サプールに訊く“私が着飾る理由”--ジョン・バレタ(34歳・電気工事)【INTERVIEW】

2016.08.01

ファッションを愛する男たちが、この夏コンゴから来日した。平均月収3万円という貧しい国に暮らしながらも、オシャレに着飾ることで、世界中にファッションの持つ力を教えてくれる彼ら。

FASHION HEADLINEでは、来日したサプールメンバー6人、一人ひとりに7つの質問を投げかけた。

ベージュのトーンスタイルで洒落込んだジョンさん。着こなしだけでなく、立ち振る舞いや言葉の端々に聡明さを感じるサップだ。インタビューではモラルを守ることや、サプールの教えを次代に繋いでいくことの大切さについて語ってくれた。

Q1:サプールを始めたきっかけは?

子供の頃、自分が住んでいたところの近くにサプールが集まるバーがありました。そこに集まったサプールたちを見ては、「いつか自分も」と憧れを抱いていましたね。

Q2:ファッションの楽しさを覚えたのはいつ?

お洒落することは自分たちの国の文化なのかもしれません。父はサプールではありませんでしたが、近所にはサプールがたくさんいましたので小さい頃から彼らの影響を強く受け、着飾ることの喜びに目覚めていきました。

Q3:スタイリングのこだわりは?

ファッションにもルールがあります。目的や場所にあった、きちんとした服装を心掛けています。また、ネクタイやチーフを使って、自分らしくカスタマイズするのが好きです。体のラインを美しくみせるタイトなラインのパンツをよく履きますね。

Q4:好きなデザイナーブランドは?

自分の中では好きなブランドを持たないようにしています。あるブランドをひいきすることなく、そのアイテムが気に入ったら着る、というスタンスです。

Q5:来日するにあたり楽しみにしていたことは?

国外に出て、文化交流するのが夢でしたので、来日自体が嬉しいです。また、ステップが得意なので、日に多くの方に見てもらおうと思っています。

Q6:あなたにとってのファッションの魅力とは?

着飾ることは、一度覚えたらやみつきになります。姿見を前にして、気に入った服で全身を飾り立てると、自信が湧いてくるんです。

Q7:これからの夢を教えてください

昔のサプールの中には定職につかず、家族や妻に服を買ってもらうことも少なくありませんでした。私たちは違います。新世代のサプールなんです。みんな定職ついていますし、サプールの装い、そして振る舞いを通じて平和や友愛のメッセージを、世界中に発信していくことが必要だと思っています。

今回、写真集『THE SAPEUR コンゴで出会った世界一おしゃれなジェントルマン』(撮影:茶野邦雄)や沖縄で開催中の写真展アフリカ大陸コンゴの世界一おしゃれな紳士“サプール(SAPUER)”写真展 THE SAPUER』のプロモーションを兼ねて来日したサプールメンバー。下記のインベントや写真集でも、彼らのファッションやスタイルを間近に知ることが出来る。

【写真集】

タイトル:THE SAPEUR~コンゴで出会った世界一おしゃれなジェントルマン
著者:茶野邦雄
出版社:オークラ出版
価格:2,700円

【写真展】

タイトル:アフリカ大陸コンゴの世界一おしゃれな紳士“SAPUER(サプール)”写真展
日時:開催中~8月31日
場所:沖縄県沖縄市久保田3-1-12
プラザハウスショッピングセンターフェアモール3F ライカムアンソロポロジー
入場料:500円(中学生以下無料)
森下隆太
  • サプールに訊く“私が着飾る理由”--ジョン・バレタ(34歳・電気工事)【INTERVIEW】
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  • 写真家・茶野邦雄による写真集「THE SAPEUR~コンゴで出会った世界一おしゃれなジェントルマン」は、オークラ出版より発売中(2,700円)
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