グーグルグラスを脅かす「テレパシー」はファッション業界のマルチデバイスとなるか?

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テレパシー・ワンを装着した井口尊仁・テレパシー代表取締役CEO
  • テレパシー・ワンを装着した井口尊仁・テレパシー代表取締役CEO
  • グーグルグラスを脅かす「テレパシー」はファッション業界のマルチデバイスとなるか?
  • 次世代のウエアラブルコンピューター、テレパシー・ワン
  • グーグルグラスを脅かす「テレパシー」はファッション業界のマルチデバイスとなるか?
米アップルが「iWatch」の商標登録を日本でも出願。腕時計型新端末発売のカウントダウンが話題となっているが、もう一つのウエアラブルコンピューター、眼鏡型端末もいよいよ、本格的な市場デビューに向け、内容が明らかになりつつある。

グーグルは今年4月に眼鏡型端末「グーグルグラス」の試作版を開発者向けに発売しており、年内に一般向けに発売を予定。先頃、ソーシャルコマースサービスの「ファンシー」がアプリ開発を発表し話題となったが、そのグーグルがグーグルグラスのコンペティターと位置づけているのが「テレパシー」だ。

7月22日には博報堂DYメディアパートナーが、コミュニケーションサービスの研究開発における業務提携を発表し、携帯からスマートフォン、そしてこの次世代ウエアラブルデバイスの本格的な活用に向けて、カウントダウンが始まった。

「テレパシー」の開発者は頓智ドットの創業者の井口尊仁氏。世界で300万ダウンロードというARブームの火付け役とも言えるスマートフォン向けアプリ「セカイカメラ」の開発者だ。その井口氏は昨年11月に頓智ドットを退社し、今年1月にテレパシー株式会社を設立し、CEOに就任。わずか2ヶ月後の今年3月に米テキサスのオースティンで催された「SXSWインタラクティブトレードショー」で眼鏡型のウエアラブルデバイス「テレパシー・ワン」を発表した。

「日本の光学技術、バッテリーなどの開発技術は世界でも有数。しかし近年の国内製造業の不振で、優秀な人材が経験と技術を持てあましている。今の日本では、ハードウェアベンチャー企業をやるべき」と井口氏が話すように、国内企業との取り組みを視野に入れ、少数のスタッフにより短期間で開発。デザインは建築・プロダクトデザイナーの板坂諭によるもので、プロトタイプはチタンの3Dプリンターで作られた。

「日本人にとってウエアラブルコンピューターは、ガンダム、攻殻機動隊などかなり以前から見慣れた存在。自分自身で開発する上で、やはり見えるという要素が重要だったので、ヘッドマウントディスプレイというディバイスで開発した」と井口氏。

「ドラゴンボール」のスカウターと言う形容が、おそらく一番伝わりやすいテレパシー・ワンは、スレンダーでシャープなフレームを、眼鏡のように頭部に装着するだけ。右目前にある5インチ程度の画面に映像が映し出され、本体にはカメラが装着されており、自分の見ている風景がスマホを経由し、インターネットを通して公開することもできる。

「スマートフォンで写真を撮ってメールで送信するという行為をどこまで簡略化できる(ステップを減らす)か、という点にこだわった」というように、コミュニケーションデバイスとしての機能を追求。ウエアラブルということからもデザインへのこだわりも強い。

昨年秋のダイアン・フォン・ファステンバーグのNYコレクションでグーグルグラスが使用されたが、という問いには、「(グーグルグラスが)実際にデザイン的にファッション業界に受け入れられるかは疑問。少し“ギーク(オタク)”の印象が強い。ファッション性、デザイン性という点ではテレパシーの方に圧倒的な優位性があると考えている」と井口氏。

製品自体は年内に生産に入る予定で、「ウエアラブルコンピューターはリテイルと相性も良いので、リテイラーとも積極的に関わっていければと考えている」と、ファッションマーケットにおける装販一体のマルチデバイスとしても期待がかかる。
《編集部》
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