台湾好きライターがオススメする、台北の朝ごはんから小龍包、スイーツまでローカルフードを食べ歩き【ふらりぶらり in 台湾 vol.1】

2017.05.02
着いたら何を食べようかとの思いが、荷物をパッキングしながら、いや台湾へのを計画したときから浮かびます。そう“食”は、台湾へと旅をする大きな理由のひとつ。

1日5食は当たり前?台湾のロコ飯めぐり

ほくほくと湯気をあげる小籠包、おぼろ豆腐のようなふるふるした豆漿(ドゥジャン)、屋台で売られている焼き立ての葱油餅(ツォンヨウピン)など、おいしそうに食べている人たちに出くわすと素通りはできません。旅では1日5食もいとわない私ですが、台湾ではさらに食べている恐ろしい実感があります(笑)。そんなロコ飯&ロコ甘は朝早くからはじまります。

朝飯の代表格といえば豆漿。多くのメディアで紹介されている「阜杭豆漿(フーハン・ドゥジャン)」は、地元の人や観光客で賑わうお店です。朝5時半から営業している店舗兼工房では、油条を揚げたり貼り窯でパンを焼く様子などを見ることができます。最近は日メニューが用意されてカウンターで焦ることなくオーダーできるようになりました。店のおばちゃんが言う「しょっぱい」鹹豆漿と卵焼き入りのパン(厚餅夾蛋か薄餅夾蛋)を頼みテーブルへ。温かい朧豆腐のような鹹豆漿を啜り、まずは1食目なのです。

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台湾を実感する朝ごはん、鹹豆漿と厚餅夾蛋


国旗に太陽が描かれている(知ってますか?)ぐらい、夏は非常に暑くて冬は暖かい台湾。街歩きしているとすぐに喉が渇きます。そんなときは果物屋を探して、店先でしぼりたての果物ジュースをいただきます。日本に比べ驚くほど値段が安いのがうれしい。永康街の「永康水果園(ヨンガンシュイグォウユェン)」は滞在中にほぼ毎日通った店。ここのジュースはボトル入りなので街歩きにぴったり。街歩きには欠かせない台北の地下鉄(MRT)は飲食禁止。見つかると観光客でも罰金なのでボトルタイプは便利なのです。

喉の渇きをいやすだけでなく小腹しのぎにもなるタピオカミルクティー。街のいたるところにあるドリンクスタンドでいただけます。甘いミルクティーとともに、ストローから入ってくる大玉のタピオカをもぐもぐ、一杯飲み終えるとおなかも満たされます。甘さや氷の量などは調整できるので、カスタムな一杯をお楽しみください。

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(左)ボトルに詰めのさまざまなフルーツジュース、(右)タピオカミルクティーを飲みながらの甘い街歩き



ロコ食堂にはアルコールが置いていない!?

ロコ食堂には名物丼や人気麺が数多くあります。丼も麺も小ぶりなお椀なので三食オーバーな旅ご飯にはぴったり。アルコールを置いてない店が多く、私はお昼に行きます。甘辛味の細かい豚をご飯にのせた魯肉飯、手で割いた鶏肉に醤油たれをかけた鶏肉飯はロコ丼代表選手。ロコ丼のなかでも魯肉飯が大好きな私、食べたくなると「金峰魯肉飯(ジンフォンルーローファン)」へ向かい冬瓜スープとあわせていただきます。

日本でも食べることができればと熱望する麺は、醤油と酢と辣油であえるシンプルな味の「莫名福州乾拌麺(ムォミンフージョウチェンバンミェン)」の乾拌麺、そして甘辛モツとカツオ出汁の組み合わせが光る「阿宗麺線(アゾンミェンシェン)」の一杯です。また足繁く通った永康街には、刀削麺で有名な「永康刀削麺(ヨンカンダオシャオミェン)」があり、ちょっと甘めのトマトと牛肉煮がのった蕃茄牛肉麺をいただくのが定番です。
ほとんどのお店には、料理名が書かれた注文用紙があります。それにチェックして渡すだけなのでオーダーは簡単。臆せずに賑わっているロコ食堂へGOGOです。

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「永康刀削麺」の蕃茄牛肉麺


子どもから大人にまで(もちろん私も)愛されている甘味「豆(トウファ)」。デザートというより甘味という言葉がなじむ豆花は、豆乳を凝固剤で固めた、ゆるいお豆腐のようなもの。お店によって豆花の滑らかさや味わいが違います。甘く煮た紅豆や緑豆、タピオカ、白玉などのトッピングから好きなものを選ぶと、最後に糖水をかけてくれます。つるりとしたほどよい甘さの豆花は、台湾ならではの甘味です。

