グローバル展開を視野に入れ、東レが人工皮革事業の新ブランド戦略を策定

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東レ株式会社は、人工皮革事業における新しいブランド戦略を本格化する。これまで同事業は、日本国内では「Ecseine(エクセーヌ)」、ヨーロッパ及び自動車用途向けでは「Alcantara」、アメリカでは「Ultrasuede」のブランド名で個別に展開してきたが、今後のグローバル展開を視野に入れ、ブランド全体の戦略を新たに策定した。

具体的には、「Alcantara(アルカンターラ)」と「Ultrasuede(ウルトラスエード)」の2つを東レ人工皮革のグローバルブランドと位置付け、世界全ての地域、全ての用途に展開していく。

そのため、両ブランドの特徴を今まで以上に明確化。紡糸から染色仕上げまでを一貫してイタリア国内で行う「Alcantara」は、「メイド・イン・イタリア」である点を前面に押し出し、イタリア独自の技術ノウハウ、研究開発、サステナビリティといったアイデンティティのさらなる強化を図っていく。販売主体はイタリアのアルカンターラ社となる。

一方、アメリカ育ちのブランドである「Ultrasuede」に関しては、展開地域をアメリカから中国、ヨーロッパ、新興国を含めた全ての地域へ拡大することから、製品を日本国内生産とし、東レのエクセーヌ事業部が販売する新体制へとシフトする。こちらは先端技術を駆使した「メイド・イン・ジャパン」のクールなイメージをブランドアイデンティティとして訴求していく。

東レ・ブランド戦略の成功例として知られる「Alcantara」は、既にヨーロッパのラグジュアリーブランドとして世界に通用するポジションを確立。中でも自動車市場では、高級車のシート地や内装素材として多くのメーカーに採用されてきた。今後、東レはイタリア生産品には「Alcantara」ブランドを、日本生産品には「Ultrasuede」ブランドを適用し、両ブランドの違いを明確にしながら、世界的規模での事業拡大を目指す。

残る「Ecseine」ブランドに関しては、自動車用途を除くファッションやインテリアの用途で国内展開を継続。東レの大きな強みである人工皮革事業は誕生から40年を越えた今、世界に向けた新たな一歩を踏み出すことになる。
《編集部》

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