東急東横店が改装グランドオープン。コンセプトは「まざり合うから楽しい」

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1階の婦人ファッション・雑貨売場。奥は渋谷マークシティへとつながるエントランス
  • 1階の婦人ファッション・雑貨売場。奥は渋谷マークシティへとつながるエントランス
  • 化粧品、洋服、雑貨類が一堂に並ぶ
  • 各テナントの什器の配置まで、設計側が指定
  • 買い物客用の動線はカーブしたオーバル状。フラワーショップもそろえる
  • ポップアップステージAの「フリーピープル」
  • ポップアップステージBのスマートフォンアクセサリーショップ
  • ポップアップステージCの雑誌『バイラ』によるショップ
  • ワールドのアニマ2店目にして初のインショップが登場
4月4日、「東急百貨店東横店」が改装グランドオープンした。

同店の創業は1934年。78年もの長きにわたって人々に愛されてきた渋谷駅のターミナル型百貨店は、これまで東館、西館、南館の3館体制で営業を続けてきたが、リニューアル後は西館と南館の二つに集約される形になった。日本初の名店街として知られる東館の「東横のれん街」は渋谷マークシティ地下1階へと移転。東急東横店地下1階の「東急フードショー」と通路を挟んで連結された。

全体の売り場面積は約3万2,000平方メートルから約2万平方メートルへと縮小されたが、同店はこのコンパクトさを活かした新しいコンセプトを積極的に導入した。掲げたテーマは「まざり合うから楽しい」。対象世代や商品カテゴリーを越えた新しい売場づくりを行い、今まで以上に楽しい買い物空間をつくり出している。

改装された地下1階から地上9階までの全フロアの中でも、デザイン的、構成的に注目されるのは、1階の婦人ファッション・雑貨売場。「シブヤ(SHIBUYA)スクランブル1」と名付けられたこのスペースは、都会的な洗練さを大切にする女性へ向けた情報発信基地として提案されている。約600平方メートルのスペースに業種を越えた32のブランドが混ざり合って存在する様子は、渋谷を象徴するスクランブル交差点をイメージさせる。フロア形態はオーバルで、中央を十字の通路が貫いている。オーバルの動線は買い物客のための、十字の通路は中を通って移動する人のための動線だ。情報発信基地であることから、3ヶ所のポップアップステージ(期間限定売場)も設けられた。

動線はオーバル状にカーブを描いているので、歩かないと先に何があるのか分からない仕掛け。来店者はブランドを意識せずに回遊するが、各ブランドは小さなスペースの中で明確に存在を主張している。色使いは明るいグリーンをメインにしてカラフル。天井に設えられた複数の円形オブジェと、柱を彩るパッチワークのような意匠が、特別な空間にいる高揚感を演出する。

テナントは、日本初として「B’2ndレクア」「ソープトピア」「イジュ・イランイラン」「メルアンジュ」「ディオールバックステージストゥーディオ(化粧品)」が、百貨店初として「アニマ」「ジュエルチェンジズ」が入った。新ブランドは全部で13に及ぶ。

今回のリニューアルに際し、全館のデザインとアートディレクションを担当したのが、伊勢丹始め各地の百貨店で多くの店舗デザインを手掛けてきたコマースデザインセンター。代表の徳島功氏は、SHIBUYAスクランブル 1の空間づくりに関してこう語る。 「シンクスで先行したこともあり、テナントサイドの自主編集売場に対する理解が進んだ。今回は百貨店に入っていないブランドが多いので、各テナントに任せる部分も多かった。自主編集による全体の世界観と、個々の世界観のバランスの調和。ここはその具体例と言えるだろう」

もう一つの大きな話題は、渋谷マークシティ地下1階へ移った「東横のれん街」。1951年に開業した日本最古の名店街は、継続による集客の維持を狙い、閉店前の85店舗中、80店舗がそのまま移転してきた。店舗数は全部で83。和菓子や米菓、和総菜など、定評のある老舗が数多く揃っているのが特徴だ。おかき工房「フクラボ(FUKU-LABO)」、芦屋の老舗洋菓子店「アンリ・シャルパンティエ」などが初出店している。「東急フードショー」と一体化することによって、約160店舗もの一大フードワールドが誕生した。

グランドオープンに際し、同店の神谷潔店長は、「お客様には、混ざり合うことから生まれる楽しさを感じていただきたい。フードコートも新旧の店舗同士をつなぐことで、今まで以上に幅広い客層を取り込めると考えている」とコメントした。
《薄井テルオ》
  • 1階の婦人ファッション・雑貨売場。奥は渋谷マークシティへとつながるエントランス
  • 化粧品、洋服、雑貨類が一堂に並ぶ
  • 各テナントの什器の配置まで、設計側が指定
  • 買い物客用の動線はカーブしたオーバル状。フラワーショップもそろえる
  • ポップアップステージAの「フリーピープル」
  • ポップアップステージBのスマートフォンアクセサリーショップ
  • ポップアップステージCの雑誌『バイラ』によるショップ
  • ワールドのアニマ2店目にして初のインショップが登場
  • サザビーリーグ初出店のソープトピア
  • フロアマップは色とりどりに発光する
  • リニューアル設計を担当したコマースデザインセンター徳島功
  • 渋谷マークシティ地下1階に移った東横のれん街
  • 東横のれん街をエントランスから見通す。東急フードショーと一体化することで、約160店舗が軒を並べる
  • 新出店の「アンリシャルパンティエ」
  • アンリシャルパンティエのオープン限定品
  • ブーランジェリー「ドゥマゴパリ」には新たにイートインコーナーが設けられた
  • おかき「赤坂柿山」の新ブランド「フクラボ」は初出店
  • 東横のれん街から東急フードショーへと続くアプローチ

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