ピーターラビットがもっと好きになる、生みの親ミス・ポターの生涯【NADiffオススメBOOK】

2016.08.11

各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフNADiff)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京渋谷の支店 NADiff modern(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura地下1階)です。

■『ミス・ポターの夢をあきらめない人生 新装版』伝農浩子

ビアトリクス・ポターは、1866年7月、ヴィクトリア朝時代の貴族社会の風習を残したロンドンの裕福で厳格な家庭に生まれ、両親の教育方針によって通学を認めてもらえず、代わりに家庭教師によって音楽絵画などの教育を受けていた。それゆえ近所の子供たちとの交流もままならず、彼女の孤独を癒してくれる唯一の友達となったのがウサギや、カエルなどのまさに「ピーターラビット」のお話に出てくる動物たちであった。

また、大変仲の良い乳母の故郷であるスコットランドやイングランド湖水地方で過ごす夏休みの経験も、ピーターラビットシリーズの世界に色濃く反映されることとなる。

ポターが27歳の時、かつて彼女の家庭教師を務めていた女性の息子が病に倒れ、この男の子を元気づけようと、ピーターと名を持つウサギの物語を絵手紙として送ったものが基となり、「ピーターラビットのおはなし」が出版され、その後世界的な人気を博した。また、ポターは絵本作家としての名声を得た後は、イングランド湖水地方に住みつき自然保護活動にも力を注ぐことになった。

Bunkamuraザ・ミュージアムでは8月9日より、ビアトリクス・ポターの生誕150周年を記念した大規模な原画展「ビアトリクス・ポター生誕150周年ピーターラビット展」を日で初めて開催する。ポターの生涯を本書で辿りながら是非ピーターラビットの世界を味わって頂きたい。

書籍情報】
『ミス・ポターの夢をあきらめない人生 新装版』
著者: 伝農浩子
出版社: 講談社
ソフトカバー/143ページ/B6判
発刊:2016年7月
価格:税込1,404円

展覧会情報】
「ビアトリクス・ポター生誕150周年ピーターラビット展
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1地下1階
会期:8月9日~10月11日
時間:10:00~19:00(金・土曜日は21:00まで、入場は閉館の30分前まで)
料金:一般1,400円(団体1,200円)、大学・高校生900円(団体700円)、中学・小学生 600円(団体400円)
※障害者手帳の提示で割引料金あり。詳細は窓口にて。
NADiff
  • 『ミス・ポターの夢をあきらめない人生 新装版』伝農浩子
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