アラーキーの“今”を写す愛の写真展、新潟市美術館で開催。妻陽子、愛猫、花等そろう

2014.08.05

写真家荒木経惟写真展「荒木経惟 往生写集-愛ノ」が、8月9日より新潟美術館にて開催される。

展は回顧展ではなく、仏教書『往生要集』が死後の極楽往生のために日々念仏を唱えることを説いたように、自らの日常や人々の営み等を撮影する「いま」の姿勢を初期代表作から新作までを通して紹介する。キーワードは「愛」。妻・陽子との新婚旅行を撮影した初期体表作『センチメンタルな旅』(1971)、妻の子宮腫判明から死去前後までを日付け入りで撮影した『冬の旅』(1991)を経て、荒木の愛は飼いや生まれ育った東京の街、女優、空へと展開していく。

1980年代末の新潟・古町界隈の活気ある街並みと人々を記録した『新潟エレジー』(1988)、新潟の港や旅館で女優・大竹一重との「恋愛旅行の情景」をまとめた『冬恋』(1998)の2シリーズで、旅人・荒木が新潟の街とどのように向き合ったかも紹介。

自らの似顔絵を始めとしたイラスト写真集題字などの手仕事でも知られる荒木だが、本展でも和紙に墨書きで記した『愛ノ旅』と、二つに切ったポラロイドの組み合わせを変え貼り合わせた写真新作『愛切』(2014)の展示空間を盛り上げる「書」を寄せた。口紅部分は手彩色で妻を描いたシルクスクリーンも展示。

また、伊藤若冲を紹介した美術家・辻惟雄と荒木による「アラーキーの奇想対談」(9月7日14時、メディアシップ日報ホールにて)、ヌードモデル撮影風景から妻への思いを語る姿まで荒木の日常に密着したドキュメンタリーの上映(9月6日から12日)など、荒木の魅力に多角的に切り込むイベントも開催する。


【イベント情報】
「荒木経惟 往生写集-愛ノ旅」
会場:新潟市美術館 企画展示室
住所:新潟市中央区西大畑町5191-9
会期:8月9日から10月5日
時間:9:30から18:00(観覧券販売は17:30まで)
休館日:8月18・25日、9月1・8・16・24・29日
入場料:一般1,000円 大高生800円 中学生以下無料
くまがいなお
  • 「センチメンタル」車内
  • 荒木経惟ポートレート
  • 「センチメンタル」記念写真
  • 「センチメンタル」船
  • 堕楽園
  • 「冬の旅」
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  • 「愛のバルコニー」
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