現代美術家、蔡國強による花火のプロジェクト「白天花火《満天の桜が咲く日》」を実現

2023.07.01
6月26日正午、現在、国立新美術館にてエキシビション「蔡國強 宇宙遊―〈原初火球〉から始まる」を開催中の現代美術家、蔡國強(ツァイ・グオチャン/さい・こっきょう)が、 福島県いわき市の四倉海岸で白天花火《満天のが咲く日》 を実現させました。

Courtesy of YSL
この地域は、2011年の東日大震災とそれに伴う津波によって壊滅的な被害を受けた場所です。この火のプロジェクトは、蔡國強のアートへの賞賛と先進的なビジョンにインスパイアされたアンソニー・ヴァカレロが、ファッションを超える卓越したクリエイティビティをサポートするサンローランにコミッションしたプロジェクトで、いわきの「満天の桜実行会」による主催です。

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約30分間、40,000発の花火が、海と空の間の、幅400メートル、高さ120メートルの壮大な舞台に打ち上げられ、華麗なスペクタクルが繰り広げられました。本イベントは日本国内初の昼花火となり、国立新美術館で6月29日から開幕する個展「蔡國強 宇宙遊 – <原初火球>から始まる」の序幕でもあります。

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蔡は1986年12月から日本に約9年住みました。1988年、彼は福島の海辺の町いわきにやってきました。そこは、彼の人生と芸術における特別な場所となり、さらには、彼の日本における「革命拠点」となり、蔡にとってもう一つの故郷といえる場になりました。1993年、蔡はいわきの四倉海岸に7ヶ月ほど住み、彼の日本における公立美術館での初めての個展「環太平洋より」の準備にとりかかりました。彼は、「この土地で作品を育てる。ここから宇宙と対話する。ここの人々と一緒に時代の物語をつくる」という作品のコンセプトを掲げ、地元の人々と共に作品を作りました。

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1994年、蔡の爆発イベント《地平線プロジェクト 環太平洋より:外星人のためのプロジェクトNO.14》は、5本の速火線を束ねて、漆黒の夜の海面に5000メートルに渡る火薬線を仕込んで実現させました。火薬の爆発の閃光が空と海の境を走り地球の輪郭を描きました。この作品の宇宙との対話の精神は地元の人々の共感を呼び、彼らは 1 メートルあたり 1,000 円で導火線を購入することで作品に参加し制作を支えてくれました。また、爆発イベントの進行中には、地球の輪郭がより美しく浮き上がり、宇宙から見えるようにと、各家庭が率先して消灯するなど一丸となって協力して下さいました。

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それから30数年の間、蔡といわきの仲間たちは、一緒に小さな漁村から船出し、世界へ出て、協働し成長してきました。その間に、蔡も友人たちも、髪に白髪が混じりはじめ、動きもやや軽快ではなくなってきています。そのような長年の友情はアートを通じて、国家間の政治的、歴史的な違いを乗り越えてきたのです。

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《満天の桜が咲く日》は、震災、津波の犠牲者への鎮魂歌として、荘厳に始まりました。「黒い波」が過去の痛みに立ち向かい、白い「祈念碑」とがパンデミックや戦争における苦しみへの壮大な追悼を象徴するシーンとなりました。後半は、特別に制作されたピンク色の花火が、ロマンチックな桜雲の群れを生み出し、人々に夢と希望を伝えました。この桜の花火は、2011年の東日本大震災の後、蔡の友人たちがいわきで始めた「いわき万本桜プロジェクト」と連動しています。このプロジェクトは、かつて大きな被害に見舞われた土地が、ピンク色の満開の桜の地になる未来を想起させます。


白天花火の日、蔡はこう表現しました。

「四倉の美しい海と空、そして6月の不安定な風と波が珍しく協力してくれた機会に感謝します。今、人類はコロナとの共存(きょうぞん)、経済(けいざい)の衰退(すいたい)、グローバリゼーションの逆行(ぎゃっこう)、国家間や文化間の衝突(しょうとつ)など、さまざまな困難に直面しています。私はいわきの人々が政治や歴史を超えて結ばれた物語と絆を、満天の桜の花に託し(たくし)、世界に信念と希望をもたらすことを期待しています」


