【ルック】ミュウミュウがパリのイエナ宮で2024年秋冬コレクションを発表

2024.03.11
ミュウミュウは、3月5日に2024年秋冬コレクションのショーをパリにて発表しました。

Courtesy of Miu Miu
子どもから大人へと移り変わる「服」という言葉。ミウッチャ・プラダによるミュウミュウ2024年秋冬コレクションのインスピレーション源は、人生のステージ、 そして性格や世界の移り変わりと共に変化する服の数々です。

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同時に使われる複数の要素は、人生のさまざまな瞬間を表現しています。1つの経験に複数の思い出があるように、1枚の服にはさまざまな要素が共存しているのです。クロップドスリーブやラウンドトゥシューズといった幼い頃に着た服を想起させるアイテムは、意図的に少女のようなバランスでコーディネートし、子ども時代の思い出を表現しています。逆に大人らしさは、手袋ハンドバッグ、ブローチ、かっちりとした仕立ての服、リトルブラックドレスといった格式と上品さの象徴を通して表現されています。

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子ども時代の特徴とも言える衝動性や反抗心を表現するのは、相反する2つのアイテムの自由な組み合わせです。パジャマアウターウエア、かっちりとしたラインにゆるりとしたライン、正統と異端の組み合わせが登場しました。服は、私たちに昔を思い出させると同時に、前進するきっかけにもなります。

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こうした相反する要素と考えが、異なる素材や仕立てに表現されています。2枚の異なる素材の生地を貼り合わせて1枚生地にしたり、全く性質の異なるアイテムを組み合わせたりする工夫が随所に見られます。シルクとカシミヤのセーターやカーディガン、ポプリン生地のスカートに合わせたニット、高価なファーに見えるよう加工したシアリングなどがその一例です。シワ加工を施したシルクのドレスは、コットンジャージーのシースドレスと一体となり、素材の印象や質感は残しつつ、ボリューム感を控えめに仕上げられています。

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このコレクションが服という言葉を通して人生の特徴を再考するように、私たちの文字通りのボキャブラリーを読み直すことができます。それは、「女の子らしさ」という言葉の意味を再定義できるかもしれません。以前は、特定の年齢の、特定の性別に用いられる名詞だったかもしれませんが、今は反抗心という強さ、自由な精神、そしてその人ならではの個性を表す万国共通の慣用句として用いられています。ミュウミュウが最初から持ち合わせている性質だと思われていますが、一つの特徴としてではなく、広範な意味で、気質の根的要素として捉えるべきでしょう。こうした考えが、ランウェイに登場するそれぞれのモデルにも反映されています。彼らが表現するのは、絶えず変化し続けるミュウミュウの外的人格の一つなのです。

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クリスティン・スコット・トーマス、ダラ・アレン、エセル・ケイン、ギヨーム・ディオップ、ルーサー・フォード、エンジェル・ヘイズ、キン・フリアン、リトル・シムズ、ジャスミン・サヴォイ・ブラウン、そしてミュウミュウのショートフィルムプロジェクト「女性たちの物語」にも出演したアンヘラ・モリーナがランウェイを歩きました。

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会場のイエナ宮に映し出されたのは、ベルギー系アメリカアーティストであるセシル・B・エヴァンスが手掛けたビデオインスタレーション芸術は人々の会話をより豊かに広げるツールである、とエヴァンスは考えます。コレクションから独立して制作されたインスタレーションは、芸術の中に残る記憶に、服が共鳴しているかのようでした。これは、私たちが生きる瞬間が形作る万国共通の言語であり、それぞれの経験とも呼応し合います。

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編集部
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