フジロック・フェスティバル'13が終了。年齢層の高まりとフェスファッションに注目

2013.08.01

今年で17回目を迎えたフジロック・フェスティバル'13(FUJI ROCK FESTIVAL'13)が7月26日より3日間にわたって開催され、無事に終了した。

天候に恵まれた昨年とは打って変わって、今年はフジロックらしい晴れあり、雨ありの天気で、苗場の山々と共に雨や雷が幻想的な雰囲気を作り出す瞬間にも何度か出くわした。

FUJI ROCK FESTIVAL'13事務局の発表によると、総来場者数は延べで11万1,000人。内訳は7月25日の前夜祭が1万人、26日が3万人、27日が4万人、28日が3万1,000人となる。なお、キャンプサイトの利用者は1万7,000人。

フジロック独特の雰囲気や楽しさは苗場で開催されるようになった99年から変わることがないが、ここ数年で観客の年齢層は変わりつつある。00年代に20代、30代だったフジロッカー達が30代、40代を迎えるようになり、子供連れも多く見られるようになった。そうしたファミリー層に向けたプレイパーク「キッズランド」や、メインステージであるグリーン・ステージ後方に「プライオリティ・テント」も設けられており、フジロック側も観客の成熟化を認識してしっかりと対応している。

また、年齢層が高くなっている要因の一つにチケット代や交通費、宿泊費の高さがある。例えばチケットの3日通し券は4万3,000円で交通費、宿泊費を加えると3日間参加で10万円近くは掛かってしまう。海外でのフェスの増加に伴う、海外アーティスト達へのギャランティーの高騰を考えると妥当だと思われるが、10代はもちろん、20代にとっても、気軽に行ける金額ではない。この点に関しては、フジロックだけに限らず、各地のフェスも今後向かい合っていく課題と言えるだろう。今回、金曜日のヘッドライナーであるナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)のステージがストリーミング中継されたのはフェスに足が遠のいている人に向けての施策でもあったと思える。

そして、荒天時に目にしたのはカラフルなレインウエアやポンチョ。以前は“雨具”や“かっぱ”で雨が降ると途端に暗色系の景色になっていたのが、ここ数年各アウトドアブランドがフェスを意識したPRキャンペーンを行なっていることもあって、今ではすっかり明るい景色となった。身の回りのものにもお金を掛けるようなったのは、年齢が上昇して可処分所得が増えていることの裏付けでもある。今後もこの傾向は強まっていくと思われ、アウドドアブランド以外のファッションブランドも更に参入し、フェスファッション市場が形成されていきそうだ。
油納将志
  • フジロック・フェスティバル'13 GREEN STAGE
  • NINE INCH NAILS(7/26、GREEN STAGE)
  • BJORK(7/27、GREEN STAGE)
  • BJORK(7/27、GREEN STAGE)
  • BJORK(7/27、GREEN STAGE)
  • KARL HYDE(7/27、GREEN STAGE)
  • THE CURE(7/28、GREEN STAGE)
  • SKRILLEX(7/26、WHITE STAGE)
  • JURASSIC 5(7/27、WHITE STAGE)
  • VAMPIRE WEEKEND(7/28、GREEN STAGE)
  • The xx(7/28、WHITE STAGE)
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  • フジロック・フェスティバル'13 GREEN STAGE
  • フジロック・フェスティバル'13 GREEN STAGE
  • フジロック・フェスティバル'13 GREEN STAGE
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