コムデギャルソン・二宮啓noir kei ninomiyaデザイナー--新しく、見たことない服を創りたい【INTERVIEW】

Voice Voice

noir kei ninomiyaのフェイクレザーにカットワークと植物モチーフ刺繍を施したジャケット
  • noir kei ninomiyaのフェイクレザーにカットワークと植物モチーフ刺繍を施したジャケット
  • noir kei ninomiyaのフェイクレザーにカットワークと植物モチーフ刺繍を施したジャケット
  • noir kei ninomiyaの千鳥格子を編み込んだブルゾン。千鳥は裾からネックへ掛けてグラデーションとなっている
  • noir kei ninomiyaの千鳥格子を編み込んだブルゾンとフェイクレザースカート
  • noir kei ninomiyaの千鳥格子を編み込んだブルゾン。千鳥は裾からネックへ掛けてグラデーションとなっている
  • noir kei ninomiyaの千鳥格子を編み込んだワンピース
  • noir kei ninomiyaの立体的なハンドメイドニット。ありあわせの物を編めないかという発想からスタートした
  • noir kei ninomiyaの立体的なハンドメイドニット
コムデギャルソンから13SS期よりウィメンズブランド「ノワール・ケイニノミヤ(noir kei ninomiya)」が立ち上がった。ノワールはフランス語で“黒”の意味。

同社にとって5人目となるデザイナーは29歳の二宮啓氏。この度2シーズン目の立ち上がり目前の二宮氏に、メディア初となるインタビューを行った。ブランド創設から目指すクリエーションまで迫ってみよう。

「川久保は抽象・具象的なことをパタンナーに伝えてくる。要望にベストを尽くすことで、毎シーズン驚きと発見があった。物作りに対して自由な、ただただ服作りに没頭できる環境だった」と、川久保玲率いるコムデギャルソン(COMME des GARÇONS)での経験を振り返る。

彼は青山学院大学を卒業後、アントワープ王立芸術アカデミーに入学。早く働きたいとの思いから中退し、「モノづくりをしたい」との気持ちから2008年9月同社に入社。8シーズン、コムデギャルソンのパタンナーを担当。昨年10月から自身のブランドが始まった。ブランド名は川久保とのセッションで決定。黒について、「好きな色。強く、美しい色。一色だけど、様々な素材や技法・加工で色んな表情が生み出せる」との見解を示す。

ファーストシーズンは18型を発表。国内では東京・表参道のトレーディングミュージアム・コムデギャルソンのみで販売された。2シーズン目となる13-14AWコレクションは48型制作。一気にアイテム数が増えた。「有機的なものと無機質なものの相反する要素を融合したかった」と二宮氏。レーザーカットによるカットワークやハンドメイドのニット、メタルリングに重ねられたニットによる生物的なモチーフ、ワンポイントで用いられた生い茂る植物刺繍など温かさと冷たさを併せ持つ洋服達に仕上げられた。ニットは初めての挑戦だったという。

「編むことにフォーカスしたかった。カラスが針金とか街に落ちている素材で巣を作ったりすると思うけど、そんなイメージで、身の周りにある有り合わせのものを巻き込んでニッティングできないかと考えたことが始まり。不可能と思われることをどうやったら実現できるかを思案することが面白い」と、デザインに関して饒舌に話す。

立体的な幾何学模様が浮かぶブルゾンも“編み”に焦点を当てたシリーズ。「これは千鳥格子柄。千鳥のグラフィックをそのまま立体で編んで表現できないか、と考えて制作した。グラフィックを駆使して、ダーツなど服として無理のない構造と千鳥として見えるバランスを調整している。自然と裾からネックに向かって、大小の千鳥が並ぶグラデーションとなった」。同様の技法でワンピース、スカートなども制作している。

「常に新しいもの、見たことのないものを作りたいと思っている。宝石のようにわくわくするような、心が躍るような特別なものを提供したい。既存のブランドとは違う方向でやりたいという気持ちがある。自分にとって何が今新鮮かということが重要。自己ベストを尽くすのみ」と強い意志を見せる。

コムデギャルソンでは、ブランドを率いるデザイナーがブランディングや価格設定を担う。それは始まったばかりのブランドも同様だ。ノワールはボトム2万から5万円代、アウター6万から14万円、シャツ2万から3万円代、カットソー1万円前後に設定されている。

「値段もデザイン。今回は工場さんなど様々な関係者の尽力によってこの価格が実現した。適正な価格に設定することは必要だと思う。若い人にも着てほしいので。今は美術館に飾る凄い服を作りたいわけではなく、見てくれた人がドキッとしてくれて、手に届く範囲の服を発表したい。この価格帯とクオリティーはキープしていくつもり」

今秋冬からはドーバーストリートマーケット・ギンザ、コムデギャルソン丸の内店・京都店・大丸神戸店に販路が広がる。更に7月10日には1週間限定店舗が伊勢丹新宿店にオープンする。コムデギャルソンショップ外で初となる販売だ。「色々な消費者に見てもらえる良い機会を頂けて恐縮。ちょっと緊張もある。売れるから良いわけではないけれど、僕自身洋服が好きで、見て・触れて・着て・心が躍るというところに惹かれてこの道に入ったので、そういう思いを共有してもらえる方がいたらとてもうれしい。コムデギャルソンの既存ブランドとは違った客層を取り込んで、会社に貢献したい」と抱負を語る。

最後に14SSは?との問いには、「黒をベースに、また違うことをやるつもり」と静かに締めくくった。
《編集部》
  • noir kei ninomiyaのフェイクレザーにカットワークと植物モチーフ刺繍を施したジャケット
  • noir kei ninomiyaのフェイクレザーにカットワークと植物モチーフ刺繍を施したジャケット
  • noir kei ninomiyaの千鳥格子を編み込んだブルゾン。千鳥は裾からネックへ掛けてグラデーションとなっている
  • noir kei ninomiyaの千鳥格子を編み込んだブルゾンとフェイクレザースカート
  • noir kei ninomiyaの千鳥格子を編み込んだブルゾン。千鳥は裾からネックへ掛けてグラデーションとなっている
  • noir kei ninomiyaの千鳥格子を編み込んだワンピース
  • noir kei ninomiyaの立体的なハンドメイドニット。ありあわせの物を編めないかという発想からスタートした
  • noir kei ninomiyaの立体的なハンドメイドニット
  • noir kei ninomiyaの立体的なハンドメイドニット。縄跳びの縄も候補にあったという
  • noir kei ninomiyaのショートパンツ。メタルリングとニット刺繍が施されている
  • noir kei ninomiyaのメタルリングにニット刺繍を施したジャケット
  • noir kei ninomiyaのセットアップ
  • noir kei ninomiyaのセットアップ。パンツはジャカード織り
  • noir kei ninomiyaのジャケット。メタルリングにニット刺繍が施されている
  • noir kei ninomiyaフェイクレザーにカットワークと植物モチーフ刺繍を施したスカート
  • noir kei ninomiyaフェイクレザーにカットワークと植物モチーフ刺繍を施したスカート

特集

page top