【廣森知恵子/生き方】美容を通して皆を元気と笑顔を届けるビューティープロデューサー

2014.10.26

仕事や家庭など、様々な場面で活躍する女性達を紹介するインタビュー企画「輝く女性の秘密」。第8回目は、「無添加主義」を掲げて上質なアイテムを提供するコスメブランド「ハーバー(HABA)」のビューティープロデューサー・廣森知恵子(ひろもり・ちえこ)さん。

美容業界のキャリアは36年。今年の8月には銀座へコンセプトストア「ハーバー銀座館」をオープンしたばかりで、同所で行われる一般向けの美容セミナーや各地で開く講演会も大盛況。幅広い年代から支持を集める廣森さんに美の秘訣を伺った。


--美容のお仕事に就くようになったのはどんなことがきっかけでしたか?

母の影響が大きいと思います。とてもお洒落な人でした。私は4姉妹の末っ子だったのですが、姉妹でよくおそろいの服で出掛けていました。ギンガムチェックのワンピースをよく着ていたな、など鮮明に覚えています。末っ子だったこともあって、私はどこに行くにも母と一緒でした。

そんな母のイメージと言えば、毎朝起きると鏡台の前に座って、口紅を差している姿。今流行っているような赤い口紅です。そして髪を夜会巻きにして、引き出しに入っているすずらんの香りのする香水をつけて。そして割烹着を着て家事をしていました。私は無意識のうちに母の姿に憧れていたのでしょうね。母が留守の時にはこっそり鏡台のカバーを外して、口紅を差したりしていました。

--とても素敵なお母様の姿が目に浮かびます。

だから幼い頃から百貨店の美容部員になりたいと思っていました。結局、夢が叶いましたね。母は、「女性は綺麗にしていなくては」という考えの持ち主だったので、その考えが私にも染みついています。

--ビューティープロデューサーというのはどんなお仕事の内容なのでしょう?

人が綺麗になる手助けをする、美に関してあらゆる方面から美を追究してみるという仕事です。とはいえ私が提案するのは、エステに行くとか特別なことをするのではなく、普段の暮らしの中で実践出来ることばかり。それぞれの女性のライフスタイルに合わせて、その方が綺麗になるためのお手伝いをしているというところでしょうか。セミナーにいらした方とお話すると、よく「美容液は?ファンデは?」などと質問されることもありますが、「お話を伺っていると、早く寝るのが一番ではないでしょうか」ってお答えする時もあるんですよ。

--決して、化粧品やお手入れの方法だけじゃないんですね。

もちろんそういうお話もしますけれど、それ以外のこともとても大切ですから。セミナーでは(参加者に)お食事のことを伺ったり、洗顔の時にごしごしこすったりしていませんか?とか寝堀り葉堀り伺います。そこから、それぞれに合ったご提案をするんです。掛けられるお金だって限られてますし、今使っている化粧品を全部取り替えましょう、なんて非現実的。それよりも、綺麗になりたいという気持ちを持っている方がずっと大事だと思います。

--スキンケアのアイテムを販売されているのに?

商品には絶対の自信がありますが、でもフルラインでそろえるべき、とは決して思っていません。化粧品を変えたらすぐにでも綺麗になれると思っている女性が少なくないのですが、そんなことは絶対にありませんからね。今お持ちの化粧品で、現状の肌に合っているものはそのまま使い続けながら、今よりも綺麗になる方法をお教えしようといつも思っています。

--多忙な中でも美しさをキープされながら、業界の第一線でずっと活躍されている、その秘訣はなんでしょう?

的にくよくよすることはありません。生死に関わるということ以外、大体時間が解決してくれると思っています。結果が良くても、悪くても時間は平等に訪れる。精一杯努力して、どうしても出来ないという時にくよくよしないのが大事。

もう一つ、何か嫌なことがあったら「きっと今日が1番嫌な日だ、明日はもう少しいいぞ」と思うようにして、帰り際に一つ良いことをしていくんです。会社の洗面台がちょっと汚れていたら、ペーパーで拭くとか、本当にちょっとしたことですが、自分の中のマイナスのことをプラスにして、嫌なことがあっても険しい顔を見せず、なるべく笑顔でいたい、と思っています。多分、これも母の影響ですね。「女の子はぶすっとしていても可愛くないから、にこにこしていなさい」といつも母に言われていましたもの。

--病院や福祉施設でのメイクを通じたボランティアなど、活動の幅も広げておられますね。

13年前に一度入院したことがきっかけでした。周りには大きな病を抱えている方も多く、やはりどうしても気持ちが暗くなってしまって。その経験から、何か私が出来ることってないかしら、と思うようになりました。そこで患者さんにメイクをして差し上げたら、皆さんの顔がぱっと明るくなったんです。介護施設での活動も同じようなことがきっかけです。自分だって必ずお世話になる場所だからと思いメイクのボランティアを始めたら、とても喜んでいただけました。

それは女性だけじゃなく、男性だって同じこと。身だしなみを整えてかっこよくなりましたよ、と言うととても喜んでくださいます。また、このような活動が出来るのは、HABAの化粧品を使っているからだと思います。これまで1件も肌トラブルがないので安心して使うことが出来ます。

--お話を伺っていると、何だか元気が出てきます。

そうなんです。私、皆さんに元気になってもらいたいな、と思っているんです。やりたいことはまだいっぱい。これからも、皆さんが綺麗に、そして元気になるお手伝いをしていきたいですね。

後半では、より深く美容の秘訣やファッションについての哲学をお聞きします。
飯塚りえ
  • 廣森知恵子さん「ハーバー銀座館にて」
  • 廣森知恵子さん「ハーバー銀座館にて」
  • 廣森知恵子さん「ハーバー銀座館にて」
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