全国百貨店6月の売上高は7.2%のプラス。消費の回復基調が全国規模で鮮明に

2013.07.19
百貨店協会が6月の全国百貨店売上高概況を発表。全国の百貨店(85社243店)の売上高総額は約5,167億円で、前年同月比7.2%のプラスとなった。前月に続いての前月比プラスで、4ー6月の3ヵ月移動平均値も3.1%増を示している。

地区別では、札幌・仙台東京横浜名古屋京都大阪神戸広島福岡の10都市全体が同9.3%の増で6ヵ月連続のプラス。東京が9.4%増、大阪が15.5%増、名古屋10.5%増と高い伸びを見せ、北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州の10都市以外の地区全体でも3.2%の増で、3ヵ月ぶりのプラスとなった。

好調だった要因は、全国的に気温が高く、好天に恵まれたこと。月後半の東日本以西で降水量が多かったが、全国的に見れば降水量が平年を下回った。加えて、前年同月に比べて休日が1日多かったことと、多くの店舗で前年7月スタートだった夏のセールを6月前に前倒ししたこともプラスに働いた。

円安を背景に年初から拡大基調が続く訪日外国人の影響も大きく、当月は売上・客数共に倍増している。結果、主力の夏物ファッション商材は二桁の伸びを記録。宝飾品・高級時計ラグジュアリーブランドなどの高額品が引き続き活況を示したほか、中元商戦の早期受注も堅調に推移した。

商品別売上高では、主要5品目の身のまわり品(14.0%)と雑貨(9.1%)が8ヵ月連続、衣料品(10.5%)、家庭用品(6.3%)、食料品(1.3%)が2ヵ月連続のプラス。2ヵ月連続で全品目がプラスとなった。百貨店の主力商材である婦人服・用品(11.5%)と紳士服・用品(7.5%)は2ヵ月連続のプラス。また、美術・宝飾・貴金属(16.3%)も10ヵ月連続のプラスで好調さをキープしている。子供服・用品(15.2%)、その他雑貨(3.6%)は3ヵ月ぶり、その他食料品(1.6%)は5ヵ月ぶりのプラスとなった。
薄井テルオ
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