“日本の布ぬの”がコンセプト、「遊中川」が魅せる新たなテキスタイル

2013.09.26

1796年創業、奈良伝統工芸である「奈良晒」の老舗・株式会社中川政七商店が展開する6つの自社ブランドの2014年春の新作が発表された。

「日の布ぬの」をコンセプトとする「遊中川」(中川政七商店)では、兵庫県西脇の播州織の復刻(2014年1月下旬発売)や八王子の織工場によるジャガード織り(2013年11月下旬発売)、前シーズンに引き続きアーティスト高橋理子氏によるテキスタイルの新作(2014年1月発売~)を展開。また新たにアメリカタイポグラフィー界の雄House Industriesともコラボレートし、日本からインスピレーションを得て制作したテキスタイル「House Industries×遊 中川」を発表した。

ユニクロのTシャツデザインなども手掛け、日本でも話題のデザイン集団「House Industries」。彼らが提案するのは、「遊 中川」のロゴマークである鹿のシルエットと小文字のnで構成された“DEER”、神社の鈴緒に影響をうけた“ROPE”、日本の屋根瓦のたたずまいを描いた“ROOF”など5種類のテキスタイル(2013年10月下旬発売)。
田出睦子ブランドマネージャーは、「創設者のアンディ・クルーズはすごく日本好きで日本通、歴史のある日本の街並みが好きで京都もたびたび訪れています。日本のモチーフや奈良の鹿を取り入れたデザインを考えて欲しいとオーダーして5種類のデザインを提案してもらいました。バッグやポーチ、タペストリー、スリッパなど全16アイテムを展開します」と話す。和のモチーフながらもミッドセンチュリーモダンな雰囲気も感じるHouse Industriesのデザインは、世代や性別を超えて注目されるはず。

奈良のくつした工場と中川政七商店がじっくり膝をつきあわせて作り、2011年11月11日の「靴下の日」にスタートしたブランド「2×9(にときゅう)」。防臭効果の高い和紙を素材として取りいれた「におわないくつした」、むくみなどを防止できる「フィットするくつした」、防湿効果のある「むれないくつした」足を締めつけずにゆったりとした履き心地が人気の「しめつけないくつした」と機能とデザインに富んだシリーズを展開。新作として定番の「しめつけないくつした」に、カラフルなペンキに足をつけてしまったような柄のDipシリーズ(2014年1月発売)も誕生。ユニセックスなデザインなので、カップルで履いても楽しめそうだ。

ほかにも、基幹ブランドの「中川政七商店」、美しい暮らしを提案する「粋更kisara」、アイロンいらずの気どらないハンカチをコンセプトにした「motta」、日本の土産ものをテーマにした「日本市」などからも、暮らしを豊かにするさまざまな春の新商品がリリースされる。
森有貴子
  • ハウスインダストリーによるテキスタイルのボストンバッグ
  • ハウスインダストリーによるデザイン「ROOF」柄
  • ハウスインダストリーによるデザイン「RIBBON」柄
  • ハウスインダストリーによるデザイン「PAGODA」柄
  • ハウスインダストリーによるデザイン「ROPE」柄
  • ハウスインダストリーによるデザイン「DEER」柄
  • 播州織り復刻シリーズの「BIWA」バッグ。正倉院の宝物「螺鈿紫檀五絃琵琶」がモチーフ
  • 播州織り復刻シリーズの莫高窟バッグ。八王子の織工場の生地を洗い、揉みこみ、天日で干すことで凹凸感を出している
  • 「2×9」のしめつけないくつしたDip
  • ハンカチの「motta」。シワ感や風合いを生かしたアイロンいらずのハンカチ。「肩ひじはらないハンカチ」がコンセプト
  • mottaの新作。真っ白なリネン生地に水玉
  • mottaの新作。真っ白なリネン生地に水玉
  • mottaの新作
  • mottaの新作
  • mottaの新作。mottaの新作。テンションをかけずゆっくり天日干し乾燥させたリネン生地を発色よく染め上げている
  • mottaの新作。テンションをかけずゆっくり天日干し乾燥させたリネン生地を発色よく染め上げている
  • 日本の土産ものをテーマにした「日本市」の手拭い、宮崎県の昇り猿
  • 日本の土産ものをテーマにした「日本市」の手拭い、福岡県の鶯(うそ)
  • 日本の土産ものをテーマにした「日本市」の手拭い、熊本県のおきん女
  • 日本の土産ものをテーマにした「日本市」の手拭い、奈良県の豆鹿
  • 日本の土産ものをテーマにした「日本市」の手拭い、長崎県のハタ
  • 日本の土産ものをテーマにした「日本市」の手拭い、大分県の姫だるま
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