俳優のウェズリー・スナイプス（Wesley Snipes）は1962年7月31日生まれ。アメリカ合衆国フロリダ州出身。

子供の頃からカンフーやカポエイラなどを学び、演劇専門高校に入学すると友人と劇団を結成。ニューヨーク州立大学でも演劇を専攻し、卒業後はブロードウェイにも出演していた。86年にマイケル・リッチー監督作のスポーツコメディ映画『ワイルドキャッツ』に出演。俳優デビューを果たす。

翌年、ウェズリーは『BAD』のミュージックビデオに、マイケル・ジャクソン（Michael Jackson）の友人役として登場する。すると、この演技がハリウッドでも高く評価され、89年公開の『メジャーリーグ』に、お調子者の俊足バッター・ウィリー役で出演。90年代に入るとスパイク・リー監督作品に相次いで出演し、演技派俳優として注目を集める存在となる。97年公開の『ワン・ナイト・スタンド』では主役のマックス・カーライル役を演じ、ヴェネツィア国際映画祭の男優賞を受賞した。

その一方でウェズリーは幼い頃から武術で鍛えた身体を活かし、数々のアクション映画にも出演している。中でも代表作となっているのが、98年の公開以降シリーズ化され、全3作が製作された『ブレイド』。原作はバンパイアが主役のアメコミで、サングラスに黒いコートというクールな装いが特徴。自らがプロデュースを手掛けたスタイリッシュなアクションは、日本でも高い評価を受けている。こうした作品への出演もあって、14年に発表された“出演作で最も人を殺した俳優ランキング”では、殺害人数193人で第10位にランクインした。

私生活では画家のニッキー・パークと結婚。2人の子供に恵まれるが、03年に離婚している。08年には所得の虚偽申告により懲役3年の実刑判決を受け、10年から13年までペンシルベニア州の刑務所に収監されていた。