香港のファッションイベント「CENTRESTAGE」開催。参加デザイナーにインタビュー

開催日:2022.09.09-09.11
PROMOTION
2022.09.06
2022 Press conferenceの模様
香港貿易発展局主催・香港特別行政区政府の「創意香港(CreateHK)」後援によるファッションイベント『センターステージ(CENTRESTAGE)』が9月9日から11日までハイブリッド形式で開催される。香港内外の15の国・地域から240を超すブランドが一堂に会し、20のショーを展開。AR/VRなどの先端テクノロジーを駆使し、世界中の人々にインタラクティブでエキサイティングなファッション体験を提供している。

公式サイト:https://centrestage.hktdc.com/home/


2022 Press conferenceの模様

オープニングを飾るガラには「Children of the discordance」が登場
センターステージの開幕を彩るガラショー「CENTRESTAGE ELITES(センターステージ エリート)」には 、Fashion Asia Hong Kongが選ぶ「2020年版 注目すべきアジアのデザイナー10人」に選出された志鎌英明の「Children of the discordance(チルドレン オブ ザ ディスコーダンス)」が登場。ストリートカルチャーや音楽を融合させたユニークなコレクションで世界から注目を集めるブランドで、今回のイベントのために新しく加えたアイテムを含め、’23SSコレクションを披露する。また、デレク・チャンとミテ・チャンによる「DEMO」のジェンダーニュートラルな 最新コレクションのショーも開催される。香港でも話題のブランドとして一躍注目されている。

ショーの模様は、CENTRESTAGE公式サイト(https://centrestage.hktdc.com/home/)、SNS(Facebook:https://www.facebook.com/HKTDC.Exhibition、Instagram:https://www.instagram.com/hktdclifestyle/?hl=zh-hk)でライブ配信を予定。



https://youtu.be/kmzlGiyjfWI

若手デザイナーが集結「香港ヤングファッションデザイナーズコンテスト」
センターステージのもう一つのハイライトが「香港ヤングファッションデザイナーズコンテスト2022(YDC)」。1977年の開催以降、世界のファッション業界に多くの新しい才能を輩出する同コンテストの最終審査は9月11日開催。審査員にはデザイナー、エディター、バイヤー、スタイリストなど業界の著名人が名を連ねるほか、海外からのVIP審査員として、志鎌英明氏を招聘。最終選考に残った10名のファイナリストが最優秀賞を競う。


香港のデザイナー育成を支援
地元香港の新進気鋭のデザイナーにスポットを当てたイベントも用意されている。9日の「FASHIONALLY Collection #19ファッションショー」では、日本でも人気上昇中のARTO.、CAR|2IE、FromClothingof、KEVIN HO、Lapeewee、REDEMPTIVE、WHYの7ブランドがコレクションを発表し腕を競う。


サスティナブルへの取り組み
「Fashion Hong Kong ランウェイショー」には、香港の6つのブランドが参加。SF的要素たっぷりの「ANGUS TSUI」、ファッションとアートテックを融合させた「BLIND by JW」、ファッションを通じて社会貢献に取り組む「V VISSI」、「SUN=SEN」、「112 mountainyam」、「Bettie Haute Couture」が、2023年春夏コレクションを発表。メタバースやファッションアバターを使ったショーは、ファッション体験を一層楽しめるものとなっている。

今年は特に、高品質かつサステナブルな素材にフォーカス。各デザイナーは、香港のテキスタイルメーカー Novetex Textiles Limited社のThe Billie Systemによるアップサイクル繊維を使用して、自身のクリエーションを行う。ファッション香港のブースでは、来場者が、古くなったTシャツやポロシャツ(綿100%のみ)を提供するプロジェクトも実施。先着100名にアップサイクル素材を使った限定記念品が贈られる。

会期中、「香港ウォッチ&クロック・フェア」、「Salon de TE」を同時開催。世界中のファッションアパレルと高品質な時計を集めたショッピングの場となる。10、11日には、特別企画「CENTRESTAGE X Watch & Clock」が当たる抽選会を実施する。

【公式サイト】
香港ウォッチ&クロック・フェア https://www.hktdc.com/event/hkwatchfair/en
Salon de TE https://www.hktdc.com/event/te/en



