(笑)。

はにかみつつも、力強い口調で語ってくれたNaoさんの瞳に映っていたのは、すべてが必然だったと身を持って確かめている数年後の自身の姿。そして“その時”を迎えた彼女はきっと、次なる「帰るべき場所」に出会っているに違いない。

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■Nao Yoshioka プロフィール

ソウルの殿堂アポロシアターのアマチュアナイトで準優勝しトップドッグまで上り詰め、米国最大級のゴスペルフェスでは40,000人の中からファイナリストに選ばれた実力派シンガー。1stアルバム『The Light』は2015年に全米でもリリースされ、同年日本では2ndアルバム『Rising』でメジャーデビューを果たした。リリースパーティーとして行った初の単独公演となるブルーノート東京ではソールドアウトを記録し、SUMMER SONIC 2015など多数のフェスにも出演。15年9月からは日本全国12都市をまわる初の全国ツアーに加え、ブルーノートニューヨークへの出演やJose Jamesとの共演も含むアメリカツアーも敢行。名実ともに日本を代表するシンガーへと成長を続ける彼女が世界へと大きく飛翔する。

■「Rising Japan Tour 2015 -Living Our Dreams-」

10月31日(土) Music Club JANUS(大阪府)
11月21日(土) イイノホール(東京都

その他、詳しいツアー情報はこちら→http://www.sweetsoulrecords.com/rjt/
松本玲子
  • Nao Yoshioka
  • メジャーデビューライブを行ったブルーノート東京で
  • 9月25日には、ニューヨークのブルーノートでのライブを控える
  • 「ここ3年位、ずっとプランニングされた道を歩んでいるような感覚があります。運命で描かれたストーリーの中にいるような不思議な気分です」と語るNaoさん
  • ソウル・シンガーNao Yoshiokaが世界に飛翔する理由--「運命の人との出会いが新たなステージに導いてくれる」2/2【INTERVIEW】
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  • 2ndアルバム『Rising』
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