ヴィレッジヴァンガード5月期決算は大幅減益。上場来初の赤字決算に

2013.07.18
ヴィレッジヴァンガードが2013年5月期の連結決算を発表した。グループの連結売上高は前期比1.9%増の437億6,500万円、営業利益は同25.8%減の25億2,500万円、経常利益は同23.1%減の27億300万円。最終的な当期純損失は38億3,300万円となった。前年同期は15億5,300万円の黒字。これまで順調な成長を続けてきたが、今期は上場以来初の赤字となった。

当期は直営店とフランチャイズ店の整理統合を進めたことと、エスニック雑貨・衣料を扱う子会社チチカカの売上が好調だったことから、全体の売上高は増収を記録。一方で、店舗増による人件費の増加やPOS導入費用の影響などによって販売費や一般管理費が増え、営業利益は大幅な減益となった。更に、棚卸し資産の評価基準を見直した結果、特別損失として、棚卸資産評価損約46億円を計上したことも響いた。

セグメント別では、ヴィレッジヴァンガードコーポレーションの売上高は前期比3.0%減の377億5,800万円。営業利益は同35.5%減の10億2,400万円。チチカカの売上高は前期比46.1%増の57億9,800万円。営業利益は同23.6%増の1億4,200万円。

ヴィレッジヴァンガードは経営体質の強化を図るべく、たな卸資産の評価基準の変更、POSシステムによる各種分析データの活用、店舗のスクラップアンドビルドを進めていく方針。同時に他の販売費や一般管理費についても見直しを行い、低減に努めていくという。店舗視点では、1店舗あたりの営業利益率を向上させると共に、新規出店を推し進めていく。

来期の売上高は前年同期比7.3%増の469億4,500万円、営業利益は同4.4%増の26億3,500万円、経常利益は同2.7%増の27億7,500万円、当期純利益は9億6,400万円を見込んでいる。
薄井テルオ
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