CENTRESTAGE 2022
主催:香港貿易発展局
会期: 9月9日(金)~11日(日)
会場: 香港コンベンション&エキシビションセンター
公式サイト: https://bit.ly/3PsDb4X
登録サイト: https://bit.ly/3QIEbCQ
Instagram: @hktdclifestyle https://www.instagram.com/hktdclifestyle/
Facebook: https://www.facebook.com/HKTDC.Exhibition/



今回参加するブランドの中から、3人のデザイナーにメールでインタビューを行い、その意気込みを伺った。

各デザイナーへの質問は以下の通り。

1. センターステージにおける今シーズンのコレクションテーマを教えてください。また普段、ご自身がデザインにおいて大切にしていることはどんなことでしょうか?
2. 新型コロナ感染症の前後で、ご自身のクリエイティビティがどのように変化しましたか? このパンデミックは、ご自身のクリエイティビティにどのような影響を与えましたか?
3. ファッション業界における インクルージョン、ダイバーシティについて、あるいは、ご自身のデザイン手法におけるインクルージョンやダイバーシティについて、どのようにお考えでしょうか? ブランドとして起こしたアクションがあれば教えてください。
4. 香港市場の特徴と、センターステージに対する期待、思い入れについて教えてください。
5. 日本のマーケットとファッションのクリエイティビティについて、どのようにお考えでしょうか?



Children of the discordance(志鎌英明)




1.センターステージにおける今シーズンのコレクションテーマを教えてください。また普段、ご自身がデザインにおいて大切にしていることはどんなことでしょうか?
ブランドの軸としているのは、自分自身のバックグラウンドを大切にすること。デザイン作業は、自分の背景にあるものと現代の空気感をブレンドしていく感覚だが、その上で忘れてはならないのが「 Discordance(不和)であること」。そしてもう一つ、基本理念として「唯一無二であること」が重要だと考えている。


2.新型コロナ感染症の前後で、ご自身のクリエイティビティがどのように変化しましたか? このパンデミックは、ご自身のクリエイティビティにどのような影響を与えましたか?
大きく違うのは、特別な冬服を作らなくなり、コロナ禍での日常を生活するためにライトな服のバリエーションが増えたことだ。パリで自分たちのショールームを開催できず、各国のバイヤーとはオンラインでの商談と、ビジネスのスタイルが変わってしまったのも原因の一つだと思う。フィジカルな展示会を開催し、ランウェイで定期的にコレクションを発表することが創作のモチベーションになっていたという自分自身の感情に、コロナ禍で生活を送る中で初めて気付いた。

2022年6月は感染症が落ち着き、久しぶりにパリでショールームを開催したので、クリエイションにおいても、この二年間とはまた違った熱量を細部に落とし込めたと自負している。


3. ファッション業界における インクルージョン、ダイバーシティについて、あるいは、ご自身のデザイン手法におけるインクルージョンやダイバーシティについて、どのようにお考えでしょうか? ブランドとして起こしたアクションがあれば教えてください。
様々な文化を幅広く取り入れていく中でデザインの背景には非常に気を遣うようになった。ただカッコ良いデザインならいい、ということではなくなったと感じている。インターナショナルに活動をするには最も重要なことと捉えている。私たちのデザインは、もともとセンシティブな要素は少ないとしても、何気ないロゴに含まれる形であったりシルエットだったり、今は細心の注意を払わなくてはいけない時代だと理解している。インターナショナルに展開するブランドとのコラボレーションを通して、自身が成長できた部分だと思う。


4. 香港市場の特徴と、CENTRESTAGEに対する期待、思い入れについて教えてください。
香港には取引先も多くあり、ブランドのファンの方も多くいらっしゃると感じている。香港はストリートファッションも東京と時差がなく、文化として長く成長を続けている一方で、ラグジュアリーファッションも同時に根付いている印象がある。ファッションに対しての熱量がある方が多くおり、今回のショーを通じて、ブランドのファンが増えてくれるのを期待している。


5. 日本のマーケットとファッションのクリエイティビティについて、どのようにお考えでしょうか?
日本には独特なファッションの文化があると思う。私は普段アトリエからあまり出ない生活を送っているので、今の東京のファッションにはあまり詳しくない。流行の中に飛び込んでいくのは自分のスタイルではないので、常にCOTDらしいクリエイティブを追求していきたいと思っている。



