バングラデシュ支援強めるファーストリテイリング。店舗オープンと女子サッカーサポート

2013.06.19
ファーストリテイリングは、バングラデシュのダッカ市内に、グラミンユニクロ初の店舗として2店舗をオープンすると発表した。オープン日は7月5日。

同社は2010年9月にバングラデシュにて現地法人を設立。翌年8月には貧困層を対象にしたマイクロファイナンスで知られるグラミングループと共同で合弁会社GRAMEEN UNIQLO ltd.を設立し、ソーシャルビジネスをスタートさせている。

従来は農村での訪問販売が中心だったが、新たにダッカ市内に店舗を設けることで、服の企画、生産、販売を通じた新しいソーシャルビジネスを展開する考え。人々の喜びにつながる高品質で低価格な商品を提供し、雇用を創出することで、現地への貢献を進めてくという。

グラミンユニクロの2店舗は、ユニクロ独自の「美意識のある超合理性」というコンセプトを守りながら簡略化した設計を実施。丈夫で肌触りのいい化繊素材を用いた機能性製品を中心に、現地での素材調達と生産を行った独自の商品を提供していく。両店舗の売り場面積は、約28坪と約23坪。両店でメンズ32点、ウィメンズ10点を販売する。価格帯は190タカから1,190タカ(約255円~1,580円)。

また同社は、女性の社会進出問題の解決支援を目的に、バングラデシュで二つの施策を実施することを発表した。一つは、アジア女子大学(ASIAN UNIVERSITY FOR WOMEN)に対する100万ドルの寄付。同大学は女性リーダーの育成を目指すアジア唯一の国際大学で、学生の約60%が全額奨学金受給者。ファーストリテイリングは寄付を通じて、個人が経済事情で進学を断念することなく、意欲のある女性の誰もが大学で学べる機会に恵まれるよう、支援していく。

二つ目は、バングラデシュの女子サッカーに対するサポート。これはユニクロとユニクロのグローバルブランドアンバサダーであるテニスプレイヤー、ノバク・ジョコビッチの共同プロジェクトの一環として始めるプロジェクト。バングラデシュの7管区64チームの10から15歳の女子約1,200人を対象に、技術指導や大会の企画・運営、リーダーシップトレーニング、ジェンダーや女性の権利に関する意識啓発などを行っていく。プロジェクトの期間は約3年。トレーニングウエアとしてユニクロの服も提供する予定だ。
編集部
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