「狭く大きな隙間で世界を目指す」アストラット、ユナイテッドアローズ新事業の展望

2013.11.01

ユナイテッドアローズ(以下UA)の新事業「アストラット(ASTRAET)」が14SSシーズンより始まる。同社の2022年3月期へ向けた長期戦略「UA VISION2022」の中核を担うこの事業。UA執行役員の田中和安氏に展望を聞いた。

アストラットはセレクトショップ業態。しかし自主企画商品にもかなりのこだわりを見せる。「弊社の買い付け力に加え、オリジナルを抜き出しても戦える事業にしたい」と田中氏。オリジナルブランドのクオリティーが買い付け商品に劣っていると常々感じていたという。

全体をディレクションするのはOFFICE TOYA代表の東谷太。彼はトゥモローランドエディションを立ち上げ、取締役まで務めた人物。オリジナルの企画もOFFICE TOYAが担う。中心価格はニット2万3,000円、ジャケット5万4,000円、アウター7万2,000円、ボトムス2万3,000円、レザー12万円と比較的高価格な設定だ。

「今、新ブランドというとディフュージョンラインが多い。しかしお客様が当に満足しているのか疑問だ。一方、ラグジュアリーブランドは伸びており、弊社でも高価格帯のドゥロワー(Drawer)が好調。このマーケットにニッチだが大きな隙間があると考えている。具体的にはコンテンポラリーモードと呼ばれるゾーン。国内では該当するブランドがない」と明かす。

自主企画商品はアストラットショップのみならず、卸しも行っていく。「伊勢丹新宿店さんの3階に並んでも違和感のないブランドとしたい。競合他社さんにも買い付けていただきたい。14AWからは海外で見せることも考えている。海外有力セレクトショップにアプローチするつもりだ」。先日行われた展示会では「既に百貨店様から好感触を得ている」ようだ。

買い付けラインアップもセドリック・シャルリエ(CEDRIC CHARLIER)」「イーチアザー(EACH×OTHER」「ヌメロヴェントゥーノ(N°21)」など同ゾーンに位置付けられるブランド達が並ぶ。

2014年3月には東京青山に「世界観を感じてもらえる、ミュージアムのような昂揚感を生む」100坪を超える路面店出店を予定。「16AWまでは高感度ファッションビル、百貨店、路面店での出店、そしてオリジナルの卸しを行う試行期間。17SS以降でまた販売戦略を再考する。理想は全戦略が上手くいくこと」

22年には売り上げ100億円を目論み、UAの主力事業ユナイテッドアローズ、ビューティ&ユースユナイテッドアローズ、グリーンレーベルリラクシング、クロムハーツに次ぐ第5の主力事業となる青写真を描く。

「お手本はラグジュアリー。ファッションのみならず、帝国ホテルさんのサービスとか。世界に通用するブランドビジネスを構築したい」と力を込めた。
編集部
  • 左から田中和安氏、東谷太氏
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