<Children of the discordance>
デザイナーは志鎌英明。1980年生まれ、神奈川県横浜市出身。2005年より原宿でセレクトショップ 「Acycle」オープン。同時にストアブランドの企画生産を始めデザイナーとしてのキャリアスタート。ストアのディレクションとデザイナーを6年務める。11年、木戸亨、井ノ川貴之と共にChildren of the discordanceをスタート。その後、志鎌1人体制でブランドを継続し、海外でのコレクション発表を開始。18年には、TOKYO FASHION AWARD 受賞するなどし、20年からはMENS MILANO FASHION WEEK メインプログラムに参加。ブランドは自身の経験をベースに、ユースカルチャーやヴィンテージウエアなどのバックグラウンドを背景に独自の視点でコレクションに反映。ヴィンテージウエアの新解釈を提案し、アトリエで生産するハンドメイドのラインも同時に展開、希少性の高いプロダクトとなっている。ブランド名の「Discordance」とは “不和”を意味し、ファッションと音楽に出会った10代の頃に抱いていた流行、社会、時代の流れに調和しない、自分たちだけのスタイルをいつまでも守りたいという思いが込められている。




NATACHA VAN(ナターシャ・ヴァン)




1. センターステージにおける今シーズンのコレクションテーマを教えてください。また普段、ご自身がデザインにおいて大切にしていることはどんなことでしょうか?
『The Traveler‐華やかな旅を、もっと身近に』は、’23年SSコレクションに展開する新シリーズ。世界でも有名なオリエント急行の豪華な旅のスタイルにインスパイアされたもので、人生の旅においても、華やかさをもっと身近に感じられるはずと考えた。

新作コレクションは、1930年代のライフスタイルでもあった、華やかで遊び心のある、昔ながらの贅沢な旅行からインスピレーションを得ている。当時の雰囲気を再現しつつ、再解釈と現代的な旅行のリラックス感を組み合わせて、華やか、かつ楽しげな’23SSコレクションに仕上げた。


2. 新型コロナ感染症の前後で、ご自身のクリエイティビティがどのように変化しましたか? このパンデミックは、ご自身のクリエイティビティにどのような影響を与えましたか?
新型コロナ感染症拡大の前は、外国を旅するのが好きだった。特に日本は私のコレクションにひらめきを与えてくれる。コロナ禍の現在は、カンボジア国内の小さな地域に足を運び、地元のコミュニティからインスピレーションを得ている。


3. ファッション業界における インクルージョン、ダイバーシティ」について、あるいは、ご自身のデザイン手法におけるインクルージョンやダイバーシティについて、どのようにお考えでしょうか? ブランドとして起こしたアクションがあれば教えてください。
デザイナーの視点で話すと、デザインの一つひとつは、私の想像力から生まれた1枚の絵だ。私たちのチームは、そのデザインから洋服を作り上げ、イメージを現実にしている。まさにこれが、多様な人材の集団だと考えている。


4. 香港市場の特徴と、CENTRESTAGEに対する期待、思い入れについて教えてください。
センターステージに参加することで、国内外でのブランド認知度を高められればと期待している。特にファッション業界が成熟している香港での認知度を重視している。同時に日本のファッション業界への進出も目指している。日本のファッションはとても個性的で独自性に富んでいると思う。


5. 日本のマーケットとファッションのクリエイティビティについて、どのようにお考えでしょうか?
日本のファッションは大好きだ。かつて普段着だった着物が、今では特別な日やお祝いのための伝統的な正装になった過程が気に入っている。現在は西洋の流行を取り入れたモダンな服装が一般的で、西洋のスタイルを取り入れるようになった時、世界の流行に敏感だった日本人は、日本独自の感性や解釈を付け加えた。そこから日本のドラマティックで個性的なファッショントレンドが生まれた。伝統的な正装とされる着物も、もともとは落ち着いた色合いの無地やベーシックな着物が普段着として着られていたが、時代とファッションの変遷を経て、壮大で豪華な特別な日の装いとなっている。




<Natacha Van>
Natacha Vanは香港生まれ、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション卒業。カンボジア/中国の文化的背景を持ち、現在はプノンペンを拠点に活動。ブランドスタートは2016年。以降、パリ、ロンドン、ミラノ、ニューヨークといった主要都市のファッションウィークを始め、上海、釜山などでコレクションを発表。’17年のパリコレでは、「カンボジア大使」に任命されるなど国を代表するデザイナーとして活動している。




