8月5日は猫イラストレーター、ルイス・ウェインの誕生日です

2014.08.05

イラストレーターのルイス・ウェイン(Louis Wain)は1860年8月5日生まれ。イギリス・ロンドン出身。1939年7月4日逝去。

6人兄弟の長男として生まれ、5人の妹と共に育つ。ウェスト・ロンドン美術大学を卒業するが、20歳の時に父が死去。そのため、家族の生活費を稼ぐために、卒業後もアシスタント・ティーチャーとして2年間大学に在籍した。その後、ルイスは生活のために、新聞や雑誌社などに自分の絵を売り込むようになる。幸い動物や風景を緻密なタッチで描く彼の絵は評判となり、一家の生活は安定し始めた。83年には妹の家庭教師をしていたエミリー・リチャードソンと結婚している。

しかし、結婚後まもなくエミリーに乳がんが発覚する。厳しい闘病生活の中、ルイスが彼女を励まそうと描いたのは、愛猫ピーターを擬人化したイラストだった。やがてこのイラストが雑誌にも掲載されるようになると、彼の名前は一躍イギリス中に知れ渡るようになる。中でも当時の代表作と言われているのが、86年に週刊新聞『イラストレイテッド・ロンドン・ニュース』に掲載された「子ネコたちのクリスマス・パーティー」だ。作品には200匹近くの猫が擬人化されて描かれており、お辞儀をしたり、ゲームをしながらクリスマスを祝っている。

間もなくエミリーは死亡するが、その後もルイスは猫のイラストを描き続けた。当時は動物を擬人化することが流行っていたこともあり、彼の猫は新聞や雑誌、童話、ポストカードなど、様々なシーンに登場するにようになる。また、仕事の合間には「全国猫クラブ」で議長を務めるなど、動物に関したボランティア活動にも積極的に参加していた。

人の良い性格のため、割に合わない仕事を受けてしまうことも多く、その人気とは反して金銭的な苦労も多かった。そのせいもあって、次第に精神を病むようになり、24年にスプリングフィールド精神病院に収容される。原因は統合失調症。入院中に製作されたイラストは徐々に抽象的になり、まるで幾何学模様のように描かれた猫が、彼の当時の心中を表していると言われている。その作風の移ろいは、統合失調症の症状が悪化していく様を表す上で例に利用されることも多い。
大木@HEW
  • ルイス・ウェインと愛猫
ページトップへ