昭和モダンの香りと文学。版画家・谷中安規の大全集【恵文社一乗寺店オススメBOOK】

2015.02.04

各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週水曜日は、京都・一乗寺にに店舗を構える、と本にまつわるあれこれをセレクトしたショップ、恵文社一乗寺店(京都市左京区一乗寺払殿町10)がオススメする書籍を紹介します。

■「谷中安規 モダンとデカダン」瀬尾典昭、山田俊幸、辺見海

内田百間『王様の背中』の挿絵などで知られ、周辺の作家たちが口々にその奇行の数々を語った版画家・風船画伯こと谷中安規。

本書は、大正末期から昭和前半の時代の影を体現するかの如く膨大な作品を遺し去っていった鬼才・谷中安規の生い立ちから、作品解説、文学者達との関係などを断片的なテキストと大量の美麗図版で織りなした決定版版画集。

解説ページと図版ページが分かれるのではなく、紙質や文字組などを変えながら丁寧につくり込まれた造本が贅沢で美しい書物。

【書籍情報】
「谷中安規 モダンとデカダン」
作者:谷中安規/編集:瀬尾典昭、山田俊幸、辺見海
出版社:国書刊行会
言語:日本語
ハードカバー/272ページ/B5判変型
発刊:2014年
価格:4,500円
恵文社一乗寺店
  • 谷中安規 モダンとデカダン
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