日本の伝統を紙に刻んだアートなクリスマスツリーがアンダーズ 東京に灯る

2015.12.06

東京虎ノ門にあるアンダーズ 東京の51階ロビーエリアに、12月25日まで、フランス人ペーパーアーティストのマリアンヌ・ゲリー、京都・西村友禅彫刻店の型堀り師・西村武志、株式会社竹尾のファインペーパーがコラボレーションした世界で唯一のクリスマスツリーが設置されている。

エルメスディオールカルティエなどの空間インスタレーションを手掛けるなど、これまでに数々のペーパークラフト作品を生み出してきたマリアンヌ・ゲリー。15年3月にSHISEIDO THE GINZAで行われたイベント「美と、あそび。」で、のディスプレーを竹尾の西洋紙を用いて手掛けたことも記憶に新しい。

マリアンヌが15年4月にここアンダーズ 東京へ宿泊をした際に、同ホテルの総支配人であるアルノー・ド・サン=テグジュペリから、「今年の冬にクリスマスツリーを作ってみない?」と声をかけられたことをきっかけにスタートしたこのプロジェクト。今回は、世界的に有名な竹尾のファインペーパーの中から「ヴィンテージゴールド」という、未晒しのクラフト紙に金のパウダーをコーティングし柿渋で処理をしたペーパーを使用し、さらに、その一枚一枚にはフクロウ、シカなど日古来の動物や、松の実などをモチーフとした西村の細やかな彫刻が施された。それを、マリアンヌが星型や丸形にレーザーカットし、パーツを制作。日本の最新技術と伝統技術、そしてフランスのモダンな感性が融合し、電飾では表現できない繊細で柔らかな光をまとい、どこか温かみのある世界にたった一つのクリスマスツリーが完成した。

11月27日には、アンダーズ 東京が定期的に行っている参加型ソーシャルイベント「アンダーズサロン」の一環としてツリーの公開に合わせた記念イベントが行われた。同イベントには、来日したマリアンヌ・ゲリーを始め、株式会社竹尾の代表取締役社長・竹尾稠、西村友禅彫刻店の西村武志、アンダーズ 東京 総支配人のアルノー・ド・サン=テグジュペリらが出席。

「クリスマスツリーのルーツは元々フランス北東部のアルザス地方にあり、もみの木にリンゴを吊るして自宅で飾るようになったのが習慣の始まりと言われています」と話すマリアンヌ。「紙というのは私の創作の源で、特に日本の竹尾さんの紙は優れており、私の制作活動には欠かせないものです。そして、型紙はもともと大ファンでコレクションも行っているほど。今回は夢のコラボレーションが実現しました」と話した。会場では、来日に際しマリアンヌが本国より持ち込んだ型紙のコレクションも披露された。また、西村による友禅彫刻のデモンストレーションも行われた。
編集部
  • アンダーズ 東京にマリアンヌ・ゲリーによるクリスマスツリーが登場
  • アンダーズ 東京にマリアンヌ・ゲリーによるクリスマスツリーが登場
  • アンダーズ 東京にマリアンヌ・ゲリーによるクリスマスツリーが登場
  • アンダーズ 東京にマリアンヌ・ゲリーによるクリスマスツリーが登場
  • (左から)西村友禅彫刻店の西村武志氏、マリアンヌ・ゲリー氏、株式会社竹尾の竹尾 稠氏、アンダーズ 東京の総支配人アルノー・ド・サン=テグジュペリ氏
  • 西村武志氏とマリアンヌ・ゲリー氏
  • アンダーズ 東京にマリアンヌ・ゲリーによるクリスマスツリーが登場
  • アンダーズ 東京にマリアンヌ・ゲリーによるクリスマスツリーが登場
  • アンダーズ 東京にマリアンヌ・ゲリーによるクリスマスツリーが登場
ページトップへ