杉本博司の大規模展が千葉市美術館で開催。日本初公開を含む古今の作品を展示

2015.10.18

現代美術家の杉本博司による大規模展「杉博司 趣味と芸術-味占郷/今昔三部作」が、10月28日から12月23日まで千葉県の千葉市美術館にて開催される。

同展は、千葉市美術館の開館20周年を記念して開催されるもの。1996年に開館記念展の第2弾として開催された「Tranquility -静謐」展の招待作家の1人であった杉本博司を迎え、現代美術の枠を超えたアプローチを行う「趣味と芸術」と、代表作3シリーズを展示する「今昔三部作」の2構成で展開される。

展示室7階の「趣味と芸術」では、『婦人画報』で連載中の「謎の割烹 味占郷」の中で杉本が、各界の著名人をもてなすためにそのゲストにふさわしい掛軸と置物を選んで構成する床飾りを再現。平安時代から江戸時代までの古物を始め、西洋伝来の品物や昭和の珍品など、杉本が趣味として集めていた名品・珍品を組み合わせて自らが27の床のしつらえをつくりあげる。

8階の「今昔三部作」では、80年代から90年代初頭にかけて世界的な名声を得るきっかけとなった、杉本博司の代表作とも言える3つの写真シリーズ、「ジオラマ」、「劇場」、「海景」の大判プリント16点を展示。これらのシリーズは90年代中頃以降も撮影され続けており、同展では、幅4mを超えるジオラマシリーズの最新作オリンピック雨林」や、縦版型による劇場シリーズの最新作「テアトロ・デイ・ロッツィ、シエナ」などの日本初公開作品を含む初期作から最新作までが一挙に展開される。

イベント情報】
「杉本博司 趣味と芸術-味占郷/今昔三部作」
会場:千葉市美術館
住所:千葉県千葉市中央区中央3-10-8
会期:10月28日~12月23日
時間:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1,200円、大学生700円、高校生以下、及び障害者手帳の保持者とその付添1名は無料 ※11月3日は開館20周年記念日につき観覧無料
休館日:11月2日、12月7日
HEW
  • 「ハイエナ・ジャッカル、ハゲタカ」1976年
  • 「カリブ海、ジャマイカ」1980年
  • 「オリンピック雨林」2012年
  • 「テアトロ・デイ・ロッツィ、シエナ」2014年
  • 「阿古陀形兜」鎌倉時代、「夏草」2015年 須田悦弘 撮影:杉本博司
  • 「月下紅白梅図」2014年 杉本博司 撮影:杉本博司
  • 「梅花の偈」一休宗純、「雨樋銅花入 銘咲甫太夫」撮影:森山雅智
  • 軸 堀口捨己、キリスト胸像 14世紀 イタリア トスカーナ地方 撮影:森山雅智
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