映画監督のガス・ヴァン・サント（Gus Van Sant）は1952年7月24日生まれ。アメリカ合衆国ケンタッキー州出身。

大学卒業後は広告会社に就職。しかし、映画界に関心が移ると、映画監督のロジャー・コーマン（Roger Corman）の下で助手を務めるようになる。86年に映画『マラノーチェ』で監督デビューすると、その後も自主製作映画を撮り続けた。2作目の『ドラッグストア・カウボーイ』では、主役のマット・ディロン（Matt Dillon）がインディペンデント・スピリット賞の男優賞を受賞。3作目の『マイ・プライベート・アイダホ』でも、主演のリヴァー・フェニックス（River Phoenix）がヴェネツィア国際映画祭やインディペンデント・スピリット賞で主演男優賞を受賞し、自主製作映画界でも名の知れた存在となっていく。

97年には『グッド・ウィル・ハンティング／旅立ち』が作品賞や監督賞などアカデミー9部門にノミネート。ガスの名前は一躍ハリウッドでも注目されるようになる。ちなみに、脚本は当時まだ無名だった主演男優のマット・デイモン（Matt Damon）が担当し、ゴールデングローブ賞の脚本賞を受賞した。03年にはコロンバイン高校の銃乱射事件をテーマにとする作品『エレファント』を発表し、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールと監督賞を同時受賞するという史上初の快挙を達成。08年には『ミルク』で作品賞をはじめとするアカデミー8部門にノミネートされた。

最近ではハリウッド実写版『デスノート』の監督に就任。更に最新作の『Sea of Trees』では、富士の樹海を舞台に渡辺謙とマシュー・マコノヒー（Matthew McConaughey）が共演することもあって、日本でも注目を集めている。