Sparkle By Karen Chan(カレン・チャン)




1. センターステージにおける今シーズンのコレクションテーマを教えてください。また普段、ご自身がデザインにおいて大切にしていることはどんなことでしょうか?
センターステージには、4年連続で参加している。Sparkle By Karen Chanの’22-23コレクションのメインテーマは「香港ストーリー 〜 ライオンロック・スピリット(獅子山精神)」。「ノスタルジック香港ストア」と「香港クラシック」をイメージしている。ノスタルジック香港ストアで扱う生地の柄は、昔、近所のお店で売っていたレトロなおもちゃや駄菓子ーー例えば、香港が生み出したあのスカのボールや、プラスチックのバブルチューブ、ロリポップ、瓶入りジュース、炭酸飲料の木箱、お店の鉄製の門に施された手の込んだ彫刻などからインスピレーションを得ている。香港クラシックで扱う柄は、1950年代から1990年代にかけて見られた街角の風景ーーくるくる回る理髪店のサインポールや、アイスクリームのトラック、エアメールの封筒などーーをヒントに、赤・白・青をメインカラーとした。

かつて香港のアイコン的な存在だったこれらのアイテムが、大胆でファンキーなSparkle By Karen Chanオリジナル柄に生まれ変わり、遊び心いっぱいで個性が光るシックなチャイナドレスや、タングジャケットに仕上がった。ブランドに流れるカラフルなスピリットに従って、すべてのパターンには大胆なネオンカラーを使用し、ハッピーで若々しく、にぎやかな色合いにしている。今年のメインカラーは「Sparkle By Karen Chan Loves Black Pink(Sparkle By Karen Chan 的Black Pink)」、「Red White Blue Reinvented(赤白青リバイバル)」、「Black & Red Chic(シックなBlack & Red)」。

エコデニムのモダンなチャイナドレスとタングジャケットは、オフィスにもいい。一方で、「Sparkle By Karen Chan 2023 IP コラボレーション」では、香港発のポップカルチャーと世界的なアニメキャラクターをクロスオーバーさせ、ワイルドでファンキーなコラボを展開。サンリオの人気キャラクター「クロミ」を起用し、香港らしいネオンカラーで、チャイナドレススタイルのストリートファッションを表現している。

すべてのテーマに共通しているのは、私たちの子供時代を楽しませてくれた、おもちゃ、お菓子、マンガなど、すぐそばにあったアイテム。懐かしい時代の香港を思い出させてくれるということ。日々の生活と喜びがシンプルだった時代、人々は一生懸命に働き、近所の人たちはお互いに名前を知っていて、無償の助け合いをしていた…それこそが「ライオンロック・スピリット」。


2. 新型コロナ感染症の前後で、ご自身のクリエイティビティがどのように変化しましたか? このパンデミックは、ご自身のクリエイティビティにどのような影響を与えましたか?
感染拡大前は、すべてが大規模で景気も良く、みんなパーティーや行事に参加していたが、コロナがすべてを変えてしまった。社交の場が突然失われ、マスクが生活の一部となった。そこで、使い捨てのKFマスクやサージカルマスクにカラフルなオリジナル柄をプリントし、高い防護性能に加え、美しさや楽しさを提供することで、ファッショナブルで実用的なマスクにすることを思いついた。

それにパーティーはなくなっても仕事に行かなくてはならない。そんな人々は、カラフルなファッションで自分を元気づけたいだろうと思い、普段づかいできるチャイナドレスやタングジャケット、アクセサリーをデザインしたデニムコレクションが誕生した。

パンデミック以降、人々はこれまで以上に「古き良き時代」を懐かしむようになり、赤白青のタープや、昔ながらの床タイル、中国のラッキー・コインから着想したパターン「MITONG」の茶碗など、香港のレトロなアイテムをオリジナルパターンに取り入れたところ、大好評だった。


