新事業開発を加速させるクラレが、シリコンバレーの先端企業Vitriflex Inc.に戦略的投資

2013.10.30
クラレは25日、米Vitriflex Inc.(ヴィトリフレックス社)への戦略的投資を完了し、戦略的パートナーシップを締結したことを発表した。

カリフォルニア州シリコンバレーに拠点を置くヴィトリフレックス社は、2010年に設立された先端企業。世界最高レベルのバリア性能を持つ透明防湿フィルムの製造技術など、フレキシブル電子機向け超防湿フィルムの技術ではトップクラスの高度な技術を保有している。

同社の超防湿フィルムは湿気と酸素に対する費用対効果が高いため、電子デバイス製品の寿命と信頼性を向上させることが可能になる。また、電子デバイス自体のフレキシブル化、薄膜化、軽量化、飛散防止といった付加価値も期待できるため、現在各種電子デバイスに使用されているガラスをこのフォルムに置き換えれば、次世代電子デバイスの形態は大きく様変わりするかもしれない。

クラレは長期企業ビジョン「世界に存在感を示すスペシャリティ化学企業」の実現を目指し、「光学・電子」「エネルギー」「水・環境」の各領域において次世代を担う新事業の開発を推進している最中。新技術探索機能を強化する目的で2011年にはカリフォルニア州シリコンバレーに拠点を設置し、シナジーが期待できるベンチャー企業等との間に積極的な技術交流を進めてきた。ヴィトリフレックス社への投資資金は、透明防湿フィルムの事業化推進のために供される予定。
薄井テルオ
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