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タピオカと芋圓(イモ団子)の入った豆花


さて台湾に来たならば一度は食べたい“小籠包”!日本で店舗がある「鼎泰豐(ディンタイフォン)」本店は、観光客で賑わう行列必至の人気店。とはいえ、夕方早めの時間だと待ち時間は少ないかも。平日に数回訪問した結果、17時すぎだと10分ぐらい、18時だと20~30分、19時だと1時間弱待ちました。鼎泰豐の小籠包はもちろんおいしいのですが、もっと気軽に小籠包を食べたい時はロコ度の高い「好公道(金鶏園)(ハオゴンダオ)」へ。小籠包以外の料理も多く、昼ビールできるありがたい店です(笑)。

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気軽に小籠包が楽しめる「好公道 金鶏園」


さて台湾人の友人に、ビールが飲めて4人ぐらいで楽しめるロコなお店を尋ねると、おしゃれエリア東区はずれにある「陸光小吃館(ルーグゥァンシャオチーグァン)」をすすめてくれました。オールド台湾風なインテリアの居心地のいいお店です。メニューもありますが、カウンターに並んだ小皿や大皿料理から好きなものを選んでテーブルへ。OLやサラリーマンの賑やかな中国語トークを聞いていると、ついついビールと料理がすすみます。

朝から夜まで楽しむ、私の台北ロコ飯&ロコ甘ぶらりです。

次回は、>>旅人も楽しい朝市をぶらりします。

>>【vol.2】 台北の朝市をぶらり。台湾に来たら必ず購入したい“乾麺”はお土産にオススメ
>>【vol.3】 台北の問屋街でカフェや荒物店をぶらり。恋愛成就の神様には理想のタイプを具体的に!
>>【vol.4】台北駅から地下鉄で30分の日帰り温泉と、海辺のブックカフェをぶらり
>>【vol.5】台湾の南国でパパイヤジュース!台南のレトロな街並みとリノベ建築をぶらり


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阜杭豆漿 台北市忠孝東路1段108號2F
永康街水果園 台北市永康街6-1號
金峰魯肉飯 台北市中正區羅斯福路1段10號
莫名福州乾拌麺 台北市羅斯福路2段35巷11號
阿宗麺線 台北市峨嵋街8-1號
永康刀削麺 台北市永康街10巷5號
好公道金鶏園 台北市永康街28-1號
陸光小吃館 台北市大安區東豐街63號
*掲載データは2017年3月のもの。詳細はお確かめください。


取材・撮影/森 有貴子
江戸と現代を道具でつないだ著書「江戸な日用品」(平凡社)が、2016年5月に台湾翻訳版「江戸日用品」(日月文化出版)として出版。自著の発売後、初めて訪れた台湾にどっぷりとはまり、それから頻繁に訪台中。台湾熱のおかげで一度挫折した中国語意欲が復活、今春は台北の大学にプチ留学も。
森有貴子
  • 台北の朝ごはんから小龍包、スイーツまでローカルフードを食べ歩き
  • 湯気をたてる小籠包をひと口でパクッと!
  • 台湾を実感する朝ごはん、鹹豆漿と厚餅夾蛋
  • ボトルに詰めのさまざまなフルーツジュース
  • タピオカミルクティーを飲みながらの甘い街歩き
  • 台湾好きライターがオススメする、台北の朝ごはんから小龍包、スイーツまでローカルフードを食べ歩き【ふらりぶらり in 台湾 vol.1】
  • 小ぶりな丼に盛られた魯肉飯
  • 台北の原宿、西門にある「阿宗麺線」。いつも行列の人気店
  • 台北の原宿、西門にある「阿宗麺線」。いつも行列の人気店
  • シンプルな福州乾拌麺と肉餡をすり身で包んだ魚丸湯
  • 「永康刀削麺」の蕃茄牛肉麺
  • タピオカと芋圓(イモ団子)の入った豆花
  • 柔らかく煮たピーナッツをのせた豆花
  • 気軽に小籠包が楽しめる「好公道 金鶏園」
  • 「陸光小吃館」の豚の耳や干し豆腐の一皿。ビールにぴったり
  • 「陸光小吃館」の豚の耳や干し豆腐の一皿。ビールにぴったり
  • 屋台の様子
  • 屋台の様子
  • 台湾の街並み
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