3. ファッション業界における インクルージョン、ダイバーシティ」について、あるいは、ご自身のデザイン手法におけるインクルージョンやダイバーシティについて、どのようにお考えでしょうか? ブランドとして起こしたアクションがあれば教えてください。
インクルージョンとダイバーシティを表裏一体だと考えている。私にとっての多様性とは、自分が慣れ親しんでいないもの、自分の心地よさの外にあるものを受け入れるために心を開くこと。特にアートやファッションの世界における多様性とは、美しさに境界線はないと理解することだ。美しさは、あらゆる形、大きさ、性別、民族性に宿り、すべての文化に独自の美しさがある。私は文化のるつぼである香港で育ち、幼い頃から、さまざまな文化が私に刷り込まれている。伝統的な中国家庭での養育、イギリスの学校制度など、さすがは香港という非常にユニークな、東洋と西洋が混ざりあった生活環境の恩恵を受けた。その後アメリカとカナダに15年間留学し、多くの文化に触れた。海外で過ごした経験で、私の目と心を大きく開かれ、あらゆる芸術や文化を理解することを学んだことが、私のデザインに大きな影響を与えている。

Sparkle By Karen Chanは中国のチャイナドレスを西洋ファッションの美学と融合させるだけでなく、韓国と日本のファッションの要素をデザインに取り入れている。私にとって、香港は単なる中国社会ではなく、異なる文化が共存する真の国際都市。民族的、文化的、宗教的背景に関係なく、誰もがそれぞれに美しい。すべての人が社会の「ファッションルール」に縛られることなく、自分の内面の美しさを受け入れ、自分らしくファッションを身にまとってほしいと考えている。Sparkle By Karen Chanのチャイナドレス、タングジャケット、ストリートファッションは、民族、性別、年齢、サイズに関係なく、誰でもゴージャスでスタイリッシュに着こなせると自負している。伝統的なチャイナドレスは扱いが難しいことがある。これまでずっと、チャイナドレスを着るには、女性らしく控えめで、ドレスに沿ったカーブを描くスリムな体型でなければならないという思い込みがあり、伝統的なタングジャケットは、男らしさを演出するため、濃いモノトーンであることが一般的だった。しかし、Sparkle By Karen Chanのデザインはまったく逆。マンダリンカラー(立て襟)や斜めの前立て、完璧な職人技といったチャイナドレスの基本要素はそのままに、Aラインのスカートや花をモチーフにした袖など、西洋の要素を取り入れた。新しい要素はドレスを美しく見せ、実用的で着やせ効果もあるので、年齢や体形に関係なく、すべての女性に似合う。

タングジャケットは、大胆な色使いと、子供のように無邪気で楽しい柄で仕立て、女性でも男性でも、あらゆる年齢層に着てもらえるものになった。元気と遊び心に満ちたタングジャケットを自分が着てもいいんだと、多くの人が知り、フェミニンにも、マスキュリンにもあるいはニュートラルにも着こなせる。Sparkle By Karen Chanは単なるファッションではなく、自分が何者であり、何者になりたいかを示す表現の手段でもある。


4. 香港市場の特徴と、CENTRESTAGEに対する期待、思い入れについて教えてください。
香港のファッション市場は非常に面白い。香港の人たちは購買意欲が高く海外の有名ブランドや欧米スタイルの服を買う傾向がある。一方、中国風のファッションが選ばれないのは、ほとんどのチャイナドレスとタングジャケットが従来型の古いスタイルだったからだろう。しかし、Sparkle By Karen Chanが市場に登場して、チャイナドレスやタングジャケットを着ても、若々しくトレンディに見えることがわかってもらえたと思う。Sparkle By Karen Chan Collection - Sparkle By Karen Chan by Karen Chanは、若くて活気に満ちた中国のシックな高級ファッションを専門とする、現代的なデザイナーズ・ブランドだ。香港発のラグジュアリーで文化的かつ創造的なブランドとして、無形文化遺産であるチャイナドレスの復活に力を注いでいる。チャイナドレスの崇高な職人技と時代を超えた美しさに、ファンキーで大胆な色合いのプリントに表れる西洋クチュールのモダンさや流動性を組み合わせて、伝統的なチャイナドレスとタングジャケットを、香港オリジナルのカラフルで楽しく着こなせるファッションへと昇華させた。

