伊勢丹メンズ、日本人テーラー8人で新オーダースーツ売り場を編集

2014.03.16

3月12日にリモデルオープンした伊勢丹新宿店メンズ館5階「ビジネスクロージング」が、オーダースーツの展開を強化。「メイド・トゥ・メジャー(Made To Measure)」(「メジャーメイド」から呼称変更)のゾーンを大きく見直すことで、「ビジネスウエアの聖地となるべく、世界NO.1の“テーラークロージング”のフロア」を打ち出した。

今回、服飾知識レベルの高い顧客へ対応を図るため、日人テーラー8名による「ハウス・オブ・テーラー」という空間を新設。従来から展開されてきた「テーラーケイド」の山本祐平、「テーラー&カッター」の有田一成、「ミリオーレ」の岡本良夫、「サルトリア イプシロン」の船橋幸彦、「ペコラ銀座」の佐藤英明、「シゲアキナオイ」の直井茂明、「イチロウスズキ」の鈴木一郎に加え、今回新たに東京・西荻窪にアトリエを構える「リッド・テイラー」の根本修を導入した。

売り場にはシネマ&ライブラリーとして、60・70年代の名作映画や洋古書などをそろえ、詳細なテイストをモニタリングするためのカウンターを設置。各テーラー/モデリストの世界観をフルアイテムで表現するVMDを2名のテーラーごとに“舞台”で提案した。

「以前はユニフォームとして着られていたスーツが、自分の個性を表現するコスチュームとしてこだわりを持って選ばれる時代になりつつある。世間ではスーツ自体はダウントレンドだが、オーダースーツのマーケットは拡大している。特にこのゾーンを求められるお客様は、従来我々が提案してきたイタリアンクラシコ、ブリティッシュトラッドなど国別、スタイル別のカテゴリー分類で買い回りを求めているのではなく、どんな男になりたいかという根源的な要望を満たす必要があった。そのため今回、新たにリッド・テイラーの根本さんに加わっていただき、より幅広い顧客の嗜好への対応を図った」と三越伊勢丹紳士スポーツ統括部の鏡陽介バイヤーは説明する。

ディテールのオプションオーダーの追加も年々高まっており、顧客の細部のこだわりが顕著。そのため、ボタンなどの副資材、バンチブック(生地見本帳)の在庫なども大幅に増やしている。着地生地のバリエーションも増やし、同店の上質志向の顧客への提案の拡大は、様々な部分で対応が図られている。

更に今回の同フロアのリモデルでは、PBの「イセタンメンズ」の生産体制を見直すことで、各工程での発注体制を見直し、アパレル体質のものづくりに変更。また、クールビズに代表される新しい時代のビジネススタイルを再編集した。さらにお直し、修理の名店として知られる「サルト」がパターンオーダーとリフォームを引っさげて、銀座、原宿二子玉川に次いで、百貨店として初めて、同5階フロアに導入された。
編集部
  • リモデルで大きく見直された「メイド・トゥ・メジャー」コーナー
  • 日本人テーラー8名による「ハウス・オブ・テーラー」という空間を新設
  • 各テーラー/モデリストの世界観をフルアイテムで表現するVMD
  • 年々増加するディテールのオプションオーダーに応える品ぞろえ
  • ボタンなどの副資材のバリエーションも大幅に増加
  • ボタンなどの副資材のバリエーションも大幅に増加
  • オーダーシャツのコーナーの拡大
  • 「イセタンメンズ」はアメリカンラインのシャツのオーダーも開始
  • 60、70年代の名作映画や洋古書などをそろえるシネマ&ライブラリー
  • シネマ&ライブラリー内にはバーカウンターも設置
  • アートピースのようなビンテージアイテムがフロアの随所に飾られ上質な空間が演出されている
  • バンチブック(生地見本帳)の在庫も大幅に増加
  • 「TAGLIATORE」の初のパターンオーダー会が3月18日まで開催
  • フォーマルウェアのコーナーでは、ブラックタイだけでなく、カラーを取り入れたコーディネートを提案
  • 時代にマッチしたレディ トゥ ウェア(既製品)も豊富にラインアップ
  • オフィス環境に合わせた多様なコーディネートを提案
  • 「AQUASCUTUM」を始めとしたオーセンティッククロージングもそろう
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