夏休みに行きたい「トットちゃん広場」ってどんなとこ?物語の世界に触れ、夏野菜の収穫や調理もできる体験型公園

2016.08.11

1981年に講談社から出版された黒柳徹子の物語『窓ぎわのトットちゃん』の世界を再現した「トットちゃん広場」が、7月23日に長野県・松川村にある安曇野ちひろ美術館の周囲に広がる安曇野ちひろ公園内にオープンした。

松川村の豊かな“食”“農”“いのち”を体験的に学べる公園のなかに新しく誕生した「トットちゃん広場」。この広場では、いわさきちひろの絵で愛される『窓ぎわのトットちゃん』(ちひろ美術館館長・黒柳徹子 著)の物語の世界が再現されている。広場には、2両の電車「モハとデハニ」があり、それぞれ、『窓ぎわのトットちゃん』をはじめとした約500冊のを自由に読むことができる「モハ 電車の図書館」、トットちゃんたちがトモエ学園で授業を受けていた1940年頃の電車の教室が再現された「デハニ 電車の教室」として整えられている。また、トットちゃんのお話が抜き書きされた看板が各所に設置されており、小学校1年で学校を退学になるところから始まる国内戦後最大のベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』のエピソードを辿りながら、楽しく散策することができる。

ほかにも、園内には松川村に古来から生息する樹木から成る雑木林で豊かな自然と触れ合うことができる「雑木林ゾーン」、作物の植え付けから収穫、収穫した野菜の調理体験(要予約)を行うことができる「農業体験ゾーン」、体験プログラムや周辺の観光情報を紹介する情報ターミナル「体験交流館」が設けられており、子どもから大人まで豊かな自然と触れ合いながら過ごせるようになっている。

なお、9月27日までは安曇野ちひろ美術館にてオープン記念展「みんな、いっしょだよ。」が開催中。同展では、絵や文章の他、資料、海外版書籍などを展示し、世界35ヶ国以上で親しまれている同作の成り立ちや歴史、作品に込められた平和への願いに至るまで、その魅力の全貌を紹介。いわさきちひろの絵と黒柳徹子のことばが織りなす物語の世界や、トットちゃんの誕生秘話、当時のトモエ学園の様子など、『窓ぎわのトットちゃん』の魅力をたっぷりと知ることができる展覧会となっている。また、音楽物語『窓ぎわのトットちゃん』を聴いたり、展示で物語を読んだりと、より多くの人に楽しんでもらえるコーナーも設置されている。

そのほか、夏休み向けた様々なイベントも企画されている。8月7日は、新鮮な朝の空気を吸い、ゆったりと展示をみることができる「朝のミュージアム」として特別に8時に開館する。美術館内にある絵本カフェも8時からオープンし、コーヒーやモーニングセットも用意される。9時からは中庭やカフェのテラスにて絵本の読み聞かせ、手遊びを行う「朝のおはなし会」も開催が予定される。一方8月27日には「夜のミュージアム」として開館時間を21時まで延長。19時からはすずむしの音色を楽しみ採集するイベント、19時30分からはトットちゃん広場の普段は入れない夜の電車の教室を探検する「トットちゃんの夜の電車たんけん」や、少し怖い「夏の夜のおはなし会」も予定されている。また、7月30日から8月16日までの期間中には大人も子どもも楽しめるワークショップ「ちひろの水彩技法体験」も実施されている。

【展覧会情報】
松川村・安曇野ちひろ公園 トットちゃん広場オープン記念展「みんな、いっしょだよ。」
会場:安曇野ちひろ美術館 展示室1・2
住所:長野県北安曇郡松川村西原3358-24
会期:7月15日~9月27日
時間:9:00~17:00(8月6日から16日は18:00まで)
料金:大人800円、高校生以下無料
会期中無休
HEW
  • トットちゃん広場
  • いわさきちひろ 蝶の舞う野原 1968年
  • いわさきちひろ 後ろ姿のおさげ髪の少女 1970年
  • デハニ 電車の教室
  • モハ 電車の図書室
  • 黒柳徹子による自伝的物語『窓ぎわのトットちゃん』の世界を再現した「トットちゃん広場」がオープン
  • 黒柳徹子による自伝的物語『窓ぎわのトットちゃん』の世界を再現した「トットちゃん広場」がオープン
  • 黒柳徹子による自伝的物語『窓ぎわのトットちゃん』の世界を再現した「トットちゃん広場」がオープン
  • 黒柳徹子による自伝的物語『窓ぎわのトットちゃん』の世界を再現した「トットちゃん広場」がオープン
  • いわさきちひろ ランドセルをしょって並んで歩く一年生 1966年
  • いわさきちひろ こげ茶色の帽子の少女 1970年代前半
  • いわさきちひろ 垣根ごしにのぞく子ども 1970年
  • いわさきちひろ ランドセルをしょって並んで歩く一年生 1966年
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