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この特別な花火は、サンローランのコミッション作品で、視覚芸術、映画音楽を含むクリエイティブな分野での卓越した芸術を支援するという、サンローランのミッションにおいて、アンソニー・ヴァカレロが中心となり進めた最新の事例です。サンローランの映像は、また、高名な映画監督のナタリー・カンギレム氏に「満天の桜が咲く日」の短編映画制作を委託しました。この映画は、6月29日現地時間午後8時に、世界でプレミア上映されます。ニューヨーク タイムズスクエアのLEDビルボードスクリーン、ロンドンのピカデリー、上海グランドゲートウェイ、成都の石峁、東京新宿原宿にある屋外プラットフォームや、デジタルプラットフォーム上でも放映され、サンローランのアートへのサポートを表します。



SAINT LAURENT - WHEN THE SKY BLOOMS WITH SAKURA

https://youtu.be/I2uIi0GT8Qg


地平線 – 白い菊
蔡がアート作品の背景とコンセプトを簡単に説明した後、浜辺を海へ歩いて自ら400メートルの速火線に点火し、爆破イベントが呼応する。1994年に行われた爆破プロジェクトは、今回と同じ場所で実施されました。今回も、速火線に沿って炎が進むと、12の白菊の花火が点火され2011年の犠牲者への慰霊となりました。

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白い波
80メートルの幅の白い波が突然立ち上がります。そして、次々と高くなる2つ白い波が互いに重なり合い、幅約400メートルの白い波の壁となり立ち上がり迫ってきます。

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黒い波
黒い波が次第に大きくなり、左から右へと猛烈なスピードで荒れ狂うように移動しながら立ち上がり、5つの天を突くほどの黒い波の壁となります。

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紀念碑
幅60m 高さ150mの、巨大な白波が、甲高い鳴き声の音の中、厳かなモニュメントとなって立ち上がります。波の波頭の先端は、花火の白い閃光の爆裂を伴って、星が流れ落ちるように、敬意ある弔いとなります。

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満天の桜
左から右へと、空に、桜の束が次々に現れます。30秒で、海と空の間に、果てしなく広がる桜の山が出現し、幅400m高さ120mの大きさにまで伸びていきます。ピンク色の花びらは優美に開き、眩惑するほどの光景を繰り広げます。桜の花の山は風に舞うピンク色の雲のように無限に空中に広がっていきます。

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桜の絵巻
ピンク色の雲が散り、緑の木々が芽吹き始め、右から左へとゆっくり伸びていき、絵のようなピンク色の桜の森が立ち現れます。ピンク色の花が咲くと、花びらが海面を背景に、筆で描いたしだれ桜のように、散っていきます。

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■「蔡國強 宇宙遊 ―<原初火球>から始まる」開催概要
展覧会名:蔡國強 宇宙遊 ―<原初火球>から始まる
会期:2023年6月29日(木)~8月21日(月)
休館日:毎週火曜日
開館時間:10:00-18:00
※毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
会場:国立新美術館 企画展示室1E[東京・六本木]
主催:国立新美術館、SAINT LAURENT
観覧料 (税込)
一般1,500円、大学生1000円
※高校生、18歳未満の方(学生証または年齢のわかるものが必要)は入場無料。
※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名を含む)は入場無料。
チケット情報は後日、美術館ホームページ等でお知らせします。

アクセス
・東京メトロ千代田線 乃木坂駅 青山霊園方面改札6出口(美術館直結)
・東京メトロ日比谷線 六本木駅 4a出口から徒歩約5分
・都営地下鉄大江戸線 六本木駅 7出口から徒歩約4分
※美術館に駐車場はございません
〒106-8558東京都港区六本木7-22-2

お問合せ:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
美術館ホームページ:www.nact.jp


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@CaiStudio @thenationalartcentertokyo


お問い合わせ:
サンローラン クライアントサービス
TEL 0120-95-2746
https://www.ysl.com/ja-jp

編集部
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