Sparkle By Karen Chanの斬新で前衛的な解釈のチャイナドレスがあったからこそ、香港ファッションウィークで最も影響力のあるセンターステージに、4年連続で招待される栄誉を得たと思う。センターステージでは、チャイナドレスと香港ファッションが国際的に注目されることを願っている。


5. 日本のマーケットとファッションのクリエイティビティについて、どのようにお考えでしょうか?
豊かな伝統と文化を持つ日本は、長い間、西洋のファッションシーンに影響を与えてきた。多くのトップクチュールメゾンが、ジャポニズムと洗練された着物からインスピレーションを得ており、伝統的な着物のユニークな構造的シルエットや複雑な重ね着は、多くのデザイナーに採用されてきた。生活の場面においては、現代の日本のファッションは東洋的なものと現代的なものが融合し、シルエットや構造は西洋的でありながら、着物が持つ日本的なエッセンスが随所に盛り込まれいる。

日本の着物と中国のチャイナドレスは、現代のファッションに与える影響がよく似ているのは興味深い。どちらも国の民族衣装であり、複雑なディテールを持ちながらも、簡素でエレガントなフォルムを備えているからだ。中国と日本には、色彩豊かな歴史と深い文化的なルーツがあり、チャイナドレスと着物には、エキゾチックな神話や民話、日々の暮らしの物語、動植物など自然界のモチーフなど、生地のデザインに共通した要素が多く見られる。

着物だけでなく、日本の現代的なストリートファッションもオリジナリティと独自性で高く評価されている。Sparkle By Karen Chanもこのようなファッションの創造性を共有している。

そして「わびさび」のスタイル。年齢や性別にとらわれない中性的で前衛的な要素は、個性を際立たせる。Sparkle By Karen Chanもこの美学の原則を取り入れ、常にオリジナルで年齢や性別を超越している。



<Sparkle By Karen Chan>
デザイナーはKaren Chan(カレン・チャン)。香港で生まれ育ち、10代から15年間アメリカとカナダに留学。中国と西洋の文化的背景を併せ持ち、香港の文化とチャイナドレスの復興に情熱を注ぐ。チャイナドレスの製作技術を学ぶため、無形文化遺産継承者フォン・ヤウ・チョイ氏に師事。複雑な職人技はそのままに、パターンや生地、着用感に西洋デザインの概念を取り入れ、東洋と西洋の美学がクロスオーバーするチャイナドレスとタングジャケットのブランド「Sparkle By Karen Chan by Karen Chan」を設立。伝統的な中国の民族衣装であるチャイナドレスやタングジャケットに、ファンキーで大胆なカラーやプリントを使用し、カラフルでアバンギャルドなファッションへと変化させた。受賞歴にCMA「香港新興ブランド賞」、「香港観光小売業トップ10賞」、「香港文化創造産業賞」。



<センターステージ 概要>
CENTRESTAGE 2022
主催:香港貿易発展局
会期: 9月9日(金)~11日(日)
会場: 香港コンベンション&エキシビションセンター
時間:
9月9日(金)~10日(土)
10:00 am – 7:00 pm
9月11日(日)
10:00 am – 6:00 pm
入場無料: 18歳以上の業界関係者、一般来場者

公式サイト: https://bit.ly/3PsDb4X
登録サイト: https://bit.ly/3QIEbCQ
Instagram: @hktdclifestyle https://www.instagram.com/hktdclifestyle/
Facebook: https://www.facebook.com/HKTDC.Exhibition/

後援:
クリエイト香港


※免責事項:香港特別行政区政府は本プロジェクトに資金を援助しておりますが、それ以外の点では一切関与していません。上記の資料、イベントのすべての意見、調査結果、決定、提案はプロジェクト主催者によるものであり、香港特別行政区政府、文化スポーツ観光局、クリエイト香港、クリエイト・スマート・イニシアチブ事務局、クリエイト・スマート・イニシアチブ審査委員会の見解を反映するものではありません。

【同時開催】
香港ウォッチ&クロック・フェア
公式サイト: https://www.hktdc.com/event/hkwatchfair/en
Salon de TE
公式サイト:https://www.hktdc.com/event/te/en

【お問い合わせは香港貿易発展局まで】
東京事務所 Email: tokyo.office@hktdc.org Tel: 03-5210-5850
大阪事務所 Email: osaka.office@hktdc.org Tel: 06-4705-7030


飯